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お行儀良く「男のプライド」を守れた日。

えっとね
金も無いのに
またとあるバーに行って飲んでた。

あるお客に、勝手に『あなたはこういう人』と決め付けられて
私は

「そうですね。あなたがそういうなら、私はそうなのかも知れませんね。自分では解りませんけど。」
と穏やかに言った。

『無意識の事だからね。』
とその人は言った。

私は彼に話を合わせているだけ。表面上合わせているだけだ。

彼が言う事と
私が思う私が
食い違っている。
どちらが本当か解らない。
自分の欲に囚われているのはどちらか。

彼は、私を、女扱いしてくる。
私には確かに女の部分がある。
しかしそこに触れて良いのはあなたではないし
例え好きな人であっても
私の女の部分だけを見るのは
男の部分は邪魔だからと
完全に無視するのは
嫌です。

男の部分…?
私に男の部分なんてあるのか。
体(物質)が私の全てを作っているのだ。
男と思ってるのは幻想かも知れない。

隣にいる女性も、私を女だと思ってるよ。
私と仲良く喋ってても、私を相手にしてないよ。
他の男と接し方が違うでしょ。

対人恐怖症(自己臭恐怖症)の私に
自分を強く出す余裕はない。

自分が、透明な気がした。
これ以上居ても、無意味だと思った。

私の「男のプライド」が、誰にも見えてない。

私は多分、いや、多分ではなく「私を男扱いしてよ」と言いたいのだ。
でもそんな差別的で幼稚な事を堂々と言ってはいけない。
男扱いは男だけが暗黙に許されている特権なのだ。

思いの外、傷付いていた。
私は傷付いていた。



違う店に行った。
「なんか、私はそういう人じゃないのに、そう扱いたいからって、そう扱われて、嫌な気持ちになったんです。
人といると、自分が解らなくなる。(原文のまま。)」
と言った。

性別の話はしなかったが
もしかしたらママやそこで働く女性達は
勘付いたかも知れない。

そこの客達は、優しかった。
『勝手に決めつけんなよなあ。って話だよな。』
と。
『まあ、飲みなよ。歌いなよ。』
と言ってくれた。

店の人達は私が年金暮らしな事を知っている。
私は、女の立場に甘え、奢られた。
でも、女らしくはしなかった。
男ぶる訳でもなく、私として存在した。

好きな歌を歌った。
別に男の歌でなくても良いのだが、
私はプライドを守ったのだと思う。
痛々しい歌い方はせず、誠実に大切に歌った。

私のどこが痛々しいのだろう。
痛々しくなんかない。
プライドは持って良い。守って良いのだ。

私はお行儀良く自分を守る事が出来、
人々にも守って貰えた。
私の大切なものを、大切にして貰えた。

上出来。素晴らしい。有難うございます。

拍手。



結局
私も店側も
性別の話題には全く触れなかった。

髪切ったの。えへ。

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