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メイキングオブ自作MOD Vol.1

どうも。ぼつぼつGWコミケの原稿始めている中の人です。
今回は、今月半ばごろに海外MODサイトやBethesda.netにアップロードしたFallout4というゲームのMOD、
「MacCready Talk Plus」のメイキングをこつこつ上げていこうと思いましてね、その第一弾ということで、あくまで今回はMODのさわり部分とコンセプトなどなどを書いていこうと思います。
 どうぞよろしくお願いします。
 目次はこちら。

1.そもそも「MacCready Talk Plus(以下MTP)」って何?

 いい質問ですね。
 ぶっちゃけ答えを言えば「MODです」で終わりますが、そもそもMODという物を知らない人向けにご説明しますと、
「ゲームデータを使った改造データ(例えて言うならチート武器やオリジナルNPC作成等)」ですな。
 それを海外ではMOD(Modifierの略)と呼ばれるようになりました。
 海外ゲームではこのMOD文化が盛んで、PCゲーマーの大半は弄ったり作ったり導入したりする人が多いと思います。日本製のゲームのMODもあるにはありますが、日本ではこの文化がそもそも許容されてないケースが多い為、作ったりして公開すると罰せられることもあったりなかったり。
 まぁ海外ゲーム全部がそういうものがあったりする訳ではないし、オンラインゲームだとMODを使うとBANされることもあるので、一概にいいものという訳でもないです。
 また、作るのは大抵、一般ユーザーのため、導入は自己責任を伴います
 ぶっちゃけ、MODを入れたらセーブデータが壊れた、なんてのはよくある話ですし、導入は自己責任なので、それをMOD作成者に言うのは非常識です。動かない場合等は問い合わせてもいいかもしれませんけどね。

 で、MODは海外プレイヤーがメインに作りますが、日本人でも自分みたいにModderは存在します。まぁ、あまり多くはないですが。

 さてMODの話はこんくらいにして、自作MOD(MTP)はどんなMODかと言いますと、とあるNPCキャラクターに音声を喋らせる機会を増やし、NPCとも交流させる事を目的としたMODです。
 以下、動画を参照してください。ここに出てる台詞はプレイヤー側、マクレディ側含めてMODで追加してあります。

 英語字幕なのは特に気にしないでください。日本語字幕版もありますのでw

2.どうやって作るの?

 まぁ、それがメインの記事になりますね。主に自分はマクレディというNPCのみにMODをあてがう感じで作りましたが、他にもNPCは数多くいますし、人気NPCも数多く存在するFallout4、是非他のNPCでも自分と似たようなMODを作りたい、という人がいるかわかりませんが、もしいたら是非作ってもらいたいという趣旨の元、今回この記事を作成してますからw
 必要な機材はPC一つあれば十分です。
 PCのスペックは、FO4が普通に遊べる程度のスペックなら、十分と思われます。あとHDD(SSD)の容量も気を付けて。

3.まずはツールを集めよう

 PCはそろえた。じゃあ作ろう、、ってツールとは何ぞや、と思う人のために。
 まずMODを作るにあたって、BethesdaからCreation Kit(以下CK)をDLしなければなりません。
 このCKとゆーのは、Bethesdaが配布しているMOD作成ツールです。FO3まではG.E.C.Kというツールを使ってたようですが、Skyrimが発売されてから、正式にCKというものが配布されるようになりました。
 CKはPCサイトのBethesda.netにランチャーをDLしインストールしてから、ベセスダネットランチャーからCKをDL出来るようになっているので、先ずはランチャーをDLしてください。
 他、使う(使った)ツールとしては、
 ・Fallout4Translator(翻訳ツール)
 ・FO4VFRT(Fallout4内のNPC音声を参照、検索、waveファイル等に落とせるツール。英語音声、日本語音声両方に対応)
 ・その他、音声合成ソフトウェア(無料でもよいものはあるので探してみてください)
※あくまでMTP用に使ったツールです。3Dモデリング等使って武器防具衣装などを追加する場合はこの限りではありません。

 以上のツールを揃えたら、MTP同様の音声追加MODは作れるようになります。
 それでは次にCKの使い方と、選択肢の基本構造等を見てみます。

4.CKの基本的な使い方

スクリーンショット (1)

 CKを起動したら、だいたいこんな画面が出ますが、これは何も読み込んでないアイドル状態の画面ですな。
 まずはマスターファイルを読み込まないと始まりません。左上の開くボタンを押すと、

無題

 こんなのが出ます。これはFO4フォルダ内にあるDataフォルダを参照しております。MODが何も入ってない状態だと、一番上にある「Fallout4.esm」位しかないです。(つまりその下は中の人が入れてるMODだと思ってください)
 で、そのFO4.esmがマスターファイルとなります。マスターファイルはすべてのデータが入ったもので、MODはこの中にあるありとあらゆるデータから追加をする形でMODを作っていく、という形になります。ツール上では読み込む形となりますが、esmファイルの上書きはできません。

スクリーンショット (2)

esmファイルの読み込みが終わるとこんな感じになります。
Cell viewの一覧や、object windowが埋まったりします。これらが集合体となってFO4のゲームを形作っています。
 中の人はクエストを作って、そこで会話の選択肢を追加するMODを作っているので、必然的にQuestタブが選択されてます。

 それじゃあ、動画に出てた選択肢のコマンドがどういう形になって作られているか見てみましょう。

5.選択肢の構造

スクリーンショット (3)

 中の人は既存クエスト(COMMacCready)の中にシーンを追加することで新規選択肢のクエストイベントを発生させるように作ってあります。
 Qesetタブにあるクエストは膨大に出てくるので、Filterにmacと打ち込めばマクレディ関連のクエストを出せるようにしてあります。
 これは他のNPCも同様です。

 このCOMMacCreadyというクエストをダブルクリックさせると、クエストウィンドウという新しい画面が出ます。

スクリーンショット (4)

 ここら辺はesmファイル同様にしてあるため、弄る必要はありません。
 新規クエストを作る場合は弄りますが、あくまで選択肢を既存クエストから作り出す場合なら弄る必要はないです。
 クエストウィンドウ内の上部に、色々ボタンがありますが、その中の「Scenes」が選択肢イベント等を発生させる「シーンタブ」になります。

スクリーンショット (5)

 シーンタブを選択し、自作MODの選択肢シーンを出してみました。
 画面左上のEditorIDにあるCOMMacCready_01~というのは、既存クエストのイベントシーンが一つ一つ入っています。これらはマスターファイルで管理されたイベントです。マクレディの親密度変化イベントの際、彼が話しかけてくるシーンがありますが(「ちょっといいか、話があるんだ~」から始まる会話イベントがありますね)、それらが一つ一つ入っています。
 自分のMODはここに追加してあります(青く選択されている奴)。新規EditorIDを振って作らないと選択肢イベントは発生しないため、Editor ID欄で右クリックをし、「New」を選択すると新規シーンが作成されます。
 シーンはNPC同士のやりとりから、プレイヤーとNPCのやりとりなどが作れるものですが、これは新規選択肢を作るものなので、あくまでマクレディから話しかけてきてから選択肢発生→会話を行う→終わらせる、という形になるので、構造的にはマクレディしかシーンには登場しません。比較的作りやすいクエストだと思います。

 ……というところで大分長くなったので、Vol.1としては終了した方がよさそうですね。
 また近いうちに、Vol.2を載せるので、どうぞよろしく。