012 必然の占い師

(やおい注意)


占いなんて非合理的なこと、俺は信じていなかったのだ、本当に。

――――三年前のことだろうか。

俺は、せがむ彼女の付き合いでこの街にかまえている占い師のもとへ行った。この占い師は、美男子な上、よく中ると評判がよかった。

あの時のことは忘れられない。

……ちなみにその時の彼女とはその日のうちに破局した。 二人の運勢などを視てもらったのがいけなかったのだ。付き合って三年は経っていたのに。

ただ「あの時」は覚えていても、その後の俺の人生にかかわる「占い」を忘れていた。だから愛犬のタエ子を連れて散歩をしてしまったのだ。

――――20××年、○月のいづれかの日に。

「そのわんちゃん、可愛いですね」
「いやあ、ありがとうございます。あなたは犬、お好きなんですか」

――――愛犬の散歩の途中で。

「そうですね。猫より犬派でしょうか」

――――声をかけられた相手に。

「それよりも、私は……あなたが好きですね」

――――告白されるでしょう。

「……」

――――それも男です。そして、その人があなたの……、

「運命の相手って、お前かよ」

「ええ、私ですよ」




※お題012「的中」

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傾向として、一風変わった感じ(SF・ファンタジー寄り)の話が多め。微グロ・やおい(BL)もあります(表記有)ので、お読みの際はくれぐれもご注意願います。

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