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SDGs絵本12『モアイを作ると文明が崩壊!?』

JICAにいた友人に、環境問題について学ぶのにおすすめの本を聞いたところ、米国の進化生物学者ジャレド・ダイアモンドの著書『文明崩壊』を勧められた。

アンコール王朝の崩壊も描かれているこの著書の中で、イースター島(ラパ・ヌイ)は高度な社会を築きながらも、その後に文明崩壊した例で取り上げられている。

もともとは古代のイースター島には巨大椰子が生い茂り、世界でも有数の熱帯性雨林であったようだ。しかし人口の増加に伴い、カヌーの製造・農地の開墾、そしてモアイ製造を推し進めた結果、モアイの運搬に大量の木材を消費してしまった。

ここまでの話を聞くと、古代のイースター島の住民は勤勉でよく働いてい多様に思う。

しかしその結果、島全体の森が消え、食料となる野生動物もいなくなり、やがて少ない食料を巡っての部族抗争が起きて人口が激減、人肉食が起きるほど荒れ果て、文明は崩壊してしまったようだ。(最近は異説もあるようだ)

つまりモアイを作るために、文明の崩壊を引き起こしてしまったのだ。

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アニメを作るために、文明の崩壊を引き起こす?

このイースター島の現象は、日本でアニメーションやデザイン業界と重なってしまう。

日本のアニメーションカルチャーはモアイに負けず、世界に誇る文化だ。

それに関わる人々は皆、仕事自体にはやりがいを感じていると思う。しかし、賃金は安く、寝ずに働き、ブラックな状態になっている。

そして気がつけば、日本のアニメーション業界は中国やアジアの国々よりも賃金は安くなり、海外アニメーションの下請けに成り下がってしまっているのはご存知だろうか。

アニメーションができる人材は、日本より海外の方が賃金が高くなってしまったのだ。日本のアニメーション業界の大量の『やりがい』はイースター島の木材のように、大量に消費されてしまっている。

このままでは、日本のアニメーション文明は崩壊してしまうかもしれない。

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今の私は、そんな日本のレールからも外れ(笑)、アニメーション的な仕事をしながらも、カンボジアに来てしまった。長いワーケーションをしているかなり独特な働き方をしているが、かなりやりがいを感じながら働いている。その辺の活動はこのnoteでも発信・報告していきたい。

ありがたいことに我々の活動も確実に経済成長もしているのだが、経済成長自体が目標になってしまったら元も子もない。やはり未来への働きがいを意識しながら、働いていきたい。

好きなことで、生きて、未来を作る

元々のSDGsの目標8 産業と技術革新の基盤をつくろう を擬人化しただけのデザインは、コツコツ働くイメージの働き蟻だった。冷静に考えれば蟻だと、前時代な『労働』を連想してしまう。

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モアイの「」は未来、「アイ」は生存(生きる)という意味で、「モアイ」には『未来に生きる』という意味がある。働き蟻より、世界遺産ラパ・ヌイ国立公園のモアイ像の方がこれからの働き方のイメージに合いそうだ。

SDGsの目標8 産業と技術革新の基盤をつくろう のキャラクターはモアイブラザーズにしよう。働きがいのグラデーションに合わせて、覇気がない長男カタヒ、大人しい次男カルア、やる気満々の三男カトルの三兄弟だ。

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イースター島はチリ領なのでスペイン語が公用語だが、元々はラパ・ヌイ語が使われていた。ラパ・ヌイ語でありがとうは、『マウルル』だ!

3人が働きがいを見つけて、マウルルルルルが響き渡る未来が待っているのかもしれない。考えを巡らすだけで、ワクワクだ。

絵本を作りたい!
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