SDGs絵本15『「ありがとうが」ない理由は海より深い』
SDGsといえば、海洋中のマイクロプラスチックによる人間を含めた生態系全体への悪影響が問題とされている。
マイクロプラスチックとは、5mm以下の極微細なプラスチック片のことで、魚、鳥、微生物など様々な生物への被害が確認されている。
そんなSDGs目標14 海の豊かさを守ろう は、エイのキャラクターをデザインしていた。ワッティーのデザインが、元々カンボジア人デザイナーJessyAnが描いたエイのキャラクターをモデルにしていたのに影響されていたのかもしれない。
そんな海洋資源を保全する世界遺産として思い浮かべるのが、オーストラリアのグレートバリアリーフ(大堡礁)だ。
実際にグレートバリアリーフでも白化現象や二酸化炭素による海の酸性化を原因をしたサンゴ礁の現象も深刻になっている。
目標14 海の豊かさを守ろう×グレートバリアリーフはもってこいの組み合わせではないだろうか。
グレートバリアリーフ周辺の文化といえば、アボリジニーだ。実際に私もオーストラリアのダーウィンに行き、アボリジニ文化に感動した。
オーストラリアといえば言語は英語だが、グレートバリアリーフのキャラクターは、ぜひアボリジニの言語の「ありがとう」を使いたい。
そう思って、アボリジニの言語を調べてみる。しかし、アボリジニとひとくくりにいうが、アボリジニの中にも色々な民族・言語があるらしい。
アボリジニの「ありがとう」を探していると、ひとつの記事を見つける。
生後5ヶ月!ノマド家族のはじまりはエコビレッジへ行ってみた。【旅育‼︎ノマド家族。】で取り上げた熊本のエコビレッジSAIHATEの発起人工藤シンクさんのブログだ。
オーストラリアの先住民、アボリジニには『ありがとう』という言葉がありません。
アボリジニは共同体として〝ひとつ〟で生きていますので、助け合うのは当たり前であり、『わたしのもの』『あなたのもの』という概念もなければ『わたし』『あなた』という意識すらないのかもしれません。
まさに〝個にして全、全にして個〟という世界観ですね。
感謝がないわけではなく、感謝しかないということ。
感謝が当たり前ということです。
まさかのアボリジニには「ありがとう」がないらしい。
というか、「ありがとう」しかないというべきなのか。
目標14 海の豊かさを守ろう のキャラクターは、グレートバリアリーフのリーフィー。アボリジニの文化にならって、「ありがとう」はなしだ。
まさか世界には「ありがとう」の概念を持たない文化があるだなんて、想像もしなかった。
しかし、その理由は海より深い。その理由はあまりにダイナミックだ。ありがとうは言わないけれど、リーフィーが海ように感謝の気持ちで包み込んでくれることだろう。
考えを巡らすだけで、ワクワクだ。
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