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2022年はどうなる?フィリピン経済、株式市場、業種別の見通しとリスクについて考察

どうもShoheybeatzです。

2022年、フィリピン経済や株式市場はどのような1年になるのでしょうか?

どんなセクター(業種)が上がるのでしょうか?

昨年末から最近にかけてフィリピンのネットニュース各社がこのトピックについて記事を出しています。

2022年は始まったばかりですが、今年の投資の参考になればいいなと思いまとめてみました。

そして最後に私自身の考えについてご紹介したいと思います。

2022年フィリピン経済と株式市場の見通し

まず2022年のフィリピン経済の見通しですが、フィリピン政府はGDP成長率を7〜9%と高い目標を設定。

エコノミストも7.1%と予想しており経済回復について楽観的に考えており、First Metro Investment CorpのCEOであるJose Patricio Dumlao氏も経済の再開と大統領選挙を背景に、フィリピン株式市場も13〜15%の成長が見込まれていると語っています。

この背景には持続的な内需の増加、インフレの緩和、選挙支出、インフラプロジェクトへの政府支出の加速、海外送金とBPOからの安定した米ドル流入により今年フィリピン経済が大きく景気回復すると考えているからです。

とくに今年はフィリピンの大統領選挙が5月にあり、フィリピンに限ったことではありませんが、選挙がある年は通常よりも高い経済成長を示す傾向にあります。

またインフレ率は3.5〜3.7%くらいを目途に推移し目標レベルに戻ると予測され、中央銀行は2022年度中は低金利を維持することも経済回復の後押しになると考えられています。

ゴールドマンサックスは、先日フィリピンの2022年のGDP成長率予測をオミクロンの影響により7.3%から7.1%に引き下げたと発表しましたが、四半期ベースでは第一四半期のGDPが昨年の第4四半期よりも高いと推定し、第2四半期から以前の9.4%から前年比9.5%に引き上げています。

もう一つ重要なファクターとして海外投資家の「ホットマネー」がありますが、昨年11月は1億956万ドルの純流入を記録し、2か月連続の純流出からの回復でした。

しかし12月以降はオミクロン変異株流行の影響で、多くの投資家がフィリピンから離れているのではないかと推測できますが、

アナリストによるとフィリピンへの外国直接投資(FDI)は、5月の国政選挙と地方選挙の後、政策次第では増加すると見ていますし、中長期的には外国投資法などの改定により多くの外国人投資家を引き付けることになると思われています。

2022年フィリピン経済のリスク

フィリピンは年末からオミクロン株と思われる症状の感染者数が増加しており、今年の経済成長リスクになっています。

このことから英国シンクタンクは2022年のフィリピンの経済成長率を4.5%に維持しており、オックスフォード・エコノミクスの土屋氏も「短期的な見通しは鈍化する」と述べ、サプライチェーンの混乱と第1四半期需要の軟化から成長率を6.5%と予測しています。

政府はオミクロン変異種がクリスマスと年末年始のバケーションシーズン後に拡大した可能性が高く、デルタ株もまだ国内に広がっていると発表していますが、

現在フィリピン経済の半分を占めるマニラ首都圏とその周辺の州は1月中旬まで警戒レベル3の制限下にあります。

しかし今後の感染者数の成長率や1日の発病率、医療施設の病床率からレベル4に移行する可能性も十分に考えられますので注意が必要です。

また今年の経済成長を妨げる可能性があるリスクとしてフィリピンの労働市場の低迷や家庭貯蓄の減少があります。

フィリピンの失業率は昨年11月に改善が見られましたが、現在の労働市場では就業可能な仕事の質が低下し、勤務時間が8時間未満の不完全雇用が増加しています。

そういった状況が今後賃金と収入の低下につながり、消費行動を制限すると専門家は警告をならしており、アジア開発銀行による最新の調査でもフィリピンはコロナ前の経済成長率に戻るという点において隣国に遅れをとっていると述べています。

家庭貯蓄についても長引くパンデミックにより減少しており、今年の個人消費に大きな影響を与える可能性があり、現時点ではまだ経済回復の兆しは見えていません。

業種別

では最後に銀行、不動産、通信業の3つのセクター(業種)の見通しについてみていきましょう。

持株会社

持株会社は2021年12月、1月にオミクロンの影響で大きく下落しているものの、緩やかながな上昇傾向にあります。

ほとんどの大手企業は長引くパンデミックと検疫により利益が低迷していましたが、Ayala CorpやJG Summitなどの財閥企業はワクチン接種の拡大や外出規制の緩和により昨年第3四半期から収益に改善が見られていることから2022年についても継続した経済回復を期待しています。


