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ソーセージ4thアルバム『智』ライナーノーツ「12.ちむちゅらぬ花」

僕の所属するソーセージが新譜「智」を2021年9月11日に発表しました!


こちらで番外編コラムとして、自分が制作時に担当した曲についてのライナーノーツというか、思い入れや、エピソード、補足などを書いていこうということになりました♬


文:平野 壮



この記事はソーセージHPの特設ページにも掲載されます。「ちむちゅらぬ花」の歌詞はこちらから見れます♡

MVちむちゅらぬ花👇🏻

今回は12曲目の「ちむちゅらぬ花」


この曲は、沖縄の劇団である「劇艶おとな団」から舞台の劇中音楽として依頼されて制作した曲。

タイトルの「ちむちゅら」というのは、肝(心)が美しいという意味。
そして花はアカバナーのことを指す。

アカバナーというのは、ウチナーグチ(沖縄弁)でハイビスカスのこと。
でも、黄色やブルーのものはハワイからの輸入品が根付いたものであり、真っ赤な在来種のもののことをアカバナーという。

この「60年」という演劇の舞台に、当時二人だったソーセージの僕とセイジ君は出演している。

劇が終わって緞帳が閉まり、舞台挨拶のために出演者が再度挨拶に出てくるところで、幕の降りたステージの後ろで鳴っているBGMが、再度幕が上がると実はソーセージ二人の生演奏だったという趣向を凝らした演出だった。

「60年」は戦後60年のことであり、沖縄で戦争中に生き別れになった二人の男女が、60年の歳月を経て再会を果たすという感動の物語。

興味のある方はコチラから見れるのでチェックして見てほしい。

録音時の苦労話としては、個人的には三線の録音がある。

もちろん三線弾きではないシロートの僕が弾くわけで、プレイがギターライクになってしまうのは当然なのだが、それでも沖縄人から「なんか、違うんだよな。。」と言われ何度も録りなおす。
しかし、なかなか納得してくれない。

そのことを沖縄のミュージシャンに相談したところ「三線のリズムっていうのはどんなベタなリズムの曲でも、三連の中抜きでハネているんだよね」ということを聞く。

言われた通りそんな風に弾いてみると、確かに!!
雰囲気がいきなり南国に変わるからホントに不思議だった。

その後、上に紹介したMVを撮影。
真夏のめちゃくちゃ暑い日に海岸や沖縄の街で撮影した。

ナオトがソーセージのオフィシャルな映像の中に初めて登場したのがこのMVだった。
まだ、ホントにガキンチョだ(笑)
でもこの歳であの崖のドローンの操縦はナオトがスマホでやってたのだからすごい話だ。

そして、いつも撮影に協力してくれている村橋茜ちゃんはなんと女学生役でセーラー服を着るというこれまたレアな展開になった。

戦争中は唯一本土決戦のあった沖縄という歴史的な場所で、そのことを忘れないようにというウチナーンチュの民衆の肝(心)が産んだ「60年」という物語から、僕らの中に今までなかったテイストの作品が更に産まれていくという、寄せては返す波のような連鎖が、この世界の平和に貢献できることを心から祈っている。





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