ゆっくり本を読む会

とにかく本をゆっくり読みすすめるというコンセプトの会。 ↓で読書会をやっています。 h…

ゆっくり本を読む会

とにかく本をゆっくり読みすすめるというコンセプトの会。 ↓で読書会をやっています。 https://slow-reading.peatix.com/view 画像素材: https://www.photo-ac.com/

最近の記事

つまんなくて誰も興味ない詩

朝4時ぐらいに目が覚めて、1時間ぐらいかけて書いた詩です ----------------------------------------------------------- ぼくはものを知らない なんでパソコンが動くのか知らない なんで家がびくともせず立っているのか知らない なんでみんな寝るのか知らない なんで食べるのか知らない ぼくの体がどうなっているのか知らない 心もなんなのか知らない ぼくはなにも知らない 本を読んでもなにか理解できたことなんてない ましてやグ

    • 「正しさ」について

      注意:本のネタバレを含むことがありますご了承ください。 「正しさ」の圧力 時折「正しさ」に押しつぶされそうになることがある。常に正しい判断、正しい言動を周りから求められているような気がする…。そんな中で心が摩耗してしまう。そして、時たま「正しさに耐えられる強い心を持て」と言われることもある。が、中々難しい。耐えられる強い心を持てば生きやすくなるのかもしてない。はたして、耐えることは果たして良いことなのだろうか。 特にコロナ禍を経た日本社会は正しさへの圧力が強くなっているよ

      • 3/25 早朝読書会 『ヨブ記』12章レポ

        読書会をやってみて『ヨブ記』12章の読書会を名でやりました。 今回読んだ12章はヨブの弁論で、ヨブは友人に対して「神様は罪をあるものに対して幸福にする。そこにルールはない。」というようなことを言っていました。今回はなかなか難しく、読解に非常に苦労しました。 主催者の感想はここに書きました。 ご参加いただいた方の感想masatoさん 気づきがありました。 次回土曜日と日曜日交互に開催致します。いずれも朝6:00〜7:00です。 興味を持った方はぜひご参加ください。 4/

        • 『ヨブ記』12章 主催者の感想

          虚構でしかない世界で人の痛みは伝達可能か 子どもとの生活から考える ぼくの息子はもうすぐ3歳を迎えようとしている。息子は2歳3カ月ぐらいから言葉を急激にしゃべれるようになり、今では大人たちがびっくりするような複雑な文章もしゃべれてしまう。しかし、まだまだ饒舌には話すことは難しい。息子がしゃべる際は、何度も詰まり言葉を反復しながら、一生懸命何かを伝えたくて必死に話そうとする。ぼくら大人たちは何とか意図をくみ取り、応答しようとする。そんなことを繰り返していくうち、なにか息子と

        つまんなくて誰も興味ない詩

          3/19 早朝読書会 芥川龍之介『蜘蛛の糸』レポ

          読書会をやってみて芥川龍之介『蜘蛛の糸』の読書会を9名でやりました。 地獄の底にいた犍陀多(カンダタ)という大泥坊、この男は現世で数々の悪事を働いてきました。しかし、蜘蛛の殺そうとしたが思いとどまったことがあることをお釈迦様は評価し、蜘蛛の糸で地獄にいる犍陀多を助けようとしましたが、犍陀多がやらかしてしまい再度地獄へ落ちてしまう、といった内容でした。ぼくは小学生のときに読んだ以来、久しぶりにこの作品を読み、子供の頃に読んだ時の感覚とまた違う感覚で読むことができ、面白い体験がで

          3/19 早朝読書会 芥川龍之介『蜘蛛の糸』レポ

          芥川龍之介『蜘蛛の糸』 主催者の感想

          読書会では話は盛り上がりましたが、みなさんこの作品の評価は良い印象を持っている人はあまりいませんでした(笑)。この教訓めいた話に、なにか窮屈さを覚える人は多かったようです。例えば、罪に対するお釈迦様の非情さや、極楽の美しさと地獄の悲惨さの描写が、歳を重ねた今、罪を犯した人はいないということが身にしみて実感できることと、罪を犯した人の背景を無視した内容に、ぼくもそうですが、窮屈さを覚える人が多かったです。 ぼくは読書会を通して、この作品はコントとしてとらえるのが良いかなと考え

          芥川龍之介『蜘蛛の糸』 主催者の感想

          3/11 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』11章レポ

          読書会をやってみて『ヨブ記』11章の読書会を7名でやりました。 今回読んだ11章はナアマ人ツォファルの弁論で、ヨブに対して「ぐちぐち言ってないで、罪を認めて反省しろ!反省すれば神様から許してもらえるから!」というようなことを語っていました。 読書会で、「友人たちは自分たちの中で一番信心深かく、真面目だったヨブが不幸になってしまったことによって、友人に不安が広がってしまった」という意見がありました。この意見にはなるほどと思い、今後『ヨブ記』を読む上での補助線になりました。 『

          3/11 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』11章レポ

          2/26 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」3

          読書会をやってみて梶井基次郎『檸檬』の三回目の読書会を9名でやりました。 今回は十六段落目の「ある朝――その頃私は甲の友達から乙の友達へ…」から十五段落目の最後まで読みました。 果物屋の檸檬を手にした主人公が、丸善の画本の棚の前へ行き、爆弾に見立てて持っていた檸檬を置く、というような内容でした。 主催者の感想はここに書きました。 次回土曜日と日曜日交互に開催致します。いずれも朝6:00〜7:00です。 興味を持った方はぜひご参加ください。 3/11『ヨブ記』11章

