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「夢」は素晴らしいものなのか、厳しいものなのか。

「夢」

よく使われる言葉。

素晴らしいもの、大切なものだと言われることが多い。

その「夢」を持ち、叶えるために日々努力してる人がいる。

夢を実現させる道のりというのは、決して平坦なものじゃない。


「シンカリオン」59話。

料理人志望の運転士・タカトラ君が真剣な表情で語った


「夢がある事自体が本当はシビアなんだと思うのです」


と言う言葉が話題になった。


彼がこういうのは、彼自身の経験から来ている。

料理人を志したのは、お父さんの影響。

自分もそうなりたい!と憧れを抱いた。


だけど、その修行は決して楽なものじゃなかった。

毎日誰よりも朝早く起きて、調理場の支度をしなければならなかった。

皿洗いやお掃除、具材の仕込みなど……


ある日、彼の通う学校で「夢」の授業があった。

先生は「夢は素晴らしいもの」と伝え、生徒たちの持つ夢について尋ねる。


タカトラ君は一人、その言葉に疑問を感じていた。


夢の素晴らしさは教えてくれたけど、夢を持つことで苦労したり困難を味わうことについては触れなかったのに違和感を感じたという。


彼とともに「シンカリオントリニティー」に乗り込む双子の運転士、五ツ橋ギン・ジョウもその言葉に共感する。

二人は漁師に憧れ、父と一緒に漁に出た。

日が昇らない真っ暗なうちから、海に……

すごく辛かった、と。



……すごく深いエピソードだ……(゜Д゜;)

タカトラ君の学校の先生が言ったように、夢を「素晴らしいものだ」という表現はよく見るけど

「それによって辛い思いをする」ってところに斬り込むのは斬新すぎた。

確かに、他アニメで夢を叶えるため、頑張る主人公たちを見てると

彼らの道にも沢山の困難が生じている……(例:「ラブライブ!」「僕のヒーローアカデミア」など)

でもそれであきらめることは決してせず、再起して夢のために奮闘する姿も見受けられる。


現実でもきっとそうだろうな。

楽しいこと、幸せなことばっかりならいいけど、そうも行かない。

「なんでこんな目に…」って言いたくなるような、理不尽なことが起きまくる。

メチャクチャ嫌だけど、それがきっと当たり前なのかも知れない……


そういった苦しみがあるからこそ、「嬉しさ」「喜び」などのありがたさが増すのかな。

毎日ずっと嬉しいこと・喜ばしいこと続きだったらありがたみを忘れてしまうかも知れないから。

シビアな現実に直面したとき、どう振る舞うか試されているのかも……


大きなものでも、小さなものでも「夢」は動力源の一つでもある。

素晴らしいものでもあり、厳しいものでもある。

「夢」の持つ重たい現実。

それを「アニメ」「テレビ」という媒体を通して教えてくれた「シンカリオン」。

「子供向け」という位置づけでありながら、現実的な深い一面も描いてくれて視聴者に伝えてくれるのはすごいな。

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