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日本語教師向けの教材売買サービス「EDOPEN」α版リリースのお知らせ

こんにちは、三上蒼太です。

このたび、2017年より構想を膨らませていた「EDOPEN」というサービスをようやくリリースできることになりました。
以前より僕のことを知って下さっている日本語教師の方々にはかなーーーりお待たせさせてしまっていて申し訳ありません。

何度かチームを作り開発には取り組んだものの、自分の力不足・メンタル面の弱さ等で完成まで走りきることができませんでした。当時関わってくれたメンバーの方々、その節は心配や迷惑をかけてしまって、本当にごめんなさい。一緒にやってくれてありがとう。
そして今回、新たな仲間に恵まれ、無事完成ができそうです。おぬきちまさなお、本当にありがとう。

こちらのnoteでは、EDOPENとはどんなサービスなのか、EDOPENを通してどんな社会を目指しているかをご紹介するとともに、EDOPENができるまでの過程を振り返り、綴りたいです。
長文になるかも知れませんが、ぜひ読んでいただけますと嬉しいです。
(忙しいからサービス概要だけ知りたいよという方は、 1. EDOPENとは のみご覧ください)

1. EDOPENとは
- ① 解決したい課題
- ② 解決策
- ③ サービス概要
- ④ コンセプト
- ⑤ サービスの機能
- ⑥ 今後の開発計画
- ⑦ 想定されるご質問とそれへの回答

2. EDOPENができるまで
- ① ベトナムでの日本語教師生活
- ② 事業アイデアを持って動いた2017年夏
- ③ 2018年春。20代日本語教師の方々との出会い
- ④ 大きなチャンスを潰してしまった2018年夏
- ⑤ 大学編入で示しをつけつつ完成延期の自己暗示
- ⑥ ホーチミンに移ったことで訪れた転機
- ⑦ ありがたすぎる「やろうよ」。チーム結成

3. さいごに


1. EDOPENとは

日本語教師のための教材売買サービス「EDOPEN」のご紹介をさせてください。これは2016年10月から17年2月までベトナムで日本語教師をしていた、当時の僕が欲しかったサービスです。

① 解決したい課題

日本語教育の質を少しでも良くしたいです。業界をより良くする一助にしたいと考えています。あえて日本語を選択して学ぼうとしてくれている人たちに、より良い教育の機会が提供できるようにしたいです。

そのボトルネックだと考える、日本語教師の先生方が抱える課題を解決したいです。

毎日授業のアイデアを考え、教材を作り続けるのが大変であること。多忙さゆえ、質の良い授業を作れないこと。そしてそれらの知見が個人のノウハウに留まってしまっていることによる機会損失を、解決したいです。

② 解決策

先生同士がノウハウを共有できる場所を作ります。
先生が独自で作った教材や教案に価格をつけて、販売、共有できるサイトです。

僕がプログラミングの勉強を始めた時に知り、感動したエンジニア界隈の概念があります。
それはオープンソースというもの。これは、IT産業全体の発展のため、独自で作ったプログラムのコードを広く一般に公開し、誰でも利用可能にしようとする文化です(ざっくり)。いわゆる「車輪の再発明」を防いでいます。

EDOPENは、この考え方を日本語教育業界にも持って来たいとするサービスです。

もともと自作の教材というものは、自分の生徒のためだけに作られたものでしょう。しかし、それが良いものなのであれば、それは他の学校の生徒や先生のためにもなり得るはずです。

良い教材や教案を他の先生に共有することで、それを買う側の先生は教材作成の負担を減らすことができます。良い教材から学び、自分の生徒向けに改変することで効率的な授業準備ができます。本来教師として充てるべき「生徒と向き合う時間、コーチングのための時間」を増やすことができます。

売る側の先生は、そこで教材作成時間に対する収入を得ることができます。他の先生から、教材に対するフィードバックを得ることができます。それが、先生としてのさらなる魅力向上に繋がるはずだと思っています。

