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#8 ドバイの魅力【2/2】 (移住・労働編)

こんにちは、キヨです。

前回はドバイの魅力の中の生活編を記事にしました。今回は、ドバイの魅力の中の労働編を書きたいと思います。
私の目線から、ドバイで働いている人をざっくり4つに分けると、

1. 駐在員
2. ビジネスオーナー・投資家
3. エミレーツ航空(客室乗務員, CA)
4. 現地採用
と、なります。

この中で私は4の現地採用であり、基本的に条件は一番悪いです。でも、サラリーマンとして私が描く理想の働き方は駐在員やエミレーツ航空の人より近い可能性が一番高いです。私のように30代以降から未経験で転職してくると給料もスタートは低いですが、上は目指せます。

1の駐在員を除き他は自分の意志でドバイを選んで来ていますし、ドバイを離れるのも自分の意志で決めることができます。
不可抗力で人員整理だったり、クビになったり、資金が不足してドバイを離れるケースもありますが、それらリスクを許容した上で、ドバイで働いているのが2-4の方々だと考えています。

さて、今回のドバイの魅力(労働編)では私自身の経験談ですので、4の現地採用者目線になりますこと予めご承知おきください。
そのうち友人にインタビューをして、駐在員目線や、投資家目線、CA目線の記事も書きたいとは考えていますが、まずは私の情報を吐き出してからと考えています、、、
(いつになるやら、、、)

・給料は高い(可能性がある)

まず給料をざっくりで書くと、34歳オイル業界営業職の私の給料は年収で400ー600万円です。ちなみに、入社から2年で100万円あがりました。ひと月当たりでは約9万円上がりました。
(私の給料情報を以前は正確な年収を載せていましたが、友人にも見せるようにしたため曖昧にしてます、、、またどこかのタイミングで公開したいと思ってはいます)

正直ドバイでの水準を考えると給料は低いです。
ここでいうドバイの水準の条件として、日本人・ビジネス英語OK・営業職・34歳を考慮すると、ということです。

ただ、私自身が海外に出始めたのが遅かったので同年代でずっと海外で働いている人より収入が低くなるのは理解しています。ただし、現地採用の友達と給料について話をする限りでは同年代の中で私より低い給料の人はいないです。(サービス業は除く)

私の推測ではありますが、34歳ドバイで働く日本人の給料は600が最低ラインで700-800万円が平均値、中央値になると考えています。

同年代で1,000万円超える人もいるとは思いますが、私とは前提条件が違います、例えばドバイに駐在できて現地取引先のローカル企業へ転職、業種が銀行業、商社、ITや既に実績あり且つ何度か転職済み等の場合ですかね。

そもそも現地採用の人がドバイだと少なく、給料をオープンに語っている友人は更に少ないのでドバイの給料を適切に語るほどデータを私が持ってはいませんが、遠く外れてもいないと思います。

なお、ホテルやレストランのサービス業で働いている現地採用の人は日本人でも正直安いです。200万-300万円で宿は会社が用意しているという認識です。
同じホテルやレストランでも、営業や寿司シェフなどは600-900万円くらいと推測しています。

(昇給スピード、転職)

昇給は上記でも記載しましたが私は2年で100万円あがっています。(3年目は上がっていません、、、)

日本よりは早いスピードで昇給するというのが実感です。日本では私は年に5,000円/月上がるイメージでした。その点、こちらでは年に2-3万円/月くらいは上がる感じです。会社によってここら辺は制度が違うと思います。あくまで私が働いた日本とドバイの会社の違いです。

上昇率の高い会社は個人の業績が悪ければクビになりやすいと思うのでその点も踏まえ会社を選ぶのが良いと思います。

またそれ以上にジャンプアップしたければ、転職が現実的かと思います。人材会社の人曰く、相場は30%アップだとのこと。個人的には50%とか飛躍したいけど、、、 転職するなら現実見ながらになりますね。
あとはインセンティブがある会社でバリバリやるか、、、

(所得税、社会保険)

ドバイで給料を語るうえで忘れてはいけないのが、日本と違い額面=手取りだということです。ドバイの年金は加入できませんので、所得税無し、住民税無し、社会保険料個人負担無し(会社全負担)となります。

その為仮に600万円というドバイでの年収(=手取り)は日本の税金・社会保険を考慮すると年収は約800万円に相当します。700万円なら1000万円相当となります。

所得税と住民税の説明は不要かと思います。
ドバイの社会保険を少し説明すると、健康保険(会社が民間の保険加入)、厚生年金保険(無)、介護保険(無)、雇用保険(無)です。

ただ、退職金が基本給をベースに会社が出すと法律で定められているので、私はこのお金が雇用保険としての役割を担ってくれると勝手に考えています。

健康保険に該当する民間の保険というのが日本人には馴染みがないと思います。
会社が加入している保険のクラス(ランク)によってA病院は適用するがB病院は適用外、といった加入している保険でいける病院、負担割合などが違います、また歯科は適用されるのかという点についても気にする必要があります。これはおそらくアメリカと同じかと思われます(違ったら教えてください)

年金はローカルのUAE人だけと聞いているので、私は日本の国民年金に加入しています。介護保険という概念はドバイにはまだないと思います。

ドバイは所得税が無いのがとっても大きな魅力のひとつです。沢山稼ぐ人ほどその恩恵を授かると思います。

・言語(英語)

仕事で使う言語は英語です。中東というとイスラム教=アラビア語のイメージがあると思いますが、ドバイは国際都市国家を標榜していることもあり公用語がアラビア語と英語の2つとなっています。その為、道路標識などの標識も含め英語が記載されています。

