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日本がGK大国になる日、W杯優勝へ【GK分析講座講師 上川琢インタビューVol.3】

得点力UP!失点減少!ジョアン・ミレッの教え子によるGK分析講座」の講師をしていただいている上川琢さんのインタビュー第3弾です。
Vol.1は、ジョアンとの出会い。毎日指導を受ける贅沢な日々
Vol.2は、経験の少なさが飛躍に。ライバルの存在


<自分に足りなかったものを手に入れるために>

上川さん「早稲田のスポーツ自己推薦が、だいたい全国ベスト4以上なんですが、高2で国体に行って3位だったので元々視野には入れていました。

でも実際のキッカケは、ベルマーレユースと早稲田が一度練習試合した時ですね。早稲田とベルマーレって結構繋がりがあったので、練習試合する前にコーチが、『早稲田に興味あるやつはいるか?』って聞いてくれて。

高2の実績もあったので手を挙げて。試合は0-1で負けちゃったんですけど、自分の調子が良くて。古賀前監督に『練習来ていいよ』と言ってもらいました。

アナライザー「なるほど」

上川さん「それで、高3の5,6月ぐらいに1週間ぐらい練習参加しました。

参加してみると、メリハリがあるって感じで結構ピリピリしてて。球際や1対1が激しかったのを覚えています。

例えばGKを入れた1対1では、守備の選手がファーを切って、自分がニアを切るべき時にできなかったら、守備の選手に強く怒られたんです。

ユースの時もミスはもちろんあるんですけど、怒られることはなく、それが新鮮でした。球際や1つ1つのプレーに対するこだわりが高い。練習への姿勢を含めて厳しい環境だけど、率直に行ってみたいと思いました。」

アナライザー「いいですね」

上川さん「で、スポーツ自己推薦で受けました。ただ早稲田は他の大学と違って、夏ではなく、遅い11月の入試なので、落ちたら後がないんです。なので死に物狂いで勉強しました(笑)。

その後入学のタイミングで監督が変わって、雰囲気は良い意味でも変わって、厳しさもありながらも、明るい雰囲気も加わった。さらにメリハリがある感じですね。

また小島くん(注:小島亨介選手。今シーズン大分トリニータに入団)とか先輩にもレベルの高い選手がいたので、そういう人たちと一緒に活動してみたいと思ってましたね。」

アナライザーさん「早稲田は、昨シーズンも関東大学リーグ優勝してますしね」

上川さん「はい。もちろん練習の質っていうのは、ジョアンベースで考えれば思うところもありますが、人にはそれぞれ型がありますし否定するものではないです。

その中でも良いところをどんどん盗んでいく。例えば構えの時のリラックスの仕方だったり、1対1の駆け引きとか。

あとは大学に入って一番成長したのはビルドアップです。今も年に1,2回夏休みとかにベルマーレユースの練習に混ざることがあるんですが、その時に、後輩やコーチから、ビルドアップうまくりましたね、と言われます。

コーチにも教えてもらいますが、先輩とは接する時間が多いですし、やっぱり早稲田だけあって伝え方も上手くてわかりやすい。
そうやって色んな人の考えの良いところを取り込んで、大きく成長できました。」

アナライザー「サッカーやってるとずっと同じ人に教わるなんて、ほぼないですから、その時その時で良いものを取り込んで成長していくという姿勢は本当に大事ですよね。」

<日本がGK大国になる日、W杯優勝へ>

アナライザー「さて、上川さんにはFIゼミ特別講座のGK分析講座の講師をしてもらっていますが、上川さんが今後をこういうことを実現したい、というものはありますか?」

上川さん「GKについての知識って、昔に比べるとようやく徐々にですが、広まってきたとは思います。

ただし広まってきたことによって、それぞれの評価の仕方が異なると思っています。そのことによって肯定したり、批判したり、色々あると思います。

それを1つにするのは無理ですし、ジョアンの考えが絶対ではないですが、全員が同じように論理的に、もっとGKについて考え、判断してくれる方が増えると良いなと思います」

アナライザー「まだまだ論理的じゃないこともありますもんね」

上川さん「GK分析講座を、GKコーチはもちろんですけど、監督や分析官の方々にも届けて、GKにはこれだけ細かい評価基準がある、ということを多くの方に知ってもらいたいですね。

そして海外はGKが人気ですが、日本でもGKがもっと注目が集まるようになったら嬉しいです。」

アナライザー「たしかに。GKは11人の中で最も責任あるポジションにも関わらず、今はまだまだ注目されていませんね。」

上川さん「川島選手がW杯の時、けっこう批判されてたと思うんです」

アナライザー「ありましたね」

上川さん「でもYoutubeで日本代表の練習映像を見ると、断トツで川島選手が優れていることがわかるんです」

アナライザー「ほんと、動画見てびっくりしましたね。これだけ差があるのかって。他の選手と比べて明らかにキャッチングで落とすことが少ないですよね」

上川さん「あとはステップとか体幹とかもです。もちろんそれ以外にも色んな大事な要素はあるんですが、川島選手が出るに値してたなっていうのがわかりました。欲を言えばそういうところまで見てくれる方が増えてほしいですね。」

アナライザー「なるほどですね。ところで、上川さんは現在新2年生(2019年4月時点)ですが、プロを目指してるんですよね」

上川さん「はい、目指してます」

アナライザー「あと3年間頑張って、将来日本代表のGKになってほしいですね」

上川さん「それができたら、日本にGKのことを広めるのももっとやれると思います。そういう変化を、誰かに頼るのではなく、自分でやった方がちゃんと伝えられる。なので自分の力でできればいいなと思います。」

アナライザー「いいですね!僕がこういう活動をしてる理由が、『日本代表のW杯優勝を、生きている間にこの目で見ること』なので、ぜひ上川さんが日本代表のGKとなって僕らの夢を叶えてください。」

上川さん「頑張ります」

FIゼミ特別講座「得点力UP!失点減少!ジョアン・ミレッの教え子によるGK分析講座」講師、上川琢インタビュー
Vol.1 ジョアンとの出会い。毎日指導を受ける贅沢な日々
Vol.2 経験の少なさを飛躍のチャンスへ。ライバルの存在
Vol.3 日本がGK大国になる日、W杯優勝へ(本記事)

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