【ライブメモ】tacica猪狩翔一『THE SUN ALSO RISES vol.281』 at 2024.07.30 F.A.D YOKOHAMA
『THE SUN ALSO RISES vol.281』
渡會将士(FoZZtone / brainchild’s)/猪狩翔一(tacica)
2024年7月30日(火)@F.A.D YOKOHAMA
19時開場/19時半開演
セットリスト
01. wondermole(2012年『newsong e.p.』)
02. 冒険衝動(2020年Sg)
03. 夢中 ※彼奴の背を押す強い風が〜
04. 中央線(2019年AL『panta rhei』)
05. スープ ※大都会匍匐前進するやつ
06. ネバーランド ※僕が今日の日を忘れなくても〜
07. 物云わぬ物怪 ※もう瀕死の太陽からあと何を貰おうと〜
08. ダンス(2022年AL『singularity』)
猪狩さんが先行。19:30-20:22。スープがとても久々。未発表音源がいつもよりほんのり多い印象。
会場のことなど
雨がパラパラ降りつつ、風も強くて傘が飛ばされそうになる。台風みたいな生温かい風も。
1列11名×8で、後方はスタンディングエリア。当日券はあったものの100名弱くらい入っていてミッチリ。女性ファンが圧倒的に多かった。
感想など
F.A.Dは毎度、その音の良さに驚く。いいヘッドフォンで聴いているかのような音の良さ。猪狩さんの繊細な息づかいまで聴けて最ッ高ーーーーッ!!!!ってなる。wondermoleは特にそれが顕著。
「暑いよね。雨もすごいよね。たぬきちが雷に怯えている。天気予報も元々そうだったかのように直前で何食わぬ顔で変えてくる」と納得いかないご様子。
これまでも何度も話題にあがったけど「怖い話が好きで、YouTube見てる。今日も怖い話をしたかった」と笑いを誘った。
猪狩さんのお母様が士別から来ているらしく、「地元は冬になるとマイナス30度にもなる場所だから、この暑さにひいひい言ってる」といったことや、ららぽーとに行ったときに、あまりのお店の多さにお母さんが思考停止して、テレビゲームで操作しているキャラクターに自動で追従するコンピューターキャラみたいに、お母さんがトイレにまでついてこようとしていたといったエピソードも。ちょいちょい出てくる猪狩さんのゲームの喩えがわかりやすくておもしろい。
今日の夢中がとても印象的で、FADの音の良さも相まってか、鬼気迫る感じのパフォーマンスにぞくぞくした。
大都会匍匐前進するスープがめちゃくちゃ、ひさびさ!!とても懐かしい気持ちになってた。聴けばちゃんと覚えてて、いい曲〜ってなった。いつだかの喋る鹿で「音源化しないんですか?」みたいな質問に、「します!」と答えていたので(たぶん!!)、次のアルバムに収録されるのだろうか。
「ヒロシです」みたいに、「猪狩です」と言った場面があって笑っちゃった。
ネバーランドは、ここのところよく歌われる。チューニングし終わったときに、ほんのりダンスっぽいフレーズを弾いたりするので、もう終わり!?って焦ったことが何度もある。
物云わぬ物怪が、やっぱり好き。今日聴けてよかった。〈どうせ最後は同じ場所だから〉とか、猪狩さんの時折見せる死の気配がいい。ナニユエの〈自分のフィナーレはどうせ観られない〉とか、人間賛歌の〈それぞれのエンドロールが流れ出すまで〉とかもっとあると思うけど、死を描くことで生を描いたり、また逆に、ディスコード〈銃声にひれ伏して涙する映像が心臓に棲みついて生きていたいと思うのだ〉というような死と生の対比がぐっとくる。
最後に告知。10/14にsomeno kyotoで森田くみこさんと弾き語りをやることが解禁された。森田さんの買っているネコとたぬきちを共演させたい、ということでオリジナルブレンドコーヒーとともにコースターを制作(自腹)したとのこと。
終演後、物販に猪狩さんが立っていた。なるやんさんは不在だった模様。
新幹線でおいしいビールが飲みたい!