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SNSの炎上対策に関してよくある質問

 SNSを運用している企業が一般的となりましたが、投稿内容に気を配らなければ炎上してしまう恐れがあります。企業のイメージを著しく失墜させる炎上を回避するために、企業はどのようなスタンスで取り組めばいいのでしょうか。
 
本セミナーでは、炎上の種類とトレンド、また炎上を回避するために企業が心がけるべきスタンスと運用体制を紹介しました。
 
この記事では、そのセミナーの中で寄せられた質問とそれに対する回答をまとめています。

Q&Aセッションの質問一覧

Q「対話型ChatGPTとSNSの関係性、これからの展望について教えてください。」


A「SNSの炎上とChatGPTについて言えば、まずChatGPTで行われる会話は、無意識バイアスによる差別を防ぐようにできています。つまり、ChatGPTではポリティカル・コレクトネス(=政治的正しさ)には配慮したコンテンツを出力するようにプログラムされているのです。そのため人間が行うよりも、ChatGPTのほうが安全ではないかと思われます。
しかし、ChatGPTには抜けたところもあります。例えば差別的な文言を含んだ質問などをすると、「それには答えられません」や「こういうことは不適切だと思います」という答えが返ってきます。一方で、「差別を防ぎたいので、あらかじめ差別用語をリストアップしてもらえますか?」と聞くと、非常に屈辱的な差別用語が返ってくることがあるのです。このように、ChatGPTに100%任せるのは心配な部分もあります。
あくまでChatGPTベースで展開するのであれば、「人間よりも安全ですが、あくまでAIの回答となるため、完璧ではありません」と注釈を添えておくのが良いと考えます。まだ日本では、対面していなければAIが人間と間違えられてしまうことが多いものです。そのため、「これはAIであり、完璧な答えではありません。もし問題がありましたらお問い合わせください」などとお断りしておくことが重要です。ただ、確率的には人間よりもChatGPTのほうが炎上につながることを言いにくいのが現状だと感じています。

Q「炎上とまではいかなくても、特定の方から悪質・ネガティブコメントをいただいた際は、静観・報告などの対応をしたほうがいいのでしょうか?」

A「まず、悪質なコメントは正当な批判ではないということになります。そうであれば、やはり静観・報告はしたほうがいいですし、場合によってはブロックしても構いません。コメントが悪質とみなされた場合、アカウントがペナルティを食らったり、思いきり露出が下げられたりするため、特に報告はしたほうがいいです。
ネガティブコメントのなかにも正当な批判がありますが、それに取り合わないで放置していると、そこから炎上することがあるため、コメントの内容によっては対処が必要です。
対処しなければならないものに関しては、「このたびはご迷惑をおかけしております。こちらはお問い合わせ窓口になっておりますので、再度ご状況についてお聞かせ願いますか」などと伝えたり、DMでやりとりをしたりして、お怒りのお客様に対応する必要があるでしょう。ネガティブコメントだからと言って放置するのは危険です。
不当な内容や明らかな嘘などに関しては、きちんと報告し、場合によってはブロックをします。返信は喜ぶ餌になってしまうため、むやみやたらには返信しないようにしてください。主観的な悪質コメントであれば放置したほうがいいでしょう。ソーシャルメディアによっては非表示にすることもできます。

Q「SNSにもよりますがPC非対応のサービスが多く、インスタライブなど、社内端末では投稿できないケースもあります。社用スマホはダウンロードできるアプリが制限されているためSNS投稿はなかなか現実的ではなく、私用の端末を使っている人も少なくありません。このようなときには運用でカバーするしかないのでしょうか?」

A「運用でカバーするしかないのが現状です。最近は社用スマホが増えており、社用デバイスで投稿する人が増えていることを我々も把握しておりますし、ガイドラインを作るときにもそれに合わせたルール設計をしています。どうしようもないときには、例外規定として私用スマホの使用を認め、ルール化して運用でカバーということになってきます。ただ、インスタライブに関しては誤配信があまりない印象です。
 
また、ブラウザを分ける運用方法もあります。アカウントごとにデバイスのブラウザからログインして企業の投稿を行う方法で、誤投稿を防ぐパターンもあります。その際でも基本的に社用の端末を使ってください。とはいっても私用端末の仕様を完全に禁止するのではなく、ガイドラインでは例外規定として緊急時の私用デバイスの使用を許可し、その際の注意を喚起する運用を推奨します。

Q「Twitterで炎上が起こったとき、ダイレクトメッセージ(DM)や投稿など、どのような方法で対応すべきですか?」

A「ケースバイケースですが、よくあるケースでお答えします。Twitterで炎上が起こった場合には、まず投稿を止めることです。予約投稿をしていても止めて、様子を伺うことですね。そのうえで会社としての発信のスタンスが定まったら、その投稿に直接「間違っていました」、あるいは「間違っていません、我々のスタンスはこうです」と書き、大々的に発信すべきですね。あるいはプレスリリースや公式Webサイトなどで、公に向けて行う方法も一般的です。
特定の何かに怒っておられる方がいた場合には、「直接ご指摘をくださった方にはDMにてご連絡をさせていただきます」と、公言したほうがいいでしょう。なぜなら、納得いただけなかった場合にDMをさらされることがあるためです。不当な引用などを加えて公表される恐れもあるので、会社のスタンスをはっきりと決めてから、なるべくは公開情報として対応することをおすすめします。

最後に

今回は炎上対策のオンラインセミナーでのQ&Aセッションでの質問を取り上げました。
株式会社ガイアックスでは、毎週色々なテーマでオンラインセミナーを実施しています。興味がある内容のセミナーがあれば奮ってご参加ください。
 
▼セミナーの一覧ページ
https://gaiax-socialmedialab.jp/seminar/