2020年

気づけば大学を卒業した。気づけば元号が変わった。気づけば旅をし、写真ばかり撮っていた。そして、気づけば暑くなって、寒くなって、いつものように地元へ帰省して、年越しそばをすすって…。そんな具合に一瞬で2019年は過ぎていった。

気づけば2020年。世間はオリンピックやら何やらで賑わっているけれど、自分はどうなっていくのだろう。

ふわふわしている自分とは裏腹に、周りは現実的だ。結婚して、子どもを持って、家を建てて…そんなことばかり言う。世間ならそれが「正解」であり、堅実なのかもしれない。それでも今の自分にとってそんなこと、具体的になんて想像できない。旅をして、写真を撮って、思ったことを不定期にここに書いて、また旅の資金のために働く。このままではいけないかもしれないと薄々感じるけれど、息の詰まるような日々の暮らしの中で、これが自分の心の拠り所。旅先で写真を撮っている時が、一番自分らしいと感じる。簡単に断ち切れるわけがない。

今はただ、旅するように生きていたい。社会の波に揉まれ、新しいことを知って、誰かのために、自分のために働いて、思い立ったらどこか遠くへ旅をする。たまには大切な人にプレゼントもしたりして。今の自分にとって、それが精一杯生きることであって、それが心地よかったりする。仕事一筋なんて、今の自分には無理だし、そうなりたくもない。好奇心と旅する心を忘れずに、できれば楽観的に。そんな具合に今年は生きていきたい。

今年も素敵な何処が、何かが自分を待っている。
きっと今年の大晦日も、パソコンの中が好きな写真で溢れているはず。

さあ、今年も旅に出よう。