プロテインの種類【ホエイ・カゼイン・ソイ？】

身体作りにはタンパク質（プロテイン）はとても重要な要素です。
どういった場合にどのような種類のプロテインが必要なのかそれを知ることは身体作りにとって大切な知識となります。

プロテインと一口に言っても様々な種類がありますが今回は主によく知られている3種類のプロテインについてお話ししたいと思います。

種類の違いは原料

店頭に並ぶさまざまな種類のプロテインがありますが、
これらの大きな違いは原材料です。
大きく分類すると牛乳を材料とするホエイプロテイン・カゼインプロテイン、大豆を原料とするソイプロテインがあります。

今回はホエイ・カゼイン・ソイプロテイン、それぞれの特徴についてご紹介します。

【ホエイプロテイン】
ホエイは牛乳に含まれるタンパク質の一種です。
ヨーグルトの上澄みにできる液体のことをホエイ（乳清）といいます。
このホエイに含まれるタンパク質がホエイプロテインです。
ホエイには他に水溶性ビタミンやミネラルが含まれています。

・メリット/デメリット
ホエイには筋肉成分の多くを占めるアミノ酸が含まれており、筋肉修復効果も期待されてます。
味は淡白で飲みやすく体内への吸収速度はスムーズというメリットがあります。
デメリットは、他のプロテインと比べると価格が比較的高いことでしょう。商品によってはソイプロテインと併用したものや、プロテイン含有量を控えめにしたものなど、機能や価格面で工夫しているものもあります。
また体質によってお腹の調子が悪くなる人がいます。
乳糖とは、主に牛乳から精製して作られる糖質のひとつがうまく消化できないためです。

・こんな人におすすめ
トレーニングで筋肉増強を目指している方です。
トレーニング後、効率的に筋肉の回復を促すためにはできるだけ素早くタンパク質補給が必要といわれています。
ホエイは吸収がスムーズであることからトレーニング直後の補給には最適とされています。

・ホエイプロテインの製法種類
＜WPC製法＞
Whey Protein Concentrate（濃縮乳清タンパク質）
濃縮膜処理法とも呼ばれます。
原料になる乳清をフィルターで膜処理し、ろ過して得られた液体を濃縮する製法のため乳糖が残りやすくなってしまいます。乳糖不耐症を持つ人にとっては、腹部膨満感やお腹が張ってごろごろする原因となる場合もありますが、乳清に含まれるビタミンやミネラルをできるだけ多く残すことができるメリットがあります。
タンパク質含有率が約80％の製品はこの製法で作られていることが多いようです。

＜WPI製法＞
Whey Protein Isolate（分離乳清タンパク質）、イオン交換法とも呼ばれます。
WPC製法で分離されたタンパク質をさらにイオン交換して作られるため、タンパク質以外の成分はほぼ除去されて高濃度のホエイタンパクが作られます。タンパク質含有率も約90%と高く、お腹の不調になりやすい乳糖の含有率も非常に低いため、乳糖不耐症の方にも適した製法といえます。精製度の高いホエイプロテインを実現するために比較的多くの工数が必要となり、価格は若干高めです。

＜WPH製法＞
Whey Protein Hydrolysate（加水分解乳清タンパク質）の略称です。加水分解ペプチドとも呼ばれ、微生物に含まれる酵素などを使いWPCをペプチド状態（アミノ酸が十数個から数十個つながった状態）に分離したものです。ホエイ含有率が約95%と高くなり、価格も高めのものが多いです。

ホエイプロテインは製法ごとにさまざまな特徴を持っています。自分にあった製法のプロテインを選んでみてください。

【カゼインプロテイン】
ホエイと同じく牛乳を主成分とするのがカゼインです。
この主成分であるカゼインは生乳を構成するタンパク質の約80%を占めています。
ホエイが水溶性で吸収が早いことに対し、カゼインは不溶性で固まりやすく、体への吸収速度がゆっくりであることが特徴です。

・メリット/デメリット
メリットは身体へのタンパク質の吸収がゆっくりであることです。
タンパク質はトレーニング直後だけではなく常時筋肉が必要としていますが
ホエイの場合は吸収が早いため常時タンパク質を供給するには向いていません。
その点、吸収の遅いカゼインは吸収が遅いため一定のタンパク質を常時供給するのに向いています。
デメリットはメリットの裏返しでもありますが吸収が遅いためトレーニング直後の素早くタンパク質が必要とされる場面には向いていません。

・こんな人におすすめ
ダイエット時の間食や運動をしない日のタンパク質補給、また就寝時におすすめです。
カゼインは体への吸収速度がゆっくりであることから常時の影響供給と満腹感の持続が期待できます。

【ソイプロテイン】
ソイの原料は、その名の通り大豆のタンパク質部分だけを抽出にしたものです。
タンパク質の比率を高め水分や糖質、脂肪を減らし植物性タンパク質を効果的に摂取できるようになっています。
価格が比較的安いことも特徴の一つです。

・メリット/デメリット
ソイはカゼインと同じく消化吸収速度がゆっくりのため、満腹感が持続しやすいです。
加えて、大豆に含まれるイソフラボンの効果で皮膚や骨の強化、血流改善が期待できます。
一方で、溶かしたときに粉っぽくなってしまい、他のプロテインと比べて飲みづらくなることもあるようです。
少量のぬるま湯で溶いてダマにならないようにしてから水を加えるなど、飲みやすくする工夫が必要です。
最近では、溶けやすく改良された商品も多く発売されています。

・こんな人におすすめ
満腹感が持続しやすいためダイエットをしている方にはもちろん、健康維持をしたい方にもおすすめです。
女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが入っているため、肌の張りを保つ効果や、女性らしい体のラインをキープしたい方にもおすすめです。

まとめ

プロテインは身体作りに重要な要素のひとつです。
ご紹介した主な3種類でもそれぞれ効果も様々です。
自身の用途や場面に応じてプロテインを選んで効率よく身体作りしていきましょう。