妄想は生き甲斐かもしれない
じっとりした空気
歩きにくい車道
道行く人は晴れない表情をしている
小走りしてしまうような表情の人は見当たらない
こんな日には
暖かいカフェオレとA4の紙とペンがあればいい
時々聴こえるカラスの鳴き声を聴きながら
想いを現実に落とし込む
ただそれだけで
この世界を愉しめる人だから
目の前の人の人生を辿っている
頭頂部の根元からは白髪が伸びている
髪は梳かすタイプではないようである
ミディアムほどだろうか
無造作に伸びた髪は黒いシュシュで纏められている
白い肌に伸び切った爪が目立つ
指輪はしていない
身につけているものから趣味は伺えない
独身
40代
デスクワーク
キラキラした部署ではない
彼女はどんな会話をしてこの日を過ごすのだろう
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