大変な授業準備の負担を軽くし、効率と質の良い授業準備を可能にし、ちょっとした副収入の機会をつくり、それらが業界全体のボトムアップに貢献できればと思ってEDOPENを作っています。

当時の僕のような経験の浅い教師でも、ベテランの先生の授業から学ぶことで教師としてのスキルアップが測れ、結果として生徒に提供できる授業の質が高まる。さらに、多忙かつ薄給のために辞めていく先生を減らし、ベテランの先生のノウハウが業界に継承されていく。日本語を学ぶ人たちの多くが、良い先生のもと学べることで、きちんと日本語を習得することができ、それが彼らの生活改善に繋がる。そして彼らが日本と関わる人材になってくれる。
そんな仕組みが作れるととっても嬉しいです。

③ サービス概要

EDOPENは、「日本語教師のための教材売買サイト」です。
先生方が独自で作られたオリジナルの教材や教案を販売することができます。

具体的には、Wordで作られた授業案や、パワーポイントで作られた授業スライド、様々な形式(音声や動画なども)の教材を想定しています。
それらに値段をつけて販売し、他の先生が購入・ダウンロードすることができるサービスです。

サービス紹介ページはこちらですので併せてご参照ください。

④ コンセプト

『Open Source for Quality Education』がEDOPENのコンセプトです。

このサービスを作るためプログラミングを勉強する際に知った「オープンソース」を日本語教育業界でも当たり前にしたいです。

良い教材はみんなで共有する。そんな文化を作りたいです!
それが業界全体を良くし、もっと広く多くの生徒に、良い学びの機会が届けられると信じています。

⑤ サービスの機能

メインの機能は3つです。

「教材管理機能(マイページ)」と「教材出品機能」、そして「教材購入機能」です。

「教材管理機能」はこちらです。
※以下の画像群はデザイン段階のものであり、実際のものとは一部異なる可能性があります。

このようなマイページにて、教材を「アップロード済み」と「下書き」に分けて管理ができます。
「アップロード済み」は、他人が教材を閲覧、購入&ダウンロードができる状態、「下書き」は、他人には非表示でアップロードした本人だけが確認できる状態です。

「教材出品機能」はこちら。

教材を表す画像1枚と、教材のファイル(ワードやパワーポイント)をアップロードし、教材名とその説明、そして価格を入力し、公開(出品)します。

「教材購入機能」はこちら。

個別の教材はこのように表示されます。
右下の購入ボタンより、購入&ダウンロードすることができます(購入機能は6月に公開予定)。

⑥ 今後の開発計画

近日中にα版を公開します。
α版では、「教材管理機能」と「教材出品機能」までがご利用可能です。

日本語教師のみなさまが作られた教材を、それぞれアップロードし、良いものには値段をつけてみてください(0円での公開も可能です)。

お金が絡むところは慎重に開発を進めたいため、現時点では利用ができません。ご了承ください。

6月上旬には購入ができるようアップデートする予定です。
それまではみなさまの教材をEDOPENに掲載できるだけですが、、、ご利用いただけますと嬉しいです。

⑦ 想定されるご質問とそれへの回答

Q1. 手数料はいくらですか?
A1. 売上金の10%を、運営手数料としていただこうと考えています。100円の教材が売れた時は、10円を引いた90円が先生の収入となります。

Q2. 教材の著作権はどのように扱われますか?
A2. こちらはまだ検討段階で、はっきりとお答えすることができません。想定されるトラブルが生じてしまった場合に、著作権の在りかをどうしておくことが全ての関係者にとっての最大幸福なのか、専門家と相談しながら慎重に決めていきます(そのため、α版ではまだ利用規約等を完成させておりません)。


2. EDOPENができるまで

以下はEDOPENができるまでの僕の振り返りです。ありのまま書いたため、僕の弱さが露呈していて結構恥ずかしいです。ただ構想を始めてから2年以上の月日が経っており、ようやくこれが世の中に出せるということで振り返らずにはいられませんでした。興味がある方はお読みください。

