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香水の種類と使い方について/S&S OPEN TALK #63

四国にあるセレクトショップ SLOW&STEADY ではオープン直後から、お客様からの相談窓口として、LINE@を利用しています。

その内容は、商品在庫の確認から始まり、商品ご購入後のアフターケアに至るまで多種多様です。しかしそんな中「これは多くの方も同じお悩みをお持ちのはず」と感じるご質問も少なくありません。さらにそういったものほど短文では返しづらいのが正直なところ。
そこでこのnoteにて「マガジン」という形で回答させていただくことで、そんな魅力的なご質問の数々をピックアップさせていただければと思います。
名付けて『OPEN TALK』今回はこんなメッセージです。

✉️

香水って香りの種類も無数にありますが正しい使い方とか選ぶ際の注意点などありましたらまとめて教えてください。

当店スタッフからの質問

香水の起源は紀元前のエジプト、ミイラを保存するための防虫、腐食を防ぐために、主には医療用として生まれた、というのが定説となっています。
そもそも嗅覚は、視覚や聴覚などを含む「五感」の中で唯一「情動(怒りや悲しみなど一時的で急激な感情の動き)」に伝わる器官。
ゆえに香りが人体に及ぼす影響はとても大きく、日本ではあまり馴染みのない職業「調香師」などは、香りを嗜む文化が強く根付くヨーロッパでは、洋服デザイナー同様、花形とされる職業です。

と、そんな話はさておき今回は当店スタッフをはじめ、多くのお客様からもよく聞かれる「香水」について、今週も PODCAST と連動してご紹介します。

香水の種類について

ひとくちに香水といっても、その種類はいくつかありm、アルコールに香料を混ぜて作られる香水は、その香料の濃度で呼び方が変わります。

(1)パルファム
→濃度:15%~30%、持続時間:5時間~12時間
(2)オーデパルファム
→濃度:10%~15%、持続時間:5時間~12時間
(3)オードトワレ
→濃度:5%~10%、持続時間:2時間~5時間
(4)オーデコロン
→濃度:1%~5%、持続時間:1時間~2時間

「オーデ」や「オード」とは、フランス語で水を意味しますが、つまりは一番濃度の濃い「パルファム」以外は水で薄めているということです。

香水の付け方

アルコールが主成分の香水は揮発(蒸発)するため、その際に香りが強く出ます。なので体温が高い部分に使うのが一般的です。
手首や耳の裏や、膝の裏、内もも、おへその上あたり。逆にワキや足の裏など、汗を多くかく部分は、汗と混ざってしまうのでNGです。
香水はあくまで「ほのかに香る」程度がベスト。つけすぎは周りに不快感を与えるので、基本的にはワンプッシュ(パルファムなら一滴で十分)控えめに使うぐらいがちょうど良いと覚えておいてください。

香水を使うと良くないシーンとは

基本的にお葬式とかお通夜、病院などは好まれません。また、寿司屋や和食屋など、繊細な料理を出す店も控えたほうがいいでしょう。
同様に香りを楽しむ、例えばワインバーなども嗜みとして控えた方が無難。
香りとは周囲に大きく影響するものですので、場所を選んで楽しみましょう。

香水をつけるタイミング

香水は体につけてから時間経過とともに「トップ〜ミドル〜ラスト」と呼ばれ香りが変化します。

  • トップノート : ~10分程度(香水の第一印象)

  • ミドルノート : ~3時間程度(香水のメイン)

  • ラストノート : ~12時間程度(香水の余韻)

基本的にトップノートに使われるのは、例えば柑橘系などの比較的香りがはっきりしているものが多いため、外出直前につけると少し香りが強すぎることがあります。
僕はトップノートがきれてミドルに切り替わるぐらい。外出30〜60分前ぐらいにつけるようにしています。

ハイブランドが香水をリリースする理由

香水は洋服と同じで、人に与える印象を操作できる重要なものです。
そのため、多数のハイブランドが自身の洋服やコンセプトに合わせて、香水をリリースすることが多々あります。
もちろんそのようなマインド以外にも、香水は当然消耗品のため、顧客にリピートしてもらうことも考慮されており、それがコレクション・ブランドを運営する上での大切な財源になっているのも間違いありません。

まとめ

「おすすめの香水はありますか?」とよく尋ねられますが、元は医療行為として生まれたのが香水。その経緯を踏まえても、やはり自分の性格・体質にあったものをお選びいただくのが最適といつもお答えします。
とはいえ「何を選んでいいかわからない」という方も多くいらっしゃって、そんな方には比較的軽めのフレッシュな香りをお勧めしています。

人の体とは、人が思う以上に優秀に作られており、食事にしろ香りにしろ、無意識に自分に必要なものを摂取しようと、脳が働くそうです。
香水店に並ぶ多くの香りの中で、直感的に好きなものを選んでみれば、それがきっと今のご自身に必要な香りなのかもしれません。

無理にたくさんの種類を使い分ける必要もありません。
まずは一つでも、自分の好きな香りを見つけてみてください。

・・・

今週は、以上です。
ここでは、あくまで僕の答えられる範囲内にはなりますが、このマガジンを使って、皆様からお寄せいただく「洋服に関するご質問やお悩み」を、ざっくばらんにご紹介しております。
個別の商品に関するご質問ももちろん歓迎です。ご質問は、LINE@(http://slow-and-steady.com/news/lineat/)の他に、下記メッセージフォームより随時受けつけております。どうぞお気軽にご連絡ください。

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