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それでいて夜はやさしい(There is a Song)

『影になって』:松任谷由実『悲しいほどお天気』収録(1979)


 夜中まで仕事をして帰路につく。

 夜の空気には冷気が混じり始めていて、ちょっと肌寒いぐらいです。

 そんな時、ふと、この歌を思い出しました。


最終の電車が響残して流れた
一番懐かしい遠いイメージのように
冷えだした手のひらで
包んでいる紙コップは
ドーナツ屋のうすいコーヒー

真夜中は全てが媚びることもなく
それでいてやさしい


 夜の静寂

 空気

 ゆっくり進むような時間


 夜の時間が、疲れた身体には心地よかったりするのです。


 媚びることなく

 誰に対しても夜は存在し


 夜歩く者には平等なやさしさで包んでくれる。


 けっして、ぬくもりではないけれど
 そんな夜が自分は好きなのです。