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高千穂の蕎麦|記憶に残るひと皿

そば屋のおでん、
そば屋のてんぷら、
そば屋のカツ丼。

シズル感のある枕詞と
漂ってくる出汁の香りに誘われて
気がつけば各地のそば屋を巡っている。


この日ふらりと寄ったのは
天岩戸神社で有名な宮崎県西臼杵群高千穂町にある
そば屋「おたに家」さん。

標高800メートルを超える自社農園で
高千穂の在来種を無農薬・無化学肥料で栽培し
石臼で自家製粉した手打ち蕎麦を提供しているお店だ。

昼は 11:30~15:00 で売り切れ次第終了、夜は予約のみ(水曜定休)。


暖簾をくぐって引き戸を開けると
すてきな笑顔のお兄さんが出迎えてくれて
棚田を眺めるテーブルへ。

自家製の牛蒡茶をいただきながら
期待値が高まるメニューと睨めっこをして、
十割蕎麦ととろろご飯のセットに
煮しめを追加でオーダー。


まず運ばれてきたのは、できたての十割蕎麦。

完璧な加水率で
しっかりコシのある食感と
口の中でやさしく広がる蕎麦のいい香り。


続いては
日本棚田百選にも選ばれている高千穂の
気候と水で育まれたお米を使用したとろろご飯。

摺りたてのとろろ本来のおいしさに
控えめに味付けされた椎茸がトッピングされ
これだけで何杯もいけてしまう一品。

自慢のお米には
食感にアクセントをもたらす粟がミックスされていて
嬉しい心遣い。


そしてタイミングよく運ばれてきた煮しめは
なんと十種類!の盛り合わせ。

素材の持ち味をやさしく引き出し
それぞれの野菜の食感を楽しめるように
丁寧に調理されているのが伝わってきました。


自分たちで育てた食材を
いちばんおいしい状態で提供できるように日々準備をして
産地での取り組みも紹介してくれた「おたに家」さん。


インスタでは棚田の景色も紹介しています
https://www.instagram.com/p/Cn_armGL03u/?utm_source=ig_web_copy_link


ほっこり、まったり。

お尻から根っこが生えそうな
とっても居心地のいい雰囲気で
おなかもココロも幸せな食体験でした。

(次回に続く)


記憶に残るひと皿シリーズに掲載しているイラストとコメントは僕の個人的な解釈です。またメニューの内容や価格は訪問時の情報です。

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