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WhiteCanvasプロジェクト

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カンボジア・タイ・スリランカで行われているアートコンペディション『WhiteCanvas』のレポートです。 http://whitecanvas.pro/
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#アジア

WhiteCanvasプロジェクトについて【SDGs×ART×ASIA】

本日2021年6月1日からWhiteCanvasアートコンペディションのカンボジア、スリランカ、タイの3カ国を対象に公募が開始された。締め切りは8月31日。その後、審査が行われ、11月にはそれぞれの国で授賞式を予定している。 そして、公式Webサイトも本日公開された。昨年2020年の受賞作品アーカイブを見ることができる。 WhiteCanvasとは、東方文化支援財団の協力のもと、昨年2020年からアジアで始まったアートコンペディション。 東方文化支援財団とは、天王洲アイ

WhiteCanvasミャンマー2022授賞式

2023年3月1日、会場としてヤンゴンにあるホテルラベンダー内のワインバー『月とワイン』を借りて、WhiteCanvasミャンマー2022の授賞式を行った。 そもそも「ミャンマーでアートのイベントをやってもいいのか?」 それがよくわからなかった。 2021年2月1日にクーデターが起きてから、表現の自由さえ押さえつけられている。クーデター直後には、ヤンゴンでも多数のデモが起き、死者や負傷者も出た。日本人も2名も拘束されている。 ミャンマーの芸能人やアーティストも、拘束・

WhiteCanvasカンボジア2022結果発表①【ノミネート各賞】

2022年11月27日(日)、カンボジア西部の街バッタンバンで行われた『Chumnorアートフェスティバル』内で、WhiteCanvasカンボジア2022の授賞式を開催しました。 14:00 バッタンバンの何もない道路に、みんなでステージを組み上げていく。 17:00 レイアウトに悩みながら、なんとか設営。ホテルに戻って、着なれないジャケットと革靴を装着。 19:00 授賞式開始! たくさんの観客が集まってくれた。 ノミネートされた11名のアーティストが、プノンペン、

WhiteCanvasラオスの受賞者たちに会いに行く。

2020年からカンボジア、タイ、スリランカで始まったWhiteCanvasプロジェクト。 2021年からは、ラオスも加わった。 そんなWhiteCanvasラオスは、オンラインで授賞式しか行えていなかった。今回のラオス渡航の最大の目的が、受賞者に賞状・賞品・賞金などを手渡しすること。 今年2022年のラオス募集もスタートしているので、なるべく早く昨年の受賞をしっかりと行いたかった。 ラオスの受賞者はキッズ部門と一般部門の合わせて2名。 WhiteCanvasラオス・

WhiteCanvasスリランカ

2022年4月29日(金・祝)から5月8日(日)まで、熱海ACAOで開催されてるACAO des ART内で、東方文化支援財団が所蔵するWhiteCanvasスリランカの作品も展示販売されている。 特に、急激に停電、インフレが激しく、それに伴ってデモが発生し、政情も不安定になっているスリランカ。 そんなスリランカの作品を販売し、スリランカの支援に繋げていきたい。 スリランカのWhiteCanvasは、TBSの秋沢淳子さんが創設理事と務める一般社団法人SPUTNIK In

転売されて喜ぶアート文化をアジアで作ろう

NFTマーケットプレイスAdam byGMOで、カンボジア・ラオスのアーティストの作品を販売し始めて二週間。 Hea Cheavさん、Jessy AnのNFTアートが12枚も購入された!! Heaさんの作品が飛ぶように売れている。 今週もHeaさんの新作10作品追加された。 Heaさんの作品はめちゃくちゃ多筆で、現在75作品が準備されている。 順次、公開予定だ。 そして、Jessy Anの作品が2次販売されている。 つまりJessy Anの作品を購入者が、再販してくれてい

タイ在住の日本人アーティスト阿部恭子さん『WhiteCanvasタイランド』

WhiteCanvasプロジェクトは、2020年からカンボジア、タイ、スリランカで始まった。 この3カ国の中でも、タイのアートは圧倒的なクオリティを誇っている。 スタイルもコンセプトも多種多様。 東南アジアだけでなく、タイのアート文化は日本よりも進んでいると言ってもいいだろう。 そんなWhiteCanvasタイランドのオーガナイザーは、バンコク在住のアーティスト阿部恭子さんだ。 阿部恭子さんは大分県出身。 福岡のデザイナーズスクールを卒業後、1996年からバンコクに

