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『1兆ドルコーチ』

家庭医ギータです。今日も読書ネタです。

ある読書会でこちらを読みました。
自分の普段の選球眼では見送ってしまう本だったのですが
とてもいい出会いとなりました。

文章が読みやすく、教訓的なエピソードも抵抗なく受け入れられます。

ギータが抽出したポイントは3つです。

1) 相手を大事にしていると感じさせることが重要

マンガ編集者の佐渡島さんがyoutubeで感想を述べています。

相手に礼儀正しく接することが「丁寧なコミュニケーション」と勘違いしがちですが、「コミュニケーションを丁寧にする」のが重要です。

ビル(主人公)は本当にそれぞれの人に丁寧にコミュニケーションをしている。ここで、気をつけるべきは「丁寧」という単語は「コミュニケーション」にかかっていること。

 物腰や言葉遣いが丁寧という訳ではない。そうではなくて、相手のことをしっかり思いやって、それで喋る。相手を大事にしていると感じさせることが超重要。部下と同じ部屋にいて同じ場所にいて、部下が自分は大事にされていると感じること。

 旅の会話から会議を始めるくらい、相手のすべてに興味をもっている。仕事の成果だけでなく、相手の生き様、会社以外のコミュニティーも興味の対象だということが伝わると人間関係が築ける、信頼関係ができる。

とりわけ患者さんや家族と接する時には、相手に関心をもっていることをどう伝えるか、が大事になります。疲れていると相手に十分な関心を払えなくなるので要注意です。

2) フィードバックは「瞬間」を捉える 

・フィードバックは徹底的に正直で率直に、できるかぎり早く与える。
・建設的なフィードバックは相手が安全だと感じているときだけにする。
・ネガティブなフィードバックは人目のないところで与える。

フィードバックするとしても大前提はお互いに信頼関係があることです。
これが言うほど簡単ではないのですが……。

3) 去る者に敬意を払う

解雇は会社の失敗であって、解雇される側は悪くない(p116)

『カルチャーモデル』(ディスカバー・トゥエンティワン)という本の中でも同じ趣旨が語られていました。

この本で私が提言するのは、カルチャーを言語化し、可視化し、それを社内外に浸透させることで、企業と社員の期待値ギャップを減らし、誰もが自分にとって「いい会社」を見つけられる「カルチャーモデル」を推進すべき

「期待値ギャップ」によって、入職してすぐの社員が戸惑い、会社との距離が生まれていきます。

この本も組織やチーム作りを考える上で、何度も読み返したくなります。

4) まとめ:結局、信頼関係が築けているかどうか

チームのメンバーとどう接するか、その手法というよりは

「いかに信頼関係が重要か」

ということをエピソードを通じて伝えてくれる本ですね。

新たな職場では、どのような人に会っても、
まず信頼を築くことを目標に接するのが目下のテーマであります。

ギータの闘いはつづきます!

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