銀行、金融

2021第3四半期からの景気回復とGDPの伸びにより投資家は銀行株に注目していましたので、9月末より銀行、金融セクターは今もっとも強気なセクターです。

2022年もフィリピン国内の大手銀行で引き続き貸出残高の伸び、低水準の不良債権値が今後も追い風になると思われます。

BDO UnibankIncの社長兼最高経営責任者であるNestor Tan氏は、ワクチン接種率の上昇、機動力と経済活動の拡大により、今年は好ましい見通しが続くと見ていると述べています。

不動産

昨年末からオミクロンの影響により不動産セクターは昨年中旬から横ばいの状態ですが、業界のアナリストは2022年のフィリピンの不動産市場の見通しについて楽観視しています。

2021年第3四半期に中央銀行の住宅用不動産価格指数(RREPI)は6.3%の上昇を記録し、マンションの価格は13.6%上昇、タウンハウスの価格は前年比37.1%と大幅に上昇し前年比37.1%の上昇でした。

また昨年1月から9月までの期間でオフィススペースとアウトソーシングでの回復が見られたと不動産及び投資管理会社のColliersが報告しており、今後12〜24か月はフィリピンの不動産セクターに良い時期をもたらすと見られています。

通信

2022年も継続的なパンデミックによりモバイルデータ消費と家庭用ブロードバンドの後押しにより通信会社に高い収益を確実をもたらすと考えられています。

アナリストは通信業界全体では、統合によって新興市場での競争が緩和されるため、現地の電話会社の収益が増加すると予想されています。

とくにGlobeやPLDT Smartなどの大手通信会社は家庭用ブロードバンドに注力をしており、DITOも今期からファイバー回線の導入を発表しました。

引き続き、パンデミックにおいて通信セクターは「鉄板」だと思います。

まとめ

ここからは本記事のまとめと私の考えです。

フィリピン政府や多くのエコノミストは昨年の第3四半期までの状況を踏まえて2022年の経済成長の見通しにかなり楽観視しています。

しかし年末年始からオミクロンやデルタ株による国内全土での感染者増加に伴いアラートレベル3への強化による経済に与える影響は少なくないため、今年の第1四半期の企業業績は厳しいと思いますし、これからの感染者数の増加次第ではさらにマーケットが下落する可能性もあります。

ただ現在も継続してワクチン接種が進められていて、その上で5月にある大統領選、地方選挙による経済効果も大きいと思いますので第2四半期以降については経済成長がある程度は期待できます。

経済が回復してくる局面においては、銀行や不動産といった景気敏感株が注目されるのではないかと考えてますが、

銀行株は昨年末からすでに上がってきていますが狙える株はまだありますし、不動産株にしては現在の状況下で下がっているため入りやすいのではないかと思います。

一方でパンデミックにより安定して収益を伸ばすことができる企業、すなわち通信や食品などのディフェンシブ株、このブログでも何度も記事にしている「ステイアットホーム銘柄」もまだ今年も安泰な気がします。

上記のことから景気回復局面で伸びる景気敏感株、パンデミックにより利益が伸びるディフェンシブ株の割合をよくバランスをとって投資をしていくことで2022年の相場を乗り切れるのではないかと思ってます。

みなさんは、今年の見通しについてどのようにお考えてますが?

よろしければ、コメント欄に書いて頂き、ぜひ共有ください。



※これは投資2年目の超ビギナーの考え方によるものですので、必ずしもそうなるとは限りませんので、その点はご理解お願いします。


引用:

https://www.philstar.com/business/2022/01/20/2155002/economic-damage-less-severe-despite-omicron/amp/

https://www.bworldonline.com/fdis-may-pick-up-after-may-elections/

https://www.bworldonline.com/analysts-give-rosy-outlook-on-stocks/

https://mb.com.ph/2022/01/02/telcos-seen-to-continue-higher-revenue-haul-in-2022/?amp

http://business.inquirer.net/338485/2022-ph-growth-forecast-cut-to-7-1#ixzz7HYuO6iAG

https://newsinfo.inquirer.net/1535453/2022-election-spending-will-it-boost-ph-gdp-amid-covid/amp

https://www.philstar.com/business/2022/01/19/2154764/ing-sees-slower-67-gdp-growth-q1

http://business.inquirer.net/337949/bound-for-rebound-property-stakeholders-anticipate-recovery-in-2022#ixzz7IT3bJDU5

https://business.inquirer.net/338632/strong-ph-economy-stock-market-forecast-for-this-year/amp

https://business.inquirer.net/336372/stock-index-seen-rising-to-7900-next-year/amp

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