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ヒーローになりたかった少年の唄2021㉕

猫とゴキブリ

自分のやってるお店の10周年イベントやバンドのツアーなんかでバタバタしておりまして、何週かお休みしましたが、やっと落ち着いてきたので再開いたしますm(_ _)m

関わってくれた皆様本当にありがとうごさいます!

今回は「インテリジェンス・デザイン」のお話をば。

この世界をデザインしている神様のような存在がもしいるとして、そのデザイン力は半端ない。
自然と言うにはあまりにも出来すぎたデザイン故に、それが全て単なる偶然性から出来あがったと言うのは無理があると僕は思うのだ。

例えば植物の構造なんかを精密なカメラで撮った写真を見たりすると、本当に「神業」としか言いようのない素晴らしい幾何学的デザインになっている。雲、海岸、雪の結晶、貝殻やヒトの肺組織などにも見られるこういう超絶的なバランスを持つ幾何学構造を「フラクタル」というらしいが、その構造美はあまりにもものすごすぎて、場合によっては鳥肌が立ったり、気持ち悪くなったりする人もあるほどだ。

なんでも、自然界のフラクタル構造に触れると、ヒトは脳の前頭葉に特別な電気信号が流れることが科学的にも明らかになりつつあるという。

そういったすごすぎるデザインに触れると「綺麗~!」とか「カッコイイ~!」とかいうレベルを遥かに超えて、声も出ずに息を飲むような感じや、ポカーンと呆気に取られてしまうようなことがある。

度を越すと、人によっては気持ち悪くなったり、震えが来たりすることがあるのも頷ける。

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フラクタルだけでなく、偶然性やランダム性の美というのもこの世界にはたくさん転がっている。
移ろいゆく夕陽の色だったり、流れでドンドン姿を変える川面の紋様だったり。
そういうものであっても、単なる自然現象で誰もデザインをしていないと考えるには無理があるくらいの、恣意的な芸術性を持っている。

動物の毛の紋様なども、かけ合わせによってはありえないような芸術性を発揮する時がある。
シッポだけが違う色だったり靴下を履いていたり、額の真ん中でくっきりと毛色が違ったり。


色々な動物のデザインがあるが、その最高峰は「猫」なんじゃないかと僕は個人的には思う。

それは単にウチで猫を飼っているからなのかもしれないが、近くで毎日眺めていても、猫のデザインには本当に奥深い素晴らしい芸術性がある。

スマートでしなやかな肢体、愛くるしく整った顔、瞳の中のデザインも高級な宝石以上に美しい。
それにプニプニの肉球、そして仕草はもうワザと俺を喜ばそうとしているとしか思えない可愛さだ。

気がつけば50のオッサンが「かわいいにゃぁ」などとキモい裏声を出しているありさま。

更にジャンプしたら自分の背丈の何倍もある高さまで飛び乗れる機能美まで備えている。

まさに動く芸術品という感じだ。

作家として、あまりにもスゴすぎる才能を神は持っているのだ。

しかし、しかしだ。

あの愛くるしい猫を作ったのと同じ存在がデザインしたとは思えないような、非常に波動の低い作品群がある。
特に昆虫や爬虫類などに見られる、ただ見ただけで人間の神経の根幹が抉られるような、おぞましいデザインの生物たちだ。

なかでも「ゴキブリ」という今から2億5千万年以上も前の古生代石炭紀の作品のデザインは、猫とは違う意味でものすごい。

そのデザインの突出した気色の悪さに何も感じない人というのは稀なのではないか。
長い歴史の中できっと人間に一番嫌われたデザインを持つのがこの「ゴキブリ」だと思う。

ひっくり返した裏側の脚の部分のデザインとか、羽を広げたときの内側の薄羽根のデザインとか、こんな邪悪なデザインがあっていいものかと思うくらい、凄まじい劣悪波動を放つ。

