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【自民党総裁選】共働き二児の母の私なら、何を「争点」にしてほしいだろうか?

「30年議論を続けてきたこの問題に、決着をつけたい!」

自民党総裁選に立候補した小泉進次郎さんが、記者会見で「選択的夫婦別姓制度」について語っていた。

正直、私は賛成でも否定でもない。

だけど「30年も議論を続けている」という事実が引っかかった。

私の周りに「夫婦別姓制度にしてほしい」と言う人はいない。
結婚する時も、離婚する時も、仕事と使い分けをする人の中にも「面倒だよね」と言う人はいても、「別姓を強く希望します!」という人はいない。

30年先送りされるという事は、多くの国民にとって「大切じゃない」と思われてきたから?

政治の力学??

ただ、最初に「夫婦別姓にしてほしい!!」と言い出した人も30年も経ったらどちらでもよくなってしまったのでは?と思う。


では私は?

40代。
共働き。
保育園児と小学生を育てる二児の母。

私なら、一体何を変えて欲しいだろう?

そして今読んで下さっている皆さんは、どうだろうか?

医療保険制度の見直し

日本人は全員「健康保険証」を所持している。
ポイントは「保険」であるという事。

「保険」というのは、加入する人全員でお金を出し合って、何か損害が起きた人を助ける仕組み。
相互扶助である。

だけど、今「病院」「薬」というものに手軽にアクセスできる事の弊害も多いと感じる。

高齢者の中には「月曜日は耳鼻科」「火曜日は眼科」「水曜日は皮膚科」と、習い事の様に毎日どこかしらの病院へ通っている人がいる。

そして、それぞれの病院で薬を処方されている。

この件について、大阪の吉村知事が問題提起をしていた。(31分過ぎ位)

サムネイルに「社会保障制度これでいいのか?」とか入れて欲しい位、大事な話である。


よく「自己負担割合」については、有識者が「相応の収入や資産がある人は3割でも良いのでは?」等と提言している。

でも、この動画で吉村知事は「そもそも何を医療保険の対象にするか?」という点にまで切り込んでいた。

「湿布」まで自己負担1割。
逆を言えば、9割は保険から持ち出しする
という事で良いのか?と。

年金の一元化


河野太郎さんが「年末調整を廃止して、全員に確定申告をしてもらいたい」と発言して軽く騒ぎになっていた。

それはさておき。

多くの会社員が「会社員を辞められない理由」の1つが年金ではないか?と思う。

現在の年金受給者の中で、厚生年金と国民年金の格差はとても大きい。

日本年金機構のHPによると、年金によって一か月あたりの支給額はこんなに違う。

国民年金 68,000円(老齢基礎年金(満額))
厚生年金 230,483円(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金

HPより

日本の年金制度は世界一複雑と言われている(らしい)ので、詳細はHPでご覧頂きたい。

厚生年金は保険料を「会社と折半している」からこういう結果?になる。

だけど、そもそも「会社と折半する」という仕組みがどうなのか?と思う。

会社員と自営業者を、そこまで区別して良いのか??

こんなに会社にお世話になったら、そりゃぁ辞める時に「裏切者!」「人でなし!」とか言われちゃうよ←誰も言ってない(笑)

「会社と折半する」ではなく、「国と折半する」
もしくは、そもそも「老齢年金を必要としない社会保障制度」とか何か根本的に変えなくてはいけないのでは?と思う。


医療保険制度、介護保険制度と併せて、そもそもの制度設計どうなのよ?問題に、与党こそ切り込んで欲しい。

老後資金に関する考察は過去にも↓

雇用の流動性について


茂木敏充さんが、「企業に対して副業を全面解禁する事を義務化したい」と仰っていた。

理由は、「会社員が成長産業へ挑戦するために突然会社を辞めて学び直しをするのはリスクが大きいので、副業という形で少しづつ新しい仕事へ挑戦する仕組みを作るため」という事だった。

確かに、副業と言う形で新しい仕事に挑戦できる事は良いと思う。

でも「企業に義務づける」というのは、少々難しくないだろうか?


