言葉を減らす
教育実習のときに指導され、
初任者のときに指導され、
最近はようやく言われなくなったなあという言葉である。
なぜ生活や授業で話しすぎてしまうのか。
原因の1つは、自信がないからだろう。
伝わっているか不安だから、2回同じ指示を繰り返す。
不安というだけでなく、実際子どももあまり聞いていない。
たいていそこまでの説明にも無駄な言葉が多く、
子どもたちの聞く集中力も切れている。
授業で先生は音数を減らすこと、
休み時間は2倍しゃべるのがいいと、
そう学び、それを目指している。
音数を減らすために工夫できることは、たくさんある。
①授業の構造化
学習の進み方がある程度定まれば、
子どもたちは自分たちで物を準備し、
進めることができる。
次何をどうやってするのかわかるようにすること。
②生活の構造化
朝の会、給食、そうじ、帰りの会など、
子どもたちが進められることは、①同様、
進め方を決めてしまう。
余計な指示がいらない。
③手で教える
個別指導や机間指導を念頭に置いている。
口頭での指示はそれだけで刺激になる。
「書きなさい」と言わなくても、
ノートに指を置けば伝わる。
「姿勢をよくしなさい」と言わなくても、
椅子をちょっと前に押してあげればわかる。
※もちろん個別への助言をわざと全体に聞こえるようにすることで、
他の子への支援とすることもできる。
④視覚化
手順などを示すときは黒板にナンバリングして書いていったり、
パワーポイントを用いて電子黒板に示す。
音は消えるが、字は消えない。
「見ればわかる」ようにすれば、それだけ音は減る。
⑤オウムがえししない
子どもの発言を教師が繰り返してしまうと、
他の子どもは聞かなくなる。
1回できちんと聞かせるようにする。
(オウム返しが安心感を生み出すからよい、という
指導もいただいたこともあるが。)
⑥無駄な言葉を減らす
「えー」「あの」「んー」「~してください」など。
録音して鍛える。
「えー」でつなぐなら、間を作った方がいい。
お願いの言い方ではなく、「~します」と言い切る。
①と重なるが、
「今からペアで話し合いをします。
ペアをつくって話してください。」ではなく、
「ペア学習、どうぞ」で伝わるようにする。
⑦目で伝える
音で注意する前に、黙って目線を送り気づかせることが先。
⑧子どもが話す
先生が話すより子どもが話すほうが、みんな聞く。
先生が言わなくていいことは、子どもが言うようにするのも。
先生は話しがち。
本当に大切なことを聞かせるために、
ときどきの笑わせ話が映えるように、
ふだんのさほど大事じゃないことに
いかに音数を消費しないかを意識したい。
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