① ベトナムでの日本語教師生活

2016年10月から2017年2月まで、僕はベトナムのハノイとホーチミンで日本語教師をしていました。

当時僕は大学3年生を休学中。大学1年生の3月に訪れたベトナムという国の虜になっていた僕は、自分が大好きなベトナムで何ができるのか、何がしたいのかを探している大学生でした。とにかく現地で働いてそれを見つけたいと思い、大学を休学して約5か月、ベトナムのとある民間日本語学校に勤めました。

ベトナムで働く手段はなんでもよかったのです。たまたまfacebookの「ベトナム日本交流グループ」でその学校の求人を見つけ、代表と意気投合し、拾っていただきました。

ですので、僕は日本語教育学の専門知識をほとんど持たないまま渡越しました(正確には、当時お世話になっていたベトナム語の先生に、日本語教育に関する書籍2冊と、語学教育に関するいくつかの論文を紹介していただき、それを読んで臨みました)。

学校に入ってはじめの1週間は授業見学の予定だったのに、初日にいきなり「じゃ、明日午後の授業からよろしくね」と言われました。あたふたしてしまい、寝ずに授業準備をした結果、週末倒れてしまったのは良い思い出ですw

その最初の授業案はこちらです。

(初回授業の風景)

実はベトナムに来る前、沖縄で仲間と教育系の会社をやっていました。アクティブラーニングの手法を用いて、教科外教育(平和教育や性教育など)をテーマに、考え、議論する場を提供する企業です。
教育学部出身の代表がつくる学習指導案を見たり、見様見真似でオリジナルの授業案を作ってみたりはしていましたが、はじめて自力で作る教案と授業はやはり未熟だったと思います。

それでも、若さと、ベトナム大好きなテンションのおかげで、クラスのみんなは大いに楽しんでくれました。僕が持っていたクラスのミッションは「自信を持って日本語会話ができるようになること」だったので、とにかく発話の機会を作ったり、思わず意見を言いたくなるよう意識して、授業を作り続けました。

「良い授業ができた(かも)」と感じるときは、僕自身が自信を持って授業に臨め、生徒の反応も良好でした。逆に「イマイチだけどもう時間がない..」と半ば間に合わせの状態で実施したときはやはり微妙な反応。
良い授業が作れ、生徒が楽しんでくれている様子を見るとやはり嬉しかったです。そして日を重ねるごとに彼らがどんどん会話できるよう変化していく様に、教師としてのやりがいを感じました。5ヶ月で300人ほどの日本語学習者の方と出会い、みんな大事な友達になりました。

ハノイとホーチミンに住みながら、よその日本語学校の方にもお会いさせていただける機会がありました。はじめは日本語教師ブログを書かれていた方にコンタクトを取りお会いし、他の先生を紹介していただきました。
またホーチミンにいた頃は、学校が「留学生紹介事業」をはじめるといい、日本の日本語学校の方とやりとりをし、学校を見学しにホーチミンまでご足労いただく機会もありました。

よその学校の方とお話ししながら感じたことは、「学習環境の質の低さ」「業界の闇」「先生の職場環境の悪さ」など。総じて「日本語教師の質の低さ」です。

こちらのブログにて、これについての考えを深掘りしていますので、興味がある方はぜひお読みください。

「教師の質の低さ」といっても、それは一概に先生が悪いとは思っていません。システムに問題があると思っています。学習者の多くが、ベトナムをはじめいわゆる発展途上国出身であることを考えると、先生の給与が低くなってしまうことは当然です。先生の定着も少なく、どんどん入れ替わってしまいます。人の流動性が高く、良い先生が育つ土壌もなかなか確立されていなければ、新しい先生を育てるシステムも整っていません。ノウハウが蓄積・継承され、業界が成長していくことようなこともイマイチ期待できない状況に感じました。

