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2カ月ぶりのロングライド【伊豆の海は碧かった②】

目指せスーパースター。蕎麦宗です。
昨日の続きを。久しぶりにロングライドをしたので、紀行文風にまとめてみました。いつもの文章からするとかなり長いので、暇な時にでもお読みくださいな。では、はじまりはじまり。

「今日は走ろう」。角度が変わった日差しが枕に当たる。カーテンの隙間から見える空はやわらかく、時折の強い風は冬の置き土産のようだ。
その日のモチベーションはだいたい起きた時に決まっている。心に鞭打って頑張ることが、精神衛生的にもトレーニング的にも無意味どころかマイナスなことをよく知っているので、起きた時の気持ちが全て。どんなに悪天候であろうと出掛けたくなる気分を作るのは、日々の暮らし方のリズムでしかない。

ウェアを一枚薄着にして、ルーティン通りに空気圧をあげる。ラテックスのチューブラタイヤは一晩で2気圧ほど下がる。自転車を担いで門扉を開けると、昨日の昼に思いついた目的地が浮かんだ。その場所は小田原にあるので、先ずは伊豆の東海岸に向う。とはいえ、実際には阿保な遠回りをしている。読み進めてバカなヤツだと笑って下さい。

新しい愛車『サーベロS5 https://note.com/sobaso/n/n744d040ad3b4 』に跨って、本日一本目の山岳、亀石峠。この道、静岡県道19号沿いにあるCSC(サイクルスポーツセンター)のベロドロームが、東京オリンピックの自転車トラック競技会場になっている。その関係で道路の拡幅工事が急ピッチで進んでいた。

亀石峠から宇佐美へ向かう道は、初心者向けでは無い。複合カーブに妙なバンクや逆バンクがある上に、得体のしれないバンピーな路面とスピード防止の警告線が不用意に付けられている。ある意味MTBのトレイルのようで攻略する面白さはあるのだが、今日は山からも海からも巻き込む風が強く、暴れる前輪をなだめながら慎重に下った。
それでも最高時速は70km/hを超える。安定感は重量のあるAMANDAに譲るものの、エアロ形状のおかげでよく進む。さらにこの最新のバイクにはオートバイなどと同様の油圧式のディスクブレーキが付いている。本当によく効くしコントロール性が高い。その安心感もあって風を切って海岸線まですんなりと下れた。

海沿いは暖かく気温は20℃。宇佐美〜熱海〜湯河原と、相模湾を右手に進む。春の伊豆の海は、少し緑色を混ぜたようで《青》というより《碧》という漢字が似合う色だ。実に美しく、また今日の練習は*LSDということもあってボンヤリと眺めながら走った。
対向車線は渋滞気味で、トライアスロンチームの集団や多くのサイクリストがすり抜けていった。東京や神奈川方面の方たちだろう。が、上り車線の自分は1台途中で抜いただけだった。

湯河原からは再び山岳地帯。温泉場を抜け椿ラインをひた上ると大観山。この季節、ここはツバキが満開ではんなりとしていてトレーニング忘れてホッとする。上れど遥か頭上に九十九折りのガードレールが見えるのには辟易するが、祝日ということもあってオートバイ乗り達も楽しそうだ。そう思っていたら白バイが下ってきた。しばらくして谷の方からサイレンが聞こえる。きっとお縄だ。ご愁傷様です。
観測レーダーのドームが見える頃、トレイルランナー達がトレインを組んで舗装路を下ってきた。アクティビティの種類もずいぶん増えたなぁと思う。頂上まで上りきると、富士見峠のその名の通りに真白な富士山が芦ノ湖越しに出迎えてくれた。ドライブインにはズラリとオートバイが並んでいる。こちらもまたずいぶん増えたなぁと思う。それは最近自分が興味がある故だが。

芦ノ湖までは下り坂。ウィンドブレーカーを羽織って、ターンパイクと国道1号バイパスを跨ぐと箱根駅伝のゴール地点の交差点へ出る。気温は10℃にまで下がっていた。右折して関所と杉並木を抜けると観光客があふれている。皆、自宅籠りを我慢できなくなったからか、連休だからなのか、若者ばかりとはいえ客足が戻って何より。
少しだけコンビニで補給食をとってリスタート。箱根旧道へと上り返し、寄木細工で有名な畑宿へと七曲りを丁寧に下る。何台もの自転車を抜いた。このS5、少しアンダーステア気味なきらいはあるが、とにかく下りが速いし気持ち良い。そうこうしているうちに湯本を抜け早川へ到着。

過日、蕎麦宗に来てくださったお客さんから木・金曜日限定で早川駅前でパン屋を開いていると聞いていた。それがここ、アトリエバイツェンサエ http://www.weizensae.com/ 。この 今日の目的地まですんなり走れば40km程だが、すでに100km近く。ずいぶんと遠回り。
ロードバイク乗りは何故かパン好きが多く、それを求めて走ることを『パン活』と呼び、アチコチ走り回る口実にしている。当然のこととはいえ目的地がある方がモチベは上がる。曜日が限定されるが是非行って欲しい。
ブラウニーを試食させて頂いたらとても美味しかった。ちょうど焼けたところだったのでバケットも買い求め、リュックサックに詰める、が、飛び出す(笑)。オーナーさんも飛び出たパン見て笑っていたが、カワイイとも言っていた。なのでそのまま帰路、出発。

今度は相模湾を左手に眺める。根府川からは国道134号の旧道へ。広くなく狭くなく、自然なコーナーが沢山あってこの道は気持ちが和むので好きだ。だから鎌倉方面へ出向く時はいつもここを通る。みかん畑の石垣も、みかんの木の枝越しの海も、少ない交通量のおかげで眺めて飽きない。
真鶴で新道に合流すると、どこもかしこも大渋滞で、明らかにのんびり走る自転車の自分の方が早かった。

湯河原〜熱海と向かい風を切って進み、最後の山岳、丹那トンネルを目指す。
大楠で有名な来宮神社も人だかりでごった返していた。
ここからの道は激坂だ。東へ向かってツーリングをすると、帰り道の最後にいつも立ちはだかるのがこの坂。疲れた脚にはキツイ。が、今日は久しぶりの割には脚が残っている。常に心拍を120〜130拍に抑え、ゆっくり走ったことと、サーベロの重量のおかげか。なんとAMANDA比2kg減。まぁアマンダが10kgあってロードバイクとしては重すぎたからなんだけど。とはいえ、体重が4kg増なのはご愛嬌。しばらく減量は課題。

高級ブランド丹那牛乳のふるさと丹那盆地を過ぎ、下りきったら沼津まで。ずっと強い向かい風だったが心折れずに済んだ。そしてこちらも久しぶりの川野整体へ。ご存知の方はご想像の通り、悶絶したのは隠しようもありません。

本日、距離135km、獲得標高2500mで約6時間。直近のレースはmt富士ヒルクライムが6月、あと3カ月弱。ずいぶんと振り出しに戻った感があるけれど、また少しずつ練習して身体を作ってゆくとしよう。終 

*LSD …long slow distanceの略 。最大心拍の70%程の低強度で2〜6時間の長時間走るトレーニング。有酸素運動の基礎としてエンデュランススポーツの練習として用いられている。

では、明日は週明け。ガンバラナシませう。

#箱根 #熱海 #パン活 #ロードバイク #LSD #サーベロ #インプレ



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