どんなに美しい部屋でも、こいつが1匹現れただけでお化け屋敷よりも恐ろしい部屋に変わってしまう力を持っているのだ。

毒があって刺されたりするわけでもないのに、デザインだけでこんなものすごいネガティブなパワーを放つ生物はこの世界にそんなに多くはない。
このパワーで発電でもできないものかと思うほどだ。

僕はほんとにこいつが苦手で、1匹見かけただけでもうその部屋では眠れないくらいの強いダメージを受けてしまう。

やつを1匹見かけたら、見えない所に100匹いると思えとか言われている。

地獄だ。

ここにヤツの画像を貼るのさえ、僕には大仕事なので、写真ではなくイラストにした(笑)

猫も塀の上にひとっ飛びで上がるものすごい身体能力を持っているが、こいつはケタがちがう。

ゴキブリは1秒間で体長の50倍の距離を移動できるという。
これを人間の身長に換算した場合、危険を察知したゴキブリのスピードは、なんと時速300Km以上。

その上でかいやつはいきなりコチラに向かって飛んだりする。

鳥のように自由な飛行制御ができないので、正面から立ち向かうと必ず真っ直ぐコチラの顔や頭に向かって飛んでくるのだ。
しかも飛行距離が短いので、肩や頭に止まったりしやがる。

そんなことがもし自分に起こったらもう、イッカンノオワリだ。。

夏の夜、僕は2週に1度くらいのペースで必ずゴキブリの夢を見る。
子供の頃からの僕の大嫌いなルーティンだ。

心臓が凍り付いて、叫び声をあげながら飛び起きた拍子に、柱やタンスの角に頭をシコタマ打ち付けたり、ベッドから転がり落ちたことは10回や20回ではない。

部屋中の壁にビッシリとゴキブリがくっついていて、大声で叫び声をあげたとたんに、一斉に飛び立つのだ。

お化けの夢の方が100倍マシである。

ある時は、とあるBARで演奏中にヤツが壁に這い上がってきて、僕の歌もギターもSTOPしてしまうというハプニングがあった。

「ステージのプロとして失格じゃないか」と相方に責められたが、こればかりはどうしようもない。どう頑張っても身体がすくんで、手も声帯も全然動いてくれないのだ。

小学生のころ家の引越しをしていた時、運ぶ茶箪笥の奥にキャベジンという胃腸薬の瓶がころがっていた。
取り出してみて瞬間凍り付いた。

なんと、蓋のしまったその瓶の中にキャベジンの錠剤は3分の1くらいしか入っていなくて、巨大なゴキブリが1匹死んでいたのだ。
多分蓋を開けたすきに幼生のゴキブリが入り込んで、空気も水もない瓶の中でキャベジンを喰いながらその大きさまで成長したのだ。

恐ろしすぎる。。

陰と陽、プラスとマイナス、ネガティブとポジティブというこの世界の特性である二元性よって、デザインにも陰やマイナスがあるのかもしれないが、ホントにあの美しい動植物や自然の風景をデザインしたのと同じ存在が作ったとは思えない。

寒い冬が大嫌いな僕だが、ゴキブリが全く出てこなくなるというその一点に限り、夏より素晴らしいと思える。
しかし最近は寒い北海道あたりにもチラホラとゴキブリが出現しはじめているらしい。
恐ろしい話だ。

衛生的に汚いというのも重要なポイントだが、なによりデザインさえもう少し可愛らしいものだったらここまで恐怖は感じないと思うので、お米の品種改良のように、何かとかけあわせるなりなんかして、人間の手で、もう少し見られる可愛らしいデザインに改良して欲しい。

遺伝子を弄るのは神への冒涜だとよく言われる。

モンサントの遺伝子組み換えやRNAワクチンについてもディープな異論がある僕ではあるが、ことゴキブリに関してだけは科学者たちにドンドン神を冒涜して、全て猫のような可愛いデザインに変えてしまって欲しいのだ。

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