(タイの学校に視察に行った時の様子。タイの学校は先生のレベルが高かったです..!国によりシステムが違うそう)

日本語教育歴の浅い若者ながら、こんなことを考え、何かしら業界を良くすることに貢献したいと強く思うようになりました。
業界に関わる若者も少ないです。ビジネスの市場としても決して大きくない業界であり、誰かが一石を投じてくれることを待っていてはいけないと感じました。「課題を知った責任」.. とまでいうとたいそうですが、気づいた自分が何かしたいと使命感を抱くようになりました。

② 事業アイデアを持って動いた2017年

2017年2月28日にベトナムを離れ、日本に帰りました。
「日本語教育でこんなことがしたい!」の案を持ち、日本語教育業界の方、教育系の会社さん、EdTechベンチャーの方、ベンチャーキャピタルさんなどを回り相談させていただき、様々なフィードバックをいただきました。

いろんな案を持っていき、それぞれボコボコに叩いていただき、思考が足りてなさすぎること、そもそも僕自身にそれを作るスキルがないことを知りました。

そこで春には沖縄のプログラミングスクールに通いました。昼は大学、夜はスクールに通い、プログラミングの初歩的知識を学びました。夏にはITメガベンチャーのインターンシップに行き、そこでサービス立ち上げ時の考え方について教えていただきました。

(このインターンで知り合った友人の大半は、今自身の会社やプロダクトを作っており、より良い社会作りに邁進しています。たくさん刺激をもらっています)

沖縄ではピッチの機会もいただき、光栄な(かつ恥ずかしい:構想のみだったため)ことに、有名なテック系メディアにも小さく掲載していただきました。

数ヶ月、いろんな大人の方に揉んでいただいた結果、やりたいプランは明確になりました。あとは作るだけです。当時唯一の知り合いだったとあるエンジニアの先輩にお声がけさせていただき、一緒に開発をスタートさせました。ただ僕には開発経験がなく、一般的な進め方や業界の常識をも理解していなかったため、かなりやりにくかったと思います。デザインもできない、要件定義もまともに作れない。事業構想と、完全ではない「必要機能とページの洗い出しシート」をお渡しましたが、うまくコミュニケーションを取ることができず、完成させることはできませんでした。

チームでできなかったため、なんとか自力で作り上げようと、その後いくつものプログラミング学習教材に手を出しましたが、今ひとつ習得できず、挫折の繰り返し。
就活を考えようという時期にもなってきて、数ヶ月EDOPENのことは空白になりました。

③ 2018年春。20代日本語教師の方々との出会い

就活を終え、東京の会社に行くことを決めました。そしてその関係で東京にいく機会があったある日。こんなツイートを見ました。

現在、タイで日本語教師をされているゆりさん(@yuri_nihongo)のツイート。

2017年時点では、全然出会うことができなかった「20代日本語教師」。その交流会があるそう。
2017年にヒアリングさせていただいた方々からは、僕の作ろうとするEDOPENに対し否定的な意見が多かったのですが、皆さま経験が長いベテラン教師さんでした。EDOPENは、ベトナムにいた当時の僕が欲しかったサービスであり、若い人や経験の浅い人はどう感じるんだろうと思いながらも、知り合うことができないために聞けていなかったのです。

そんな僕にとって、この交流会は20代日本語教師の方々のお話を聞ける大変貴重な機会でした。ゆりさんにDMさせていただき、参加表明。現役の日本語教師ではないイレギュラーの僕を受け入れていただきました。
ここの機会で、数人の方から「まさに欲しかった..!」と共感いただけたことで、薄れかけていた「EDOPENを作りたい」という思いが再燃しました。

④ 大きなチャンスを潰してしまった2018年夏

「やっぱりEDOPEN作りたい。作る!」

そんな気持ちになっていた時、内定先の同期がこんな機会を教えてくれました。リブセンス社が主催する、「ITを活用した社会課題解決への取組みを志望する学生に対し、プロダクト開発を(技術的・金銭的側面から)支援する」という企画です。(ここで、今一緒に開発をしてくれているおぬきちと出会いますが、仲良くなったのはまた後のこと)