むしろ、アラビア語は使えれば更に評価されますが、まずは英語が喋れないとドバイで仕事を得ることは難しいでしょう、、、

英語という大きな枠の中にはアメリカ英語や、イギリス英語といった世界のスタンダートがありますが、ドバイの主流はインド英語になります!!
インド英語は慣れないと本当に何を言っているか分からないですが、3年働いた今となっては元々英語の基礎もない私としてはインド英語の方が聞き取りやすくなってしまいました(笑)

アクセントがかなりきつく、アメリカやイギリス人と流ちょうに話せる友達は逆にインド英語だと何を言っているのか分からないなんてことも、、、

・労働環境(欧州準拠)

ドバイは元々イギリスの植民地でした、それが第二次世界大戦後の世界的な脱植民地化の流れの中でUAEとして独立した背景があります。

その為、今でもイギリスの影響は多く残っており、建物の階層が日本でいう1FはGF(グランドフロア)と呼ばれ、日本の2Fをドバイでは1Fと呼ばれています。(GFの上に駐車場フロアとしてP1、P2と続いた後に、1F、2Fとなるケースもある)

話を労働環境に戻しましょう。ドバイはこのようにイギリスの影響を受けており、居住者の多くが外国人です。世界各地から会社が来ており、大きなくくりで欧州系の労働を基準にしています。昨今の日本も少しずつ変革を伴っているもののまだまだ残業をする習慣は多く、休みも好きに取りづらいかと思います。

- 有給

2021年現在働いているのは日系企業ですが、有給で一度にひと月分一気に休みを申請、取得することができます。多くの同僚が2-4週間まとめて有給を取り、年に一度祖国に帰っています。私も2週間休みを取り南米に旅行したり、4週間超日本へ一時帰国で有給をつかった経験があります。

前のホンダではそんなことは100%無理でした。(その代わり2年間ボランティア休暇は可能でした)

旅行の好き嫌い問わず、このように社会人になってからもゆっくりと長期休暇を自分の権利として使わせてもらえる点はとても良いし、嬉しいです。
また、私は休みの日はメールチェック等しません。急ぎの連絡はWhatsApp (Lineみたいなアプリ) でメッセージをもらうか電話で対応します。

取引先の方も同様で、休みと知らずに電話で連絡したときに「俺今休みで何日に帰ってくるからそれまで待つか、同僚の○○に連絡して」と言われ切られます。長期で休む際は取引先には事前に伝えておき、休みの中対応するのは緊急の案件だけです。

-残業

残業代で稼ぐ、、、その思考は今すぐ辞めませんか。

ドバイで私の労働時間は朝8時から夕方5時までです。
実際に私がオフィスに行くのは7時50-59分が多く7時45分に着くのは三か月に一度早く着いちゃった日くらいで、帰宅も5時10分を超えて残るのはひと月に2日もありません。駐在員の人はほぼ毎日残っていますが、それを横目に定時で上がらせていただいています。

私が残っているのは大抵上司との話が終わらないケースです。

・仕事のレベル

上記で労働環境は欧州と言いましたが、では労働の質はどうかと言われると途上国です、、、

時間は守らない、返信はしない、依頼は忘れられる、、、計画通り、予定通り物事が進まないのは日常茶飯事です。

なので、日本とやり取りをした時は助かるし取引先の日本人にサポートを依頼することも多いです。ですが、逆に考えればそれをするだけでちゃんとした人になり、自分の責任で仕事が遅れているわけではないので怒られないし、どうしても先方からの返信待ち時間が多いので、その間に自分の仕事を時短するための時間に充てられます。

また、それに慣れすぎて自分自身もルーズになることがあるので気を引き締める必要があります。

・就職、転職市場

ドバイで就職、転職するのはよく人づてにと聞きますが、みんながみんな都合よく伝手があるわけではないですし、伝手があってもタイミングが重要です。現実的なのはリクルーターと呼ばれる人材紹介会社に登録すること、そしてリンクトインの登録です。

リンクトイン(LinkedIn)とは簡単に言えばビジネス版facebookです。そこで自分の情報をしっかり記入し人材紹介会社からの連絡がくることも、、、リンクトイン内で求人情報もあるので応募も並行すればよいと思いますが、応募者がめちゃくちゃいるので埋もれる可能性が多いのがネックですね。

LinkedInで友達申請歓迎してますのでメッセージいただければ
https://www.linkedin.com/in/kyohei-ikegami/

最後に

ドバイの魅力は伝わったでしょうか?

私が日本より魅力を感じている点として、冒頭で夢の働き方と述べましたが、現地採用の場合仮に年収が1,000-1,500万円になったとしても、有給でひと月取得したり、定時で帰れる可能性が高いという点です。

ワークライフバランスが取りざたされ始めていますが、日本にある日系企業では私の夢の働き方とは程遠いと考えています。勿論高給取りになればその分責任というのは増えると思いますが、それは自分の時間を犠牲にすることではないと考えています。

ドバイの欠点としては、同僚・取引先の仕事のレベルは総体的に低く、現在は気楽にやれていますが、このレベルに慣れてしまうと、日本に戻った際に日本のレベルについていける気がしないという点です、、、

それでも、日本の働き方を知っている現地採用だからできる仕事の取り組み方があると思っているので、試行錯誤しながら今後も働き続け結果を出していきたいと考えています。

今週のNewsでSonyのドバイ駐在員の方が2018年の過労死が認定されたというのを知りました。とても悲しいニュースです。目の前の環境に忙殺されてゆっくりと考えたり、友人に愚痴を溢しながら笑い話にする余裕がなかったのではないかと思います。ご冥福をお祈りいたします。

仕事の為の人生ではなく、生きるために働いている。この気概で私は今後も働き続けたいです。


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