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「おーい少尉、しょーうい! デートに来たぞう!」 時速500km超で飛行する機動艦の尻に突き…
まずカメラが回復する。 青空と暗黒雲海。 意識のタイムスタンプを確認。断絶は数秒間。…
「神野さん、もう悲しむことはありません」 病室のベッドの娘の亡骸に埋めていた顔を引き上…
改造医の河豚は簡単に折れた。 河豚が扉越しに声をかけると、ガラス戸がかっ開き、待たせ…
横薙ぎに椅子を男のこめかみに叩きつける。 吹っ飛んだそいつに椅子を投げつけ、腹の包丁…
犬の群れが追う。 ドアを叩きつけ、もつれる手で鍵を刺す。 ロックが掛かり、吠え声…
母さんは昨日のことが嘘みたいなニコニコ顔のまま、お皿を2つ、僕とカナの前にそれぞれ置いた。 「ごちそうさま」 「…ごちそうさま」 また平手だった。 カナ。次に僕。 母さんが空っぽのお皿を持ち上げた。 僕は窓を見る。 「母さん」 背中が止まった。 「なあに?」 「父さんの出張、いつまでだっけ」 「お昼すぎには帰ってくるって言ってたわ」 「うん」 次は土鍋が来た。 母さんが蓋を持ち上げる。いやな蒸気が膨れ、上がった。 お玉が中身をかき回し、すくったそれを僕ら
「おふくろがね、消えたんだ」 ビニル袋の中の酒を取ろうとした手が勝手に固まって、おれは…
幸八は3歳の娘を殺してしまった。例の怒りの発作が起きたのだ。 昼飯時のフードコートで…
雪まみれのメッコングを丸机の上に投げ落とすと、酒場の酔漢どもがどよめいた。 店主曰く…
アメリカの大統領が世界各国のテレビ衛星をジャックして、生放送を始めた。 「国民、ひいて…
私を縛る縄が痛いけど、舌の感覚もなくなったから言えなかった。 殴られすぎて頭がパンパ…
警告灯で赤く染められた階段を駆け下り、地下3階へ。上階からの悲鳴と怒号がここまで響いて…
昼過ぎに玄関のチャイムが鳴った。 家事を終えたばかりのアリアが玄関の戸を開けると、黒いジャケットを着た大男が立ち塞がっていた。 「ダイモン……」絞り出すような声でアリアは言った。 茶と菓子をテーブルに置く。そばには、夫が買ってきた花が花瓶に生けられている。 ダイモンはソファに腰を静かに下ろすと、ジャケットの胸をはだけた。 アリアはそれを見た。 むき出しの皮膚に、窪みが14。うち2ツには黒い艶のない石が嵌められている。 「もう2人も……誰と誰を」 「1人目はガニア