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小説と自分

もともと自分は本が好きで、大学に入って「たくさん本読むぞ~」と意気込んでいたものの、最近あまり本読んでないな……。

小説(物語)の魅力

小説の魅力といえば、何といってもいろんなことを登場人物を通して追体験できることかなぁと思います。物語を使えば、自分は学生にも、先生にも、スポーツ選手にもなれるし、海外に行ったりすることだってできる。また、物語はいつでもそこにあるから、いつでも帰ってくることができる。同じ小説でも、読む時期が違えば違った印象を受けることだってあるかもしれない。小説を通して体験できる物語は、しばしば現実世界だとちょっとできないような体験だったりもして、日常生活に豊かさをプラスしてくれる。


出版業界の規模

みなさんおわかりのことだとは思うが、近年本はどんどん売れなくなってきてる。(下のグラフ参照)

(出版科学研究所/公益社団法人全国出版協会より)

このサイトでは、文庫本の販売金額について14年以降は毎年5%以上の大幅減が続いていると書かれている。

最近だと本を買うよりかはネットで見る方が主流なのかな? 


中高の時は

中高の時は、文字通り本が友達だった。
ミステリーを中心に、貪るように本を読んでいた。
本を開けばそこには物語があって、ページをめくっていくごとに情景がくっきりと頭に浮かんでくる。中盤からは、少しでも早く続きを知りたいという一心でページをめくる速度をあげていった。
新書なんかもたまに読んだりして、難しいことを難しいなぁと考えていた。 

大学生になって、今はあの時ほど本を読んでいない。
移動時間にはスマホをいじっているか、眠っているかといった時間の使い方をすることが多くなった。

物語の「力」

最近よく感じてしまうのは、「物語」の力が弱くなってるんじゃないかなぁということだ。
もう少しちゃんというと、「複雑で、多義的な物語」というのがあまり求められていない時代になってきてるのかなぁと。
できるだけ見聞きしやすくわかりやすいものがよくて、そして短時間で終わるものがいい。
J-popはより直接的な歌詞が受け入れられるようになり、曲の最初にサビがきたり、一曲の時間が短いものが多くなった。 

ミスチルの桜井さんがyahooのインタビューで話していた内容がとても印象に残っている。( https://news.yahoo.co.jp/feature/1106 「いつまで叫び続けられるんだろう」――桜井和寿、26年目の覚悟)

「今はたいがいのものがネットを通じて音と視覚で入ってくる。自分自身が、言葉だけを見て、何かを想像したりイメージしたりする力が落ちてきてるなって感じています。だから、リスナーもそうなんだろうと思うんですね」
リスナーの想像力をあまり信用していないっていうか、もうきっとここまでのことを深く掘り下げて書いても理解しないだろうな、ただ通り過ぎていかれるだろうなっていうのがあるんです。だから、意図的に淡泊に言葉を書いているところはあります」


小説も、いわゆる「ライトノベル」的なものがより大衆的になってるんじゃないかなぁと思う。
わかりやすくて、シンプルな設定の物語が増えているんじゃないかなぁと。

こういった今の流れが悪いと言うつもりもないのだが、自分としては

「複雑でめんどくさいものもいいのだけどなぁ」

とたまに思ってしまったりもする。

といっても、今の時代がそうなだけでもう何百年もするとまた違った流れになってしまってるかもしれない。
それに、今の時代だって、「良いもの」は絶えず作られているだろうし、今の時代に適したものがたくさん出回ってるはずだ。

どんどん新しいものができてきたのだろうし、これからもできていくのだろうし。 


ここまで書いてきた物語に関する流れを考えると、

「小説を読んだところで何になるのだろう」

「生活の何に役立つのだろう」

と思ってしまったりしていた。

自分の今の大学生活の中で、小説を読むことでどこにプラスがあるのかと言われると即答することができないし、本好きの人とならともかく、それでなにか会話の支えになったかと言うとあまりそんな気はせず、話題不足になってた(る)なぁと思う。

そんな訳であまり本を読んでいないこの頃なのだが、全く読んでいないと言うわけでもなく、たまに読んだりしているのだが、今はあまり意味だとか価値だとかにこだわらなくても、面白い物語というのはあるのだからまずは「娯楽」としての読書をもう少し楽しんでみようかなと思ってる。

本を読むからこその楽しみというのはある。
ドラマや映画などの「映像」で観るものとは違って、小説には文字を通してのみ(たまに挿絵があるが)情報を得ることができる。読者はそれを読んで自分でその場面を思い浮かべる。雨が降ってたら登場人物が傘をさしていて、空は暗くて、ざあざあと雨が降っている様子を思い浮かべる。その様子は、読者一人一人違った雨になるだろう。映像だと、それは実際に目に見える雨として視聴者みんなが同じ雨を共有する。
1番わかりやすいのは登場人物だろう。俳優さんが演技をする映像と違い、本では記述に基づいて自分でイメージを創り上げる。そこに、意味の違いが出てくる。それもまた面白いところだと思う。

さいごに

つらつらと書いてきましたが、何を言いたいかというと、自分には春休みが来たのでそろそろ本を読んでみようかというお話でした(笑)

おまけ

漫画は今まであまり読んでなくて、きっと面白いのだとは思うのだけど、そのうち縁があったら読もうかなと思ってます。(以前買ったワンピース1〜10巻を未だに積読しております…笑)

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