WhiteCanvasカンボジア2021シルバー賞受賞作品【SDGs×ART×ASIA】

絵画と版画の融合!? 半立体作品。 WhiteCanvas運営として、(今のところ)絵画のコンペディションとしている、この作品をノミネートしていいものか一瞬悩む。 制作したのは、シェムリアップ州出身のPhy Phorn氏(26)。 「他の誰も作らない作品を作りたかった。」 Phy Phorn氏は語る。 新聞を固めて作られた『蓮の花』は、カンボジアの象徴。 カンボジアの伝統や、美しさを表現する手段としての半立体の手法は、決してアイデアだけの小手先のものではない。 P

WhiteCanvasカンボジア2021 ECF賞受賞作品【SDGs×ART×ASIA】

昨年のWhiteCanvas2020に惜しくも受賞は逃したが、竹を編んだ素材の上に描かれたユニークな作品がノミネートされた。 マスクをずらした笑顔は、2020年を象徴してる。 制作したのは、プノンペン在住のVo Sosamnang氏。 本職は、歯科技工士。 正規のアート教育を受けてはいないが、プライベートのアートスクールなどで学んだ経験が、義歯や補綴物を作る手先の器用さにつながっているようだ。 そんな、Vo Sosamnang氏の新作が『The Silent Tear

WhiteCanvasカンボジア2021ゴールド賞受賞作品【SDGs×ART×ASIA】

WhiteCanvasカンボジア2021のゴールド賞をしたMorn Chear氏と、オフィスでまで来て頂いた。 トロフィーと賞状、賞金をお渡しする。 Morn Chear氏の受賞作品は、『Metamorphosis』と題された版画作品。 力強いストロークと、メリハリが効いた赤と白と黒のバランスは目を惹く美しさだ。 そして、大きな羽を持った自画像には、『手』がない。 『手』を使って表現をするアーティストなのに、Morn Chear氏には『手』がないのだ。 1990年に

WhiteCanvas2020 授賞式・展覧会(タイ編)

ECF(東方文化支援財団)ご支援のもと2020年5月にWhite Canvas Thailandプロジェクトがスタートしました。 バンコクはもとよりプーケットや地方から500名以上の応募があり 新しいアーティストの発見が出来、有意義なプロジェクトとして大成功を収めました 最終選考では素晴らしい作品の中からアダルト部門キッズ部門合計49名が選出されました。 作品は2020年8月15日より31日までPalette Artpaceで展示され30日はこの度後援頂いた在タイ大使館広報

WhiteCanvas2020 授賞式・展覧会(カンボジア編)

2020年10月24日、第一回目となるWhiteCanvasアートコンペディションの授賞式・展覧会のオープニングセレモニーがカンボジア・プノンペンのiRohaGardenホテルで行われた。 2020年5月〜8月までカンボジア国内で公募が行われ、200作品の応募が集まる。その中から厳選された、一般部門20作品とキッズ部門10作品のノミネート作品が展示された。 会場には作品の展示のみならず、カンボジア発のVRプラットフォームCOMONY内に制作してバーチャル美術館も体験コーナ

カンボジア・ホープ受賞作品【SDGs×アートWhiteCanvas】

カンボジアの田舎から隣国タイへ出稼ぎに行った少年を待っていたのは、漁船での奴隷のような労働だった・・・。 オーストラリア人のロッド・ラスジェン監督が長年に渡り取材をした奴隷労働の現実を映画化した『ボヤンシー眼差しの向こうに』(原題:BUOYANCY)が、第69回ベルリン映画祭で世界中から賞賛された。 この映画のストーリーを、地で行っているアーティストがいる。 バッタンバン在住のVan Chhovorn氏だ。 Chhovorn氏は1982年、タイのクメール・ルージュ虐殺生

カンボジア・シルバー受賞作品【SDGs×アートWhiteCanvas】

WhiteCanvasシルバー受賞作品『Flower Family』を描いたKhchao Touchさんは、1982年にバッタンバン生まれ。彼女も名門アートスクールPhare Ponleu Selpak出身だ。 細密で繊細な彼女作品は、爪楊枝よりちょっと大きいくらいの手作りブラシで描かれる。特別な木の小枝を削って作り、絵の具を少しずつおいていく作業は、点描に近い。 ひとつの作品を作るのに、数ヶ月かかることもあるという。 この作品は、白血病になった娘をタイの病院に連れ