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短歌おろしたてスタンスミスで憧れの花柄ブラウスさんとはにかむ 「来週な、秋祭りやねん!」と躍る声「びっくりしたわ!」と躍る甘声 パンケーキ光の魔法を振りかけるホットケーキを冷凍しながら VR知らぬ世界は感じれど貴女を感じるにはまだ足りぬ 俳句酸味立つキリマンジャロは秋梨かな 十一度ハロウィン明けて鈴が鳴る
ジェットカー日常運ぶ加速度で新たな青と憂いを知る紺 アジュールに溶けた詩人と言葉達ロックンロールは今でも響き 紅い頬淡い二人がであう日はキイノートの青ボンベイサファイア
悪い夢を見た――しかし淡い幸福に包まれていた。 彼女は別れ際の駅で言った。「離れたくない」 束縛したくない、嫌いになってほしくない。 将来のことを考えたい、明日のことは考えたくない。 バイバイしなくちゃいけない、離れたくない。 簡単に「矛盾」と片付けられるその気持ちは、しかし人間が生きていくことそのものであった。 生きた心地のしない、抜け殻の朝。 しかし前を進んでいくしかない、希望の朝。 ふわっとしたオムレツに包まれた、鼻をつく西洋わさびの辛さ。 甘い蜂蜜の中にたっ
「あー、あの、道に迷いましたか?」 「はい、とげぬき島を目指しているのですが……」 「そうでしたか、災難ですね。でもね……ここにあなたはいてはいけない、はずなんですよ」 「よく分からないのですが……」 「大丈夫、ちょっと待っててくださいね」 私は何行かタイプし、F5キーを叩いた。 「よし、通った。何が『小説家になれ!』だよ、もっと『カケヨメ』を見習えよ……」 電子書籍の表示エンジンにバグがあった。とげぬき島を目指していた彼が、見出しを経由して目次に出てしまってい
新しい靴を買った 自分を奮い立たせるために 白い靴を買った 汚くなった靴のような自分の心を変えるために 防水スプレーを買った 今の気持ちを失わないように そして詩を書いた 空の青となった青の詩人に近づくために (自身のブログ『サードウェーブ系哲学的ゾンビ』より転載)