IDEALOGUEをチームのふりかえりで使ってみた
今年の7月から社内にアジャイルを推進していく活動を行っています。
とあるプロジェクトより、「上期のふりかえりを行い、下期のベロシティ最大化を目指すためのアイデア出しをしたいから支援して欲しい」という依頼がありました。
そのふりかえりのアイデア出し部分でIDEALOGUEという手法を使ったところ、良い感じにアイデアが出ました。依頼者にも満足いただけたようなので、実施した内容を紹介します。
IDEALOGUEとは?
対話を繰り返しながら自分のアイデアの共有と相手のアイデアへの理解を進めていき、全体で合意の取れるアイデアに収束させる手法です。
参考にさせていただいた記事では、
ブレインストーミングを超える方法、と紹介されることもあるようです。
と紹介されていました。
※ページ下部に参考リンクを貼りました。とても参考になるのでぜひ見てみてください
ふりかえりでのIDEALOGUEの進め方
参考リンクにある正式な手順を元に、具体的には下記のように進めました。
※前提:タイムラインというふりかえりのアクティビティを使って、上期に何があったのかというのを洗い出してからこのワークに入りました。
①今回の目的である「下期のベロシティ最大化をするため」の自分のアイデアをA4の紙に書いていく(5分)
ふりかえりのアイデア出しということで、下記観点をヒントに考えてもらいました。
・続けたいこと
・増やしたいこと
・減らしたいこと
・始めたいこと
・止めたいこと
思いつく限りひたすら書いてもらいました。
②三人組を作って自分のアイデアを共有し、相手のアイデアを聞く(8分×3)
思いついたアイデアと、「そのアイデアを思いついた理由」をセットで共有します。参加者は8名だったので、3人グループが2つ、2人グループが1つという構成にしました。
時間が経ったらグループをシャッフルして再度共有。これを3回繰り返します。
③②の際に、「いいな」と思ったアイデアがあったら自分の紙に相手のアイデアを書き「盗む」
②でアイデアを思いついた理由を述べるのはこの盗むという工程があるためです。
アイデアが出た背景を知ることで理解・納得が出来るし、そうすることにより自分のものにもすることができます。
※特に時間が足りないテーブルはなさそうでした。しかし、共有の時間が足りなくなることも十分考えられます。一回目の共有は全部共有、二回目以降は他の人のアイデアも含め良いと思っているアイデアの共有のみでよいとアナウンスしたのが今回は効いたのかもしれないです。
④②を3回繰り返した後、書いた紙の中から「ベストアイデア」だと思うものを付箋に書き出し、全体に共有する(8分)
付箋と模造紙を用意し、自由に貼ってもらいました。
ベストだと思うものが複数ある場合は複数枚貼ってもらいました。
今回はうっかりしていたのですが、同じようなアイデアはグループ化を同時にやっていくと良いと思います。
⑤実践したいアイデアにシールで投票を行う(10分)
ベストアイデアの数が15個ほどだったので一人3票の投票をしました。
投票の上位から見ていって、やる/やらないを決めていきます。
今回は3つのアクションアイテムを実施していくことになりました。
所感
上期の問題点だった課題に対し、すごくフォーカスしたアイデアが出てきました。しかも、複数の付箋に同じアイデアがあったため、参加者に納得感がかなり出たのかなと感じました。
また、全体的にみんなの前での意見表明がしにくいような固い雰囲気が少しあったため、少人数での対話の時間が多く取れたのはとてもハマったなと思います。
ふりかえりのアクティビティはいろいろ試してみましたが、アイデアについてこんなに対話ができ、みんなの納得感を醸成できるものはなかったです。
かなり使えるなという印象を受けました。
アイデア出しに困っている方、アクティビティを変えたいなと思っている方は試してみると良いかもしれません。
参考リンク
・対話支援ファシリテーターのげんどうゆうこさんの記事
・考案者であるPepe Nummiさんの記事(英語)
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