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ソビデ第13回「データペルソナ。川崎シビックパワーバトル2019」

ソーシャルビジネスをデザインする、略して、ソビデ。不定期連載、13回目は、川崎市ビックパワーバトル2019のお話です。2018年は、川崎を南北に分けて、自慢しあう、文字通りのバトルだったのですが、2019年は、課題解決型にシフトして、データペルソナとデータジャーニーマップを使うことがポイントになりました。

株式会社ニューロマジック、イノベーション担当執行役員の藤本です。ニューロマジックでは、イノベーションとソーシャルビジネスデザインを担当。まちづくり中間支援組織のたまプラ・コネクト、猫と人間の共生社会を目指すコードフォーキャットとしても活動しています。

川崎市ビックパワーバトル2018の模様はこちら。

データペルソナとは、
課題解決のためにデータを使う人を抽象化し、どのような人が、どのようにデータを使うのかをイメージしやすくするものです。

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データジャーニーマップとは、
ある人が課題解決のゴールに向けて、データを利用する過程を「ジャーニー」に見立て、データを利用するタイミングや目的などをあらわしたもの。
データジャーニーマップを作ることで、データを利用して、どのように目的を達成できるかの過程を実感し、課題解決に向けた行動を整理して、地域のさまざまな関係者の方との協働に向けたポイント、メリットが具体化できるようになります。

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何回目かの勉強会のとき、子どもの暮らしと居場所づくりグループはできたのですが、もうひとつのグループをつくるかどうかという状態でした。団地に住む高齢者の孤立という課題感を持っている人と、たまプラーザのリビングラボの話をしているうちに、3つ目のグループ「高齢者の暮らし」をつくることになりました。今回は、メンター的な立場でいいかなと思っていたのですが、結局、がっつりかかわることになった瞬間でした。

次の勉強会では、川崎市のオープンデータから抽出した高齢者福祉関連データを見ながら、あれこれ、考えてみました。この段階で、チームメンバーは3名になっていました。

そこで、出てきたのが、買物難民ということでした。

そして、ペルソナを整理してみると、
・80歳代男性、一人暮らし。
・川崎市北部在住。
・50年前、団地完成とともに引っ越してきた。 
・当時は、妻と子ども2人の4人家族だったが、 子どもたちは独立。
・3年前に妻に先立たれる。
・車も持っていたが、80歳で免許返納。 
・足が悪く、杖がないと歩きづらい。

データペルソナという意味では、課題解決を考える、我々自身、そして、データジャーニーマップは、 シビックパワーバトルに向けた、プレゼン資料作成そのものかもしれないと思い始めてましたが、とりあえず、先(構成)を急いでみたわけです。

まず、買物難民という仮説の立証が必要ですね。

団地の成り立ち
・団地と買物アクセス
・団地と交通アクセス
・年齢構成、高齢化
・地形、平地、丘陵、高低差

そして、これを、どこの、何と、比較するのか?

・横浜か、それとも東京?
・いっそ、海外か。だったら、福祉先進国の北欧?
・スウェーデン?フィンランド?

さらに、我々は、何を、まとめようとしているのかという議論。

・自慢できる現状報告ではなく、 自慢できるような未来を提案するというスタンスでいいのではということで、一旦、落ち着く。

普通に暮らしたい、それが、キーワードになった。

個人作業を経て、完成したストーリーがこれ。

普通に暮らしたい
買物難民(弱者)という問題
丘陵の多い北部に団地は多い 

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駅から遠い、不便な土地が団地になったのではという仮説。

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商店街との位置関係はどうなってる?

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フィンランドは目標となるのか?
オープンケアという考え方
サービスハウスとサービスセンター

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独自の国家資格があるらしい。

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普通に暮らしたいを支援する仕組み 

高齢になっても買い物したい
移動販売 

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店を作る 

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コミュニティが大事
高齢者のITデビュー、地域デビュー 

普通に暮らしたいを支援する仕組みを作る必要がある

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シビックパワーバトルを2回体験してみて思うこと。
シビックパワーバトルは、自治体 、課題を持った住民団体、シビックテックという組み合わせがいいと思う。その場合、住民団体をペルソナに、 活動自体をジャーニーマップにしていくのがいいのだろうと。

2020年は、秋のコードフォージャパンサミットで、シビックパワーバトルの全国大会があるらしいので、そういう立て付けでできるといいなと思っています。


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