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【OP概念消滅・②】

#OP には 番組のリズムをつくる 漫才の【出囃子・前座】のように、 本編内容の吸収性を高めた状態にしてくれる素晴らしい編成の一部であることはおわかりいただけたところで、番組先頭に力を入れようとした YouTuberたち、あまりの情報量をつめこみ、力みすぎてもいけないのである。

       [30秒という名の表紙]

いい塩梅となる大事なポイントは、【番組の表紙】であることを忘れないこと。
本屋さんで 袋に包まれた本を手に取り 中身が見れず、表紙の表裏からなんとかこの本の情報を読み取ろうとする。本編の鍵となる部分が、キャンペーンの特別使用として つけられてる帯の部分に隠れてしまっていたり、作者がチラチラと序章から最終章までの楽しみをまとめた7行ぐらいの小さな文字などをみて、読者は必死に想像し、知らぬ間に脳をくすぐられてしまっている ということはないだろうか。これが【本の表紙】の役目。

番組の表紙 こと OPも一緒 毎週欠かさず観ています #ぐるナイ  で解説。実は現在 ぐるナイのOPは完全にカットされ、最終戦に必ず流してたものも 自然消滅してしまっていた。あの、コンパクトかつ迫力味のあるOPは 平成世代は目と耳に残るものだった。
しかし、それと同等な立場であるものが 今も残っているのだ。毎週観ている方は 頭の中で見返してみると面白い。

特に好きだったシーズンは ゴチ13〜14前半のOP構成 江角マキコ 杏 14シーズンからは 上川隆也 と言った俳優ゴチの先駆けともいえる1年間だ。エビばっか頼んでしまった 杏さんがゴチを去るという幕切れだった。
そんなゴチ13〜14 大胆なOPの前に 白熱したナレーションで 今週のゴチの見どころをピックアップした30秒ほどのサクサクVTRが流れ始める。このVTRが 最早OPの一部といってもいいぐらい素敵なのだ。
冒頭のレギュラーのトークからテンポが速い ゴチになります は、そのリズムを一定に保ったまま 60分を余すとこなく使い切る構成が何より見ていて楽しい。しかし、楽しいと思えるのはもしかしたらお笑い好きの私達 いつものとおり 初心者にはまぁまぁの疲労案件ではあるとは思う。が、やはり試合前の番組整理・お膳立ては 全てOPまでの編集で済ましてくれている。30秒の見どころVTRは、ゴチ21 の現在でも未だ健在 ゴチ14後半〜 20 まで 中身の構成は行き当たりばったりで 迷走時期もちらほら見かけられたが、VTRはしっかりと全盛期から役目を確保していた。

🔺ホリケンさんがVIPのときの杏さん 綾波レイのコスチュームではっちゃけてましたね〜


『だからぁ〜、 VTRの中身の塩梅って、どこがなんやねん! なに思い出に浸っとんねん!』

...っと、イラだててしまっていたらしょうがないですが、今から説明しますから ハイ。

【OPは番組の表紙】と喩えたように、#ぐるナイ の冒頭VTRには ザッピング中の人の手を止めるほど、くすぐられる ミソの部分を詰め込んだ30秒で 腹2分〜6分までを一気に満たす。

はじめの10秒 ゲストが高級料理を前に楽しむ表情やパニック発言は、ゲストの素の部分が垣間見える期待感を持たせるラッキーパンチが存分に観られる保証をつけている。

次の10秒は レギュラーの異変にクローズアップ 俳優×バラエティという 普通に考えてもあり得ない レアなキャスティングセンスがあるという 番組の元々の質を高めながら、ファミリー感に満ち溢れた #ナインティナイン さんとの連携プレイや掛け合いの部分に触れておくことで、視聴者が安心して観られる そして必ず笑えるという制作者の自信が見受けられ、視聴者に納得を生ませ、余裕を持たせている効果が見受けられる。

最後の10秒は 結果発表の場面を切り取ってくる 言葉にしてみれば、かなり大胆な作戦。ここが、ゴチ13〜14前半 が最も優秀なOPのVTRであると 如実にうかがえた部分である。一位抜け・ビリ・ピタリ賞・番組初の事態と、様々なドラマを生むのが ゴチのクビレース 1番の見どころ。最下位の予想で 交互に言いあいする部分を軸とし、そこからクビレースにおいて一石を投じる緊急事態で騒めく会場を映す場面から 困り果てるメンバーの顔を次々と流していく。
ここですごいのが、ここまで詳しくザッと本編を解説しているのに 食品の値段はもちろん この1時間で起こり得る展開や勝敗が 全くバレないというところ。美味しい部分を抽出し、音も消さずに、純度100%の状態で この番組の楽しみ方だけを取り出した見事なタイアップ仕様に 私は感銘を受けまくった!

ここまで丁寧に 順序よくネタバレも一切匂わせずにドラマを生む ぐるナイ ゴチになります の冒頭VTRは、タイトルは無くしも OPという解釈で間違いない 素晴らしい塩梅で構成された 紛れもない【番組の表紙】のサンプルであるなと 見るたびに感じる。

#ぐるナイ  でしかこの要素ないかのように 解説しているが、今のバラエティのOPは ほぼVTRで済まされてる現代の編集方法であり、当たり前になっている。ただ、クイズ番組では 結果がバレバレの回のものもあるし、運命の分かれ道 や ノンフィクションを取り上げたドキュメンタリーバラエティも、ミソとなる見どころ部分をVTRでは取り上げず 取り上げた部分が本編ではサラッと終わってしまうところだった という例も少なくはない。

#オープニング の良さ 知っていただけただろうか?
私が常々 ここ数年で思うのは、【原点回帰】
これまでで1番 番組として盛り上がった部分は 常日頃 番組内で続け、あえて寝かして久々に行うコーナーが 新しく登場した頃よりも 人気になったりするケースもある。新登場に次ぐ新登場を展開させるものは お金はもちろんコスパも悪く、視聴者にも優しくない。
懐かしくも新しい そのような感覚を磨いて、これからの 第七世代? 第七世代って響きは正直好きではないけども、これからの不景気に 『懐かしい!』『コレコレ〜♪』と、盛り上がれる時が来ればいいなと 切実ながらふと思う テレビっ子なのでした。


閲覧していただきありがとうございます。
御相手は #川添友太郎  でした。

以上。


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