
バーバリーなど2018年にロゴリニューアルした有名6ブランドを新旧比較してみた
スマートキャンプデザインブログです。
今回は2018年にリニューアルが相次いだハイブランドのロゴリニューアルについて、スマートキャンプインターンの八尋がまとめました。
ハイブランドのロゴリニューアルラッシュ
ブランドのロゴというのは、そのブランドの個性や特徴を一番に表します。富裕層をターゲットとしているハイブランドにとって、高級感や豪華な印象を表すために重要な役割を担う存在と言えます。
また、今まで親しまれていたロゴを新しくすることは、ブランドイメージを新しくすることにつながります。
2018年にロゴをリニューアルしたハイブランドの新旧のロゴを比較して見たいと思います。
1. BALENCIAGA(バレンシアガ)
Renewal / 2018春夏コレクション~
20世紀前半のモード界において「クチュール界の建築家」とも評され、今も世界中で愛されているハイブランドとして有名なBALENCIAGA(バレンシアガ)。
旧ロゴは白地に平べったく、横に伸びたロゴなのに対し、新ロゴはグレーに縦に伸びたロゴで、シンプルかつ洗練されたデザインになっています。
2. Berluti(ベルルッティ)
Renewal / 2018.6~
1895年創業の伝統あるブランドのBerluti(ベルルッティ)。レザー製品やアパレルアイテム、中でもシューズのラインナップが充実しており、その安定した高い品質で、世界中の著名人に人気のブランドです。
旧ロゴはセリフ体でエレガントな印象を与えましたが、新ロゴはサンセリフ体で、文字のウェイトも格段に重くなっています。現代風のシンプルなデザインですが、時間の経過とともに角が落ちたデザインとなっているそうです。
3. BURBERRY(バーバリー)
Renewal / 2018.8~
イギリスを代表するファッションブランドのBURBERRY(バーバリー)。淡いベージュに白と赤のラインが繊細で清楚な印象を与える「バーバリークラシックチェック」はみなさん一度は見たことがあると思います。
旧ロゴはセリフ体で横長なロゴに印象的な馬のシンボルが目立ちます。新ロゴはシンボルを無くし、シンプルなセリフ体で構成されています。丸みのあるフォントとはっきりしたウェイトで、視認性が上がった印象を受けます。
4. laura mercier(ローラ メルシエ)
Renewal / 2018.9~
メイクアップアーティストであるローラ・メルシエが創業したメイクアップブランド。ナチュラルな肌作りを中心としたコスメ展開をしているブランドです。
旧ロゴは小文字で細く縦長なフォントを使用しており、繊細で高級な印象でしたが、新ロゴはすべて大文字に変わり、ウェイトが重く、安定した印象を与えています。
5. CELINE(セリーヌ)
Renewal / 2018.9~
CELINE(セリーヌ)は元は高級子ども靴の販売を行っていたブランドでした。現在は美しく上品で無駄をなくしたシンプルなデザインで、女性の憧れのブランドです。
フランス語のアクセント符号がついた「É」が、普通の「E」になったことがわかりやすい変化でしょう。
旧ロゴに比べて新ロゴは字間が狭くなり、少し文字のウェイトが重くなったように感じますが、大きな字体の変更はないようです。縦横のまとまりがある、視認性の高いデザインになった印象ですが、少し個性がなくなってしまったと感じます。
6. BALMAIN(バルマン)
Renewal / 2018.12~
パリを代表するファッションブランドであるBALMAIN(バルマン)。創業者のピエール・バルマンは、バレンシアガやクリスチャンディオールとともに「パリの三大デザイナー」とも呼ばれています。
旧ロゴはセリフ体に縦線が白抜きで構成されている凝ったデザインでしたが、新デザインではシンプルでウェイトの重いフォントを起用しており、気持ち字間が空いていることで視認性の高い現代風なデザインであると感じます。
時代は紙面よりモバイルでの視認性
様々なハイブランドがなぜこうも一斉にロゴをリニューアルしたのか、それは時代とともに移りゆくメディアが関係していると思われます。
旧ロゴの時代の消費者が情報を得る手段としては「紙」が主流でした。
そして紙面で見るタイポグラフィーとしては、「セリフ体」と呼ばれるものが視認性が高く、ロゴが伝わりやすかったので多く使われていたと考えられます。
しかし、現在の情報を得る手段は「モバイル」が主流です。
手に収まるほど小さいスマートフォンなどでの小さい表記でも視認性が高いのが「サンセリフ体」と呼ばれるものです。実際に、新しいブランドや若者に人気のブランドはシンプルなサンセリフ体で構成されているロゴが多いです。
書体について詳しくない方は、セリフ体やサンセリフ体などのタイポグラフィについても詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
ロゴリニューアルとリブランディング
一見するとリニューアル後のロゴのデザインが似通っているようにも感じますが、時代に合わせたリブランディングとしてみると合理的かつシンプルなデザインであることがわかります。
個人的には昔のセリフ体で構成された凝ったデザインが好きなのですが、これも時代なのか・・・と感じました。
企業のロゴには様々な思いが込められています。ご自身でロゴなどを作る時などに参考にしてみてはいかがでしょうか。
スマートキャンプのデザインブログとは
WRITER : Yu Yahiro ( SMARTCAMP / Designer Internship )
EDITOR : Yuta Morishige ( SMARTCAMP / Designer / @MorishigeYuta )