見出し画像

たかがパン、されどパン。

こんにちは。
今日は南風が吹き荒れてます。TOPの写真はサンライズです。
お店の厨房からこの景色を拝みながら、パンの試作を焼いています。インディアンの言葉で「自然に感謝することが祈りだ。」と。
今この環境に身を置いてみて、とても染み渡る言葉です。

白子町で meleを営んでいた時は、立地や店の広さ等でパンを沢山焼いて
販売するというスタイルでした。
今回、睦沢町で喫茶店をオープンするにあたり「今までと同じことをやってたんじゃ意味がない。」と、パンの種類や酵母の育て方等じっくりと見つめ直して、新たに取り組んでいます。まず自分たち家族も毎朝パンを食べるので、「毎朝食べたいパンとはどんなパンか?」というところから始まり、
例えば、ブリオッシュのような甘いパンだといきなり子供のおやつになるし、自分たちもなるべく糖分をすくなく、酵母と小麦の風味を味わいたい!ので、甘いパンはとりあえず焼かない方向になりました。
なおかつ、夜ごはんの時にごはんを炊くのが面倒だったり、ちょっとワインを呑んでスープやグラタンって時に一緒に食べられるパン。
そうなるとやっぱりティエラ・カンパーニュは外せません。

このパンは酵母から発酵種を作って、生地を手で捏ねて、一晩寝かせて焼き上げるまでに3日かけています。パンは生き物なので、なるべく焦らずにゆっくりと発酵させてのびのびと焼き上げたいのです。
子育てと似ています。この気泡の弾け方が、いかにのびのびと焼きあがったかを物語っています。オーブンを新しくしたのでそれに合わせて、フランスパンも試作しています。今まで使っていたのは奥ゆきがなかったので、ここにきて(パンを焼き始めて約10年)やっと理想のオーブンを購入して長いパンも焼けるようになりました。フランスパン生地には、ポーリッシュ種も使って焼いています。最初はぎこちなかったけど、少しずつ良い感じに焼けるようになりました。昨日は豚バラ肉を5キロ買ったので、燻製してベーコンを作って、フランスパン生地でベーコンエピを試作するのが楽しみです。

何をするにしても自分が「楽しんで」取り組めるか?
そこがとても大事だと思います。とくに食べ物はエネルギーが伝わりやすい(手作りだととくにですね)ので、自分から良いエネルギー、ポジティブなイメージで。食べてくれた人が、明日も頑張ろう!とか、食べてちょっと元気が出た!とか、そういう風に伝わってくれたら最高に嬉しいし、
そこを目指しています。

庭越しに見える河津桜も綺麗に咲いてきました。
先日遊びに来てくれた母はずっとこの河津桜を眺めてました。
うちは母子家庭だったから、母は今まであまりボーッと花を眺める余裕がなかったかもしれないと、ふと感じました。
自分が親になってみてこそわかる、親の気持ちってありますよね。

こちらはお店の厨房の窓です。暖かくなってきたのでそろそろ咲き始めそうです。満開から散っていく様はまさしく借景となりそうで楽しみです。
その頃にはオープンしたいと思っています。
ぜひ花見にいらしてください。
よろしくお願いします。