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【食事摂取量データを扱う人必見!】エネルギー調整のすべて

「自己申告の食事調査法では申告誤差が含まれるため、エネルギー調整済値を扱いましょう」と聞いたことはあるでしょうか。
この「申告誤差が生じる」という問題は、こちらのブログで説明しているところです。

「太っている人はなぜ「食べていません」と言うのか?」

対象者は食べたものを一部忘れてしまっていたり、正確に記録できていなかったりして、誤差が生じてしまうのですね。

そのため、食事摂取量のデータを扱う際には、申告誤差を調整する必要があります。
この調整のことを「エネルギー調整」といいます。

それではエネルギー調整をどのように行えばよいかというと、主な方法が3種類もあり、どの場面でどの方法を使うのか、迷うところだと思います。

それに、調整していない摂取量はまったく使えないかというと、そういうわけでもありません。

ところが、その考え方や使い分けに関して、まとめて示してある資料がどこにも見当たらないことに気づきました。

そこで今回は、エネルギー調整に関するまとめを示しておきたいと思います。

特に、研究でもよく使われる 1) 密度法と 2) 残渣法は、ほかの参考書などにも記述がありますが、3) 推定申告誤差調整法と言われる方法は、研究向きではないため、一部の研究で使われている例はあるものの、学術書には記述がありません。

けれども、食事指導や自治体の食事調査といった栄養業務の場面では、この第3の方法は使いやすい方法です。
それぞれの長所、短所といった特徴をよく理解したうえで、その都度最適な方法を選んでいただければと思います。

ラインナップ
1.エネルギー調整の方法と特徴
1) 密度法
2) 残渣法
3) 推定申告誤差調整法
2.エネルギー調整法の使い分け
1) 食事調査の報告書(主目的:群間比較)
2) 食事調査の報告書(主目的:1日あたり摂取量の推定)
3) 食事指導
3.推定申告誤差調整法が研究ではあまり使われない理由

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【食事摂取量データを扱う人必見!】エネルギー調整のすべて

児林聡美

300円

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東京大学にて保健学博士と公衆衛生学修士(MPH)、九州大学にて農学修士を取得。栄養疫学が専門。東京大学の社会予防疫学分野特任助教を経て、現在はフリーランスで、栄養を業務とする人たちの悩みを解決し、その人たちと一緒に信頼できる食情報を社会に届けていきたいと活動中。
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