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【ライブメモ】tacica猪狩翔一『宝物を見つけに』 at 2020.10.17 CLUB UPSET(名古屋)

概要

『宝物を見つけに』
猪狩翔一(tacica)
オゼキタツヤ(Bentham)
寺本颯輝(postman)
2020年10月17日(土)@CLUB UPSET(名古屋)
※元々は、5/1が8/12に振り替え、そして10/17に再度振り替えられた公演。
※ライブ配信有り

セットリスト

01. wondermole(tacica 2012年e.p.)
02. 僕ら ※細胞からやり直して〜
03. [新曲] ※どうやら息するにも金が要るみたい〜
04. Space Folk ※僕らずっと君のこと頼りにしてるんだけど〜
05. 大陸(tacica 2013年AL)
06. 冒険衝動 ※消える思い出に代わって消せない思い出は幾つあるんだか〜
07. 夢中 ※彼奴の背を押す強い風が〜
08. [新曲] ※灯台の明かりを消したのは〜
en) ハイライト(tacica 2011年AL)

※tacicaの曲以外はすべて新曲。[新曲]の表記はタイトルが発表されていない曲です。

感想など

二度の延期を経て、三度目の正直でようやく開催できた公演。個人的にも今年初の、およそ一年ぶりのライブ遠征だった。名古屋UPSETに来るのも約一年前の11/1『一夜の宴』ぶり。入場前にあらかじめQRコード経由でライブハウス側に個人情報を送信、万一なにかあった際には連絡がくるよう。入場時に検温と手先の消毒は欠かさず、会場も間隔をあけて座席があり、60席ほどだった。ステージには去年と同じく、裸電球の照明が演者を取り囲むように5個設置されていて、シンプルながら洒落たセット。弾き語りには珍しく?出演者にちなんだ(考案した?)オリジナルカクテルメニューも用意されていた。猪狩さんのメニューははちみつレモンベースの「黄色いカラス」。ドリンクチケットが使えなかったから飲まなかったんだけど、今にして思えばライブハウスの収益的にも飲んでおけば良かったな。

猪狩さんが開口一番、ナチュラルに「tacicaです…あ、tacicaじゃない、猪狩翔一です」に笑った。ライブ後半のMCで判明したけど、セットリストを考えていなかったからなのか、いつもの弾き語りと比べてtacica曲が多かった印象だった。とはいえ3曲だけど。「冒険衝動」はどちらに分類するか迷うけれど。

その「冒険衝動」は、先日のtacicaライブ『dear, deer』でバンドバージョンとして初披露されたから、もう弾き語りでは聴けないと勝手に思っていたので聴けて嬉しかった。メロディが増えたかたちとしては初の弾き語りでもあったので、いろんなバージョンが聴けるのが楽しい。過去のライブメモを遡っていて気づいたが、「冒険衝動」は昨年のUPSETで初披露だったよう。弾き語りで聴き慣れるって貴重かつ幸福な体験。

 4曲目の「Space Folk」は、7/7の下北沢HALF初の弾き語り配信で初披露された曲、のはず。tacica初のアコースティックライブのタイトルにも冠されているので、気にしてしまう曲ではある。

弾き語りラスト曲として定番の「灯台の明かりを消したのは〜/月と太陽と僕のダンス〜」も初めて聴いてからちょうど丸一年経った。昨年の台風で猪狩さんが友人宅に避難している時に作ったという曲。速すぎる時の流れに想いを馳せてしまいがち。

「バンドと同じくらい、UPSETは無くなっちゃいけない場所」という猪狩さんのまっすぐな言葉にグッときた。なんだかいつもより饒舌で緩やかな空気を感じたのは、大好きな場所だからなのだろうか。緊急事態宣言の時にはコラボの布バッグを作ったり、UPSETオリジナルTシャツを宣伝しまくったり、愛に溢れていた。

猪狩さんは3番手で、20:25〜21:35とたっぷりの1時間超のパフォーマンスだった。いつもは日帰りなので新幹線の時間を気にしてそわそわしがちだけれど、今回はGoToトラベルの恩恵を受けて宿泊だったので、心穏やかに最後までゆっくり見れた。

配信もあるし、たかだか30〜40分だけのために名古屋に行くべきかどうか。ほんとうにギリギリ、直前まで迷っていたが、来てしまえば何故そんなことで迷っていたのか疑問に思えてしまうほど幸福な時間と空間に包まれていた。言わずもがな行って良かった!!そして、自由な行き来が難しい社会情勢のなか、こうして参加できたことに各方面へ感謝の念を抱かずにはいられない。

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新幹線でおいしいビールが飲みたい!