残業規制にしても、男性の育児休暇の義務化にしても、大企業と中小企業では「温度差」がある。

「現実問題無理だよね」という空気感が出てくると、言い出せない社員も多いと思う。


例えば普通の会社員が、新しい仕事に挑戦したいと思った時。

「自己都合で退職して、1年間無職で学び直しをす」となったら、中々勇気がいる。

失業保険があると言っても、自己都合の場合は「待機期間」が発生するため無給の期間ができてしまう。

一部の企業には「サバティカル休暇」とか「リスキング支援」とか、新しいスキルを身につけるための制度が整っている。

だけどこれも「一部の大企業」なのだ。

どういう会社に所属していても、何歳からでもやり直せるような制度。

それがどんな形か?は分からないけど、年金制度と併せて見直しが必要な所だと思う。

この件については、稲垣えみ子さんの著書を読んだ時にも書いた。

ようこさんも、稲垣えみ子さんの著書にある「会社社会」というものについて、ご自身の経験から「会社を辞める事の負荷」について書かれていた。

きっと多くの人が「動けない理由」は、日本の「会社依存度」の高さなんだと思う。

子供の「権利」について


最後は何と言っても子供に関する事。
特に教育面である。

前回の総裁選では、野田聖子さんが子供に関する色々な主張をされていた。
個人的に一番身近で関心がある事だったので今回不出馬となって大変残念に思う。

と言うのも、やっぱり「子供」に関する事って全然議論の対象にならない。

少子化対策として、給付を増やすとかそういう話は出るけど。
「今生きている子供自身」に対しては、視界にすら入っていないのでは?とさえ思う。

子育て中の親として、子供を取り巻く問題はとても深刻に感じている。

この問題を作りだしている原因は分からない。
きっと、色々な要素が絡んでいると思う。

貧困やイジメについては、家庭の状況や環境の問題もあると思う。

ただ、私が政治として関われる部分で「ここはメスを入れた方が良いのでは?」と思うのは、やっぱり中学受験と義務教育だと思う。


大人は「8時間労働」が一般的なライン。
だけど、子供はどうだろう?

学校で6時間程勉強して(8時間位拘束される)、塾で3時間勉強して、帰宅後も宿題を2時間…なんて子がいる。


一部の中学受験をしたい人が盛り上がっているだけ。
無理にやる必要はない。

確かにそうだ。
確かにそうなんだけど。

自戒を込めて言うと、受験をする・しないには「子供の希望」よりも「親の希望」が優先されるケースが多い。

私は決して「高学歴になって欲しい」と思っていたワケではない。
だけど「こういう学校で学べたら良いのではないだろうか?」という希望があった。

子供より大人の方が「社会の仕組みを知っているから」という部分はあると思う。

何歳の子供なら判断できるのか?も難しい。

だけど。
そもそも論として「義務教育が選べないから」こういう事が起きる気もする。

勉強が好き・嫌い。
勉強が得意・苦手。
同じ学年でも、色々な子がいる。

そういう子を一律に同じ教室で、集団授業にはめようとするから、物足りない子が受験に向かったり、九九ができない中学生が生まれてしまう。

今の小学生は、15年後の貴重な「人材」である。

義務教育の内容は本当にこのままで良いのか?
子供が「生きる幸せ」を本当に感じられているのか?
どんな家に生まれても、どんな障害を抱えていても「大丈夫だよ」と言える社会なのか?

「選挙権のある大人」にウケそうな事ばかり話していて本当に良いのか?


個別の政策ではなく、「日本の方向性」について「しがらみゼロ」で議論ができる総裁選になってほしいと、心から願っている。

〈あとがき〉
結局コレって、「縦割りの弊害」なんでしょうね。
何に焦点を当てるとしても、各省庁の意見が色々出てくる。
党の支援団体、議員同士の「義理」「恩義」、色んな力学が働いて「微修正」の繰り返ししかできないんだろうな~と思います。
石丸伸二さんが「全ての人は救えない」と発言していましたが、それは真実だと思います。
では「誰を救うのか?」その方向性を示してくれる、本物のリーダーは一体誰なのでしょう?

何か面白い事を書いて締めくくりたかったのですが、横で子供達が「100%勇気」を歌っていて思考停止です(笑)
これが一般人の日常。

今日も有難うございました。

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