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【品格ある失礼加減 ナイツ 塙宣之】ⅰ

・Prologue
芸能界には すべてのジャンルを括って タレントというのはごまんといる 人の素材を個性ととらえ、基盤とし 新しい方向性を引っ張って 自分のものにしてつなぎとめて 行く道を広げる。しかし、タクティクス要素が 多種多様揃え始めたところで 器用貧乏になってしまっていると そのアピールも難しく 自他共に伸び悩んでいることがあからさまになってしまう。

マルチタレントというジャンルで 自分もやらせてもらっている上で 自分の強みとは何なのか 慎重に探っていく沼に 只今ドップリハマっている。本音トークを吐き出し雛壇で活躍できるタレントを目標に 今自分が手にしてる素材は テレビっ子なりの博学さや知識量 クイズ好き ゲーム好き 洋服を集めるのが趣味...と並べてみると やはり方向性を定めることは まだ難しいところではある。
しかもこれは 頭や口 文字で箇条書きのように並べている願望のようなもの お客さん 番組スタッフさん Pさんがいるスタジオ 本番でやれるのはなかなか 勇気がいることだろう。
まぁ 自分がここで書いてあることは 100%本音なので、書いた後は うまく行ったレッスンくらい 気持ちいいので しっくり来ている。我慢できないので 嬉しさを漏らす。

では本題に入ろう。
多分 このままだと失礼なままだ。

・本題

   自然体に気づいてほしい。

今回 私が話したいのは 2018、2019 の M-1で錚々たる面々の審査員に大抜擢された 漫才師

     ナイツ 塙宣之

『どーも ナイツと申します。』「僕たち下の名前が同じなんですよ。」『そうです、塙宣之 土屋伸之ってね...。』「たまたま↘︎おんなじ...」『ちょっとイントネーションおかしいですよ。ね、たまたま↗︎ね。』

このやりとりがナイツの真骨頂 勘違いして説明した塙さんを 土屋さんが 絶妙なボリュームで添削する いわゆる『ヤホー漫才』である。
M-1出場者として 舞台に出たナイツは このネタが軸となりお笑い第6世代を牽引し、浅草犯罪協会 あ、浅草漫才協会を活気づけた。その功績が認められ、漫才協会の理事長・副理事長をつとめるまでになった。
ちなみにおぼん・こぼんさんの重要なキーマンもつとめる2人である。

そんなナイツから 今回 塙さんをクローズアップしたのは ある日の動画サイトで見たCMである。

高橋克実さんが店員役を演じる 
『マクドナルド 夜マックCM』

塙さんが演じるのは 夜マックの時間帯に入店する サラリーマン役。塙さんから溢れる サラリーマンの素朴な存在が 高橋克実さんの表情を和らげる なんとも落ち着いた印象のCMだった。


こんなことを聞いたことがある 
内藤さんと共演したドラマで、刑事役を演じた塙さんが なんと棒読みすぎた演技で SNSが騒いだというのだ。この反応に塙さんは新春のネタ番組で いじられたものの 全く反論しなかった。ベテラン漫才師の心の広さ? さすが塙さん その話題をとがらせず、見事にスルーした。

自分なりには 薄味の演技というのを時には必要だと思っている。塙さんは 漫才では表現力 演技力は凄いものを持っている。しっかり土屋さんに怒りをぶつけ豹変することもあるし、モノマネだってしてしまうオールラウンドなネタが最近は多い。
しかし、ドラマでは 棒読み?ちょっと言い方おかしいんじゃないか。
刑事を演じる上で 先ほどの言ったように 素朴で謙虚な喋り口にまた定評がある。マツコ有吉の怒り新党ではナレーションもつとめた。刑事はとても頑なで、しっかり淡々と話をするイメージがあり、刑事の口調に抑揚などつける必要はない。
このとても静かな演技の中に 塙さんならではのノウハウと気持ち そして温度をその役に閉じ込めているからこそ、最強の薄味を手に入れているのだ。

むしろ経験ないものは薄味の演技の深みを知らない。俳優ぶって 一発オッケー狙ってやろうとすると キャラ全開 濃すぎて もう目にも口にもしたくないのだ。若貴 いや、わかったか。...ウゥン。

しかし私と違って 塙さんはSNSが産む話題性を期待して 年末に振り返るネタを披露するなど 様々な心でmixさせながら優しい目でSNSの動きを眺めている。

つまり

【SNSが言うに失礼な演技=品格ある塙宣之だけが織りなせる 素朴で自然な演技】

なのである。

また流行に沿ってそれを抽出しネタに納めることで 浅草の劇場が満員になるほどの年相応な人気を得られているのだろう。

【ⅱに続く】

#川添友太郎

#塙宣之

#ナイツ  




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