見出し画像

帰国子女子育ての悩みと、根本にある問題への気づき

うちの息子たちは、いわゆる「帰国子女」です。

長男だけ日本生まれで、彼が7か月の時にシンガポールに引っ越したので、日本を出て2年後に生まれた次男と、その3年後に生まれた三男はシンガポール生まれのシンガポール/マレーシア育ち。

14歳の長男はローカルスクールとインターナショナルスクールしか通ったことがなかったので第一言語は英語。次が日本語でその次が中国語。今は私立中学のインターナショナルコースに通い、数学、理科、社会は英語での授業、あとは日本語での授業を受けています。サッカーとYoutubeが生きがいの中学2年生。

11歳の次男はローカル幼稚園、日系幼稚園、日本人小学校、インターナショナルスクール、と試行錯誤しながら渡り歩いたのですが、第一言語は日本語。ポケモン好きな小学5年生。

8歳の三男はシンガポールでは日系幼稚園、ローカルインター幼稚園、マレーシアでインターナショナルスクールに通い、第一言語は日本語。今年からバスケを始めた心優しい小学2年生。

昔から私と夫は、家庭では日本語で話していますが、兄弟間では基本的に今でも英語です。次男と三男二人の会話は最近日本語が増えてきて、我が家では英語と日本語が混ぜ混ぜの会話が繰り広げられています。

本帰国して1年4か月。3人ともそれぞれお友達ができ、学校にも慣れ、シンガポールやマレーシアに帰りたい、ということも少なくなってきました。

ただ、最近小5次男が学校に行くのを嫌がっています。原因はどうやら漢字テスト。80点の合格点が取れるまで、何度も再テストをしてくれる熱心な先生で、次男は毎回再テスト続き。今日も、どうせ良い点とれないから、もう学校行きたくない!とギリギリまで抵抗していました。

もしかして、学校に行きなくない理由はそれだけじゃないのかもしれない。でもテストが嫌だというだけで、他のことは話してくれない。
今日は休ませてやろうかな?と葛藤しながらも、「テストでいい点とらなくてもいいんだよ」「やれば何でもできるんだよ」「学校に楽しく行ったら、それでいいんだよ」と励まして送り出しました。 

中2長男は、昨日サッカーの選抜トレーニングで帰宅が夜の11時近くになり、「なんでうちは車がないんだ?」「なんでタクシーで帰れないんだ?」とえらく怒っていました。
どうやら30分に一本しかないバスを逃して、かなり待っていたようです。
   
「タクシーを呼んで帰ることもできたよ。文句言ってないでママに電話すればよかったのに」と息子に言いながらも、タクシーで迎えに行ってやればよかったかな、、、でも夫が出張中で不在の中、下の二人を留守番させて迎えにいくのも不安だし、前回は友達とバスで帰ってきたから、今日はタクシー代持たせてなかったなぁ。とモヤモヤ後悔していました。 

なんで日本はすぐに暗くなるんだ?
なんで日本の電車は混んでて、しょっちゅう人身事故で止まるんだ?
なんで日本にはプールが少ないんだ?

と毎日文句ばっかり言っている長男。
シンガポール/マレーシアでは日が沈むのが遅く、年中7時過ぎまで外遊びをしていたし、シンガポールではほとんどのコンドミニアムにプールがついているので、いつでも「じゃぽん!」とプールに飛び込めたので、それが普通だと思っている息子たち。

シンガポールでは電車は日本ほど混まないし、タクシー代が安く、子供だけでも安全にUberなどで簡単にタクシーが呼べたので、あまりバスや電車を待つ必要がありませんでした。人身事故もきいたことがないし。

マレーシアでは車があったから私が送迎できたし、ほかのママたちと助け合いながら送迎していたし、ガソリン代も安くて私が喜んでいたから、「日本はなんでも高くて不便だ」と思っているようです。

これを書きながら、私自身が「日本は住みにくい」と思っているから、それが子供たちに無意識にうつっているのかもしれない、と気づいてしまいました、、、!!

シンガポールでは住み込みメイドさんがいたから家事はほとんどしなくてよく、子供が散らかしても、山のような洗濯物があっても心に余裕があった。
マレーシアのインターでは宿題がなかったから、子供の宿題をみたり、勉強させたりするプレッシャーもなかった。先生すら、「今遊ばなくて子供たちはいつ遊ぶんですか?!学校で勉強してるから、家ではさせなくていいんですよ」と言ってくれていた。
役員やボランティアもやりたい人だけがすればよかった。
母子移住の人が多く、お迎えの流れでそのまま子連れでしょっちゅう一緒に食事して帰っていたけれど、物価も安く外食も今より気軽だった。
年中あったかくて、服や持ち物も夏物だけでよくて、衣替えもする必要がなかった。

メイドさんがいた時は、夫に頼らなくても子供たちをメイドさんに任せ、夜も友人と自由に出かけることができた。フランクな人間関係で、素直に助け合える友人がたくさんいたから、送迎だけでなく子育て全般が一人じゃなかった。

「子供にとって」というより、「私にとって」、
全てが楽ちんだったんです。

まずは私が、それは全て日本では普通ではないことなんだ、という現実を受け入れ、日本だから味わえる旬のおいしさや、子供が一人でも出歩ける安全な生活環境、無償の公教育に感謝し、今を満喫し、これからの未来を考えなくてはいけない。

なんだかこれを書きながら、涙がでるような思いがこみ上げ、
そして、前向きで建設的な気持ちになれました😊

 写真は、先日次男が図工の時間に描いた人物画です。クラスの他の子どもたちはもっとわかりやすい絵を描いていたけれど、かなり抽象的な絵を描く息子。この自由な個性をこのまま伸ばしてほしい。 

もしかして、この子にはもっと合う別の教育があるのかもしれない。もしかして、それは日本ではないのかもしれない。 でもお友達もできて、慣れてきたとこだし、転校させるのは早いかもしれない。私ができることは何だろう?etc...モヤモヤ。
子育ての悩みはつきませんね。

ちなみに、話題に出てこなかった三男は、「漢字の勉強もうやだ!」と癇癪をおこして、次男がぐちゃぐちゃに散らかしたプリントを何も言わずに拾ってくれたり、
「日本の悪口ばっかり言って、お兄ちゃんも日本人でしょ!?」
「ママがいつも全部やってくれてるんだよ!ママに意地悪言うな!」と
兄や夫に言い返したりする、私の癒しの存在です。

私のつぶやきを最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 
とりあえず、子供たちが帰ってきたときに、あったかいココアとお菓子で迎えてやろうと思います。

そして私自身、日本の生活に馴染もうと、必死に頑張っている自分を認め、ちゃんと自分を癒してあげよう。そう思っています。

この記事が参加している募集

スキしてみて

最後まで読んでいただきありがとうございます!よかったらお気持ちでサポートしてください。 (100円からお好きな額で設定していただいたけます♪) 書籍購入や他のクリエイターの記事購入に使わせていただき、創作活動の循環の源となります。というか、単純にうれしいです💓