「案はあるが、それを作りきることができない」これが僕の課題でした。そんな中、リブセンス社からの「開発サポート」をいただけるということは僕にとって大きな助けでした。ありがたいことに支援プロジェクトとして採択いただき、リブセンス社からのバックアップ付きの開発がスタートしました。

ただ、この機会でも僕はやらかしてしまいます。

当時関わっていた別のお仕事がありました。
その仕事は駆け出しデザイナーだった僕の初めてのお仕事で、未経験ながらチャンスをいただけていたものでした。なんとかデザインを作り上げ、納品したところで大きな仕様変更が生まれました。ただ当時の僕は「できるかと聞かれたら、"イエス"か"はい"しか答えない」というスタンスでいて、その仕様変更にもすぐさま「できます、いついつまでに」と回答。しかしそれは当時の僕にとって想像以上に重いタスクでした。全然完成させられない現状と、立て続けに納期を後ろ倒ししてしまう情けなさ、それによる誰にも相談できない恐怖、腰をすえるべきEDOPENに力を割けられていない状況など、いろんなことが重なり、僕は塞ぎ込んでしまいました。
当時一緒にEDOPENを作ってくれていたパートナーは「もっと俺を信頼しろ、相談しろよ」と怒ってくれたのですが、そこからしばらく、僕はEDOPENからもデザインからも逃げてしまいました。

リブセンスからのバックアップがあった貴重な期間に作り上げられるはずだったのですが、そういう事情があり、一旦無かったことになってしまったのです。

あの時迷惑をかけてしまった方々、本当に申し訳ありませんでした。

⑤ 大学編入で示しをつけつつ完成延期の自己暗示

2018年8月、僕は4年半通った琉球大学を中退し、通信制の大学に4年次編入しました。

これを決めたのは上述のデザインの仕事が苦しくなる少し前です。

理由は二つで、「デザインの基礎を学びたかったから」と「日本語教師の資格を取りたかったから」です。この二つのことをたった1年で得られる大学があることを知り、思い切って飛び込みました。

前者の「デザインの基礎を学びたかったから」については割愛しますが、後者の「日本語教師の資格を取りたかったから」については、EDOPEN開発者としての信頼を得るためです。過去のヒアリングや、Twitterでの発信をしながら、僕は一部のベテランの先生方から「日本語教育業界に関わる人」として認めていただけていないことを感じました。たしかにたった数ヶ月ベトナムで会話授業の真似事をしていただけで、専門の勉強をしていなければ当たり前かもしれません。少しでも認めていただくため、どうしても「きちんと専門の勉強をした証明」が欲しく、それが得られる学校に移りました。

その決断をしたのちにデザイン案件の失敗で塞ぎ込んでしまい、EDOPENからも逃げてしまう時期はありましたが、「大学を変えてまでやろうとしていたこと」ということが、僕を現実に戻してくれました。

通信の授業を受けながら、あの手この手で(なるべくプログラムを書かないで)EDOPENを作れる方法を探っていました。

しかしやはり一切コーディングをしないで実現させることは簡単ではなく、また挫折していました。
しかも、日々通信の授業で日本語教育学を学んでいたため「まだ学び終えていないんだから、完成できていなくても大丈夫」とそれを逃げの免罪符のようにしてしまっていました。

⑥ ホーチミンに移ったことで訪れた転機

そんな中、いろんな事情があり僕はベトナムのホーチミンに住むようになります。(詳しくはこちらのnoteから)

こちらに移住してすぐの頃、今一緒に開発してくれているまさなおと出会いました。彼は彼の所属するGAOGAOというエンジニア事務所のホーチミン支部立ち上げをするために移住してきていて、Twitterで連絡をくれました。