          2/26 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」3

          梶井基次郎『檸檬』3 主催者の感想

          読書会では作品の最後の一部しか読んでいませんが、作品の総論として感想を書いていきます。 「えたいの知れない不吉な塊」という言葉について ぼくたちは言葉によって現実の世界を捉え、思考しており、その言葉は接続と切断という2つの反する機能を持っています。例えば「猫」という言葉を発明した時、何が起きるか。その時、世界に猫が現れ、認識され、自己に猫が接続されます。しかしそれと同時に、それまで世界の外側であったもの、混沌とした、融解しているものにメスを入れられ、世界の外側から分離し、

          梶井基次郎『檸檬』3 主催者の感想

          2/18 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』10章レポ

          読書会をやってみて『ヨブ記』10章の読書会を8名でやりました。 10章はヨブの弁論で、「私はなぜ生まれてきたのだろう、生まれなければよかった。」と反出生主義めいた事を神様に問いかけてました。 初参加の方がいらっしゃったので、そもそもヨブはどんな人間だったのか?そこから、不幸になったことによってヨブ自身に変化はあったのか?振り返ってみました。第一章を読むかぎりヨブは敬虔な神の信者であり、かなり慎重に生活していたことが伺えます。そこから、第十章の「生まれてこなければ良かった、神

          2/18 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』10章レポ

          2/12 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」2

          読書会をやってみて梶井基次郎『檸檬』の二回目の読書会を9名でやりました。 今回は八段落目の「ある朝――その頃私は甲の友達から乙の友達へ…」から十五段落目の「…――なにがさて私は幸福だったのだ。」まで読みました。 「えたいの知れない不吉な塊」が自身の心を抑えつけるようななってしまった主人公が、果物屋の檸檬を手にしたことにより、その不吉な塊少し緩み、憂鬱が少し解消される、というような内容でした。 主催者の感想はここに書きました。 ご参加いただいた方の感想rieさん 今日はあ

          2/12 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」2

          読書会 梶井基次郎「檸檬」2主催者の感想

          今回読んだ箇所から「身体性の回復」ついて考えました。主人公は檸檬を手にしたことにより、その温度、重さ、匂い、触覚、たぶん作品には書かれていませんが、たぶん見た目から酸っぱさも感じとったのだと思います。檸檬から、自身の外部から内部への侵入、侵食を感じたのでしょう。また主人公は肺尖カタルを患っており、常に熱のある状態で、夢と現実の境界が曖昧な、常にふわふわした中にいる状態だったと思います。ふわふわとした中では、生きている手触りを見つけるのは困難であり、それが心の抑圧になり、「えた

          読書会 梶井基次郎「檸檬」2主催者の感想

          2/4 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』9章レポ

          読書会をやってみて『ヨブ記』9章の読書会を6名でやりました。 9章は8章のビルダドの発言を受けたヨブの発言でした。ヨブは「神は偉大である。神は私のように人ではないから私がいかに声をかけたとしても、私の言葉は届かない。私が正しいと思うことも正しくないと判断された。」というようなことを言っていました。 主催者の感想はここに書きました。 ご参加いただいた方の感想あぶくさん 今回は事前に読まずに参加してみました。そうすると、自分の考えがまとまっていないから、人の意見もいつもより聞

          2/4 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』9章レポ

          読書会『ヨブ記』9章 主催者の感想

          今回の箇所は、今まで読んだ箇所よりもストレートに意味が伝わり、何言っているのかよくわからない部分はあまりありませんでした。しかし、ヨブが友人のなんの言葉に対して反論しているのか?神に対して私の言葉は伝わらないと断言しているが、なぜ神に対して言葉を紡ぐのか?など疑問に残るところが多い箇所でした。 読書会では「神様への呼びかけ」の話になり、その後、ぼくは「他者との対話」について考えました。ここで言う「他者」とは、自分以外の他の人というだけでなく、物、自然、社会、経済、身体、自分の

          読書会『ヨブ記』9章 主催者の感想

          1/29 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」1

          読書会をやってみて梶井基次郎「檸檬」の読書会を6名でやりました。 今回は最初から七段落目の「…書籍、学生、勘定台、これらはみな借金取りの亡霊のように私には見えるのだった。」まで読みました。 突然「えたいの知れない不吉な塊」が心の中に現れ、自身の心を抑えつけるようななってしまった主人公。それ以来、以前美しかったものに嫌悪するようになり、みすぼらしいものに惹かれていく…そんな内容でした。 主催者の感想はここに書きました。 ご参加いただいた方の感想ウエノさん みなさんのお話を

          1/29 早朝読書会 梶井基次郎「檸檬」1

          読書会 梶井基次郎「檸檬」1主催者の感想

          読書会では、自身の体調と世界との関係についての話になりました。体調の良し悪しで世界が変わってしまうことがあります。例えばぼくも、疲れている時は他の人がしていることー普段は気にも留めないようなことーが妙に鼻につくように感じ、時には怒ってしまうことがあります。ぼくたちは、体調という自分の意志ではコントロール不可能なものに影響されて世界を感じ、それによって行動せざるを得ないようです。昨日の自分と今日の自分は一貫した連続性の中にいるように感じていますが、体調によって自分が変容し、過去

          読書会 梶井基次郎「檸檬」1主催者の感想