彼はまさかの同い年で、考え方からYouTuberや音楽の趣味までもが合い、意気投合しました。仲良くなりました。

そして無事に彼が立ち上げ拠点を見つけ契約が済んだところで、昨年リブセンスの機会で知り合ったおぬきちが、ホーチミン拠点の事業スタートのために来越することを知ります。

奇遇なことにまさなおとおぬきちは同じGAOGAOのメンバーでした。
不思議なノリで、3人がホーチミンにいる時に何かサービスを作ろうという話で盛り上がりました。彼らは経験値のあるエンジニアであり、とても心強い存在でした。しかし、強いエンジニアさんだからこそ、僕のアイデアを押し付けるのはどうも気が進みませんでした。「このノリは、僕がただ一つのサービス作りを経験する機会だ」と捉えていて、3人が作りたいものを話し合いで決め、そのデザインを担当しようとくらいに考えていました。

⑦ ありがたすぎる「やろうよ」。チーム結成

メンバーがホーチミンに揃い、「何を作るか」の話し合いの時。

おぬきちがEDOPENに興味を持ってくれていたのです。
リブセンスの中間発表等で一度僕の構想について知っていた彼は、多分僕が本当に作りたいものをわかってくれていました。

一通り僕が考えていることとサービス概要、これまでの動きについてを共有し、彼は一言、「それやろうよ」と言ってくれました。

過去の失敗から、自分がやりたいことへ人を巻き込むことに若干の恐怖を感じていた僕でした。彼のこの一言は言葉にできないほど嬉しかったです。もう一人のメンバーであるまさなおも、二つ返事でこのプランに了承してくれました。

それから1週間後のツイートがこちら。

僕がデザインを担当し、強エンジニアの二人がそれぞれ僕のできないところを担当してくれました。

そしてそのさらに1週間後がこちら。

一週間で(彼ら二人が)プロトタイプを完成させてくれました。自分が作りたかったもの・自分がデザインしたものが実際に動くということに、本当に感動しました。

デザイナーの役割は、サービスを使うユーザーさんの体験とその表層を作ることだと認識していますが、実際にそれに命を吹き込むことまではできません。それが実際に動くものになるためには、エンジニアの存在が不可欠なのです。二人とも、本当にありがとう。

これからも一緒に走ってください。よろしく!


3. さいごに

このように、長い回り道をしたり、進むのを辞めてしまった時もありましたが、ありがたい機会と仲間に恵まれ、ようやくサービス公開が目前になりました。
ヒアリングにご協力いただいた日本語教育関係者の方々、プログラミングを教えていただいた旧Startup Cafe Kozaのみなさま、事業作りの考え方を教えていただいたインターンのメンターさん方、一緒に開発してくれたチームのみなさん、その他お力添えいただいたみなさん、本当にありがとうございました。

EDOPENは、(現在開発中の)購入機能をつければ完成とは思っておらず、実践しながら改善していきたいと思っています。

EDOPENは、日本語教師の方々の生活や働き方をより良くするアプローチで、その先にいる学習者さんにより良い教育の機会を届けたいと思っています。
そのためには、僕たちだけでサービスを作るのではなく、皆さんの知見をお借りしながら、一緒に作っていくことが重要だと考えています。

もしよろしければ、サービスをより良くするために、ご意見やアドバイス等頂戴できませんでしょうか。
共感いただけたり、何か思うことがあればいつでも僕にメッセージいただけますと嬉しいです!

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下のツイートをリツイートしてくださると嬉しいです!


追記(2019/05/08)

α版を公開しました。
教材の管理と、登録機能までがお使いいただけます。購入機能については、これから開発、実装していきますので続報をお待ちくださいませ。


追記(2019/07/01)

購入機能つきのβ版を公開しました!


読んでいただきありがとうございます!サポートは次回の執筆に役立てさせていただきます。 普段はTwitterでつぶやいています 👉https://twitter.com/sota_mikami