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エンディングノートに書いた希望 生前の話し合いが大切だと思った話


今回は、SKKスタッフに聞いたお話です。

以前お葬式のお手伝いをさせていただいたご家族様で、
亡くなられた故人様が遺したエンディングノートのご希望が元で
家族で揉めてしまったというお話です。

エンディングノートに書いた希望、
生前の間にご家族で話し合っておいた方が良いんだなと思ったエピソード。

皆さんも家族会議はしておくことをオススメします。




ペットと一緒にお墓に入りたい


以前から少数ながらありましたが、今ではかなり増えた「ペットと一緒に入れるお墓」

この話の故人様も、ペットと一緒に入れるお墓をご希望されていました。

故人様の飼っていたペットは既に亡くなっていて、
火葬をした後のお骨は故人様のお家にありました。

そのペットのお骨と、ご自身の火葬後のお骨を一緒のお墓に埋葬してほしいとのご希望で、既にお墓の手配まで終えていらっしゃいました。

ここまでは何の問題も無く、本来であればご希望を叶えてあげたいお話なのですが、ここからが問題でした。



家族代々のお墓がある


最大の問題は、菩提寺があって、代々の家族が眠るお墓があるということ。

お寺によって方針が違うのですが、
ご家族が亡くなった場合、菩提寺があればそのお墓に入るというのが大体のルールです。

ご葬儀でお坊さんを読んで読経して貰う場合など、
菩提寺があれば菩提寺のお坊さんにお願いします。
そしてご火葬後は、菩提寺のお墓に埋葬されます。

ただ、最近は「自分自身は無宗教なので」という理由で
菩提寺がありながらも無宗教葬をご希望されたり、菩提寺以外のお墓を希望される方も増えてきています。

菩提寺の方針次第では、「ご葬儀で読経しない場合はお墓に入れない」などのルールがある所も少なくありません。

という事で、今回も「菩提寺のお墓には入らないのに読経しに来てくれるのか」という問題がありました。

そしてもう一つ、そもそもご家族のお墓があるのにそこに入らなくていいの?という問題。
しかも、この時の菩提寺には「ペット霊園」もありました。
お寺の敷地内で埋葬することができたのです。

ただ、同じお墓には入れない
ペット霊園とご家族のお墓で分かれてしまいます。

故人様のご希望は、必ずペットと一緒のお墓に入る事
そして分骨はしないでほしいとのご希望でした。

分骨が可能であれば、ご家族のお墓とペット同伴のお墓、それそれに半分ずつお骨を埋葬する事ができるのです。
ただ、故人様ご本人は分骨を拒否されていました。

本来であれば、故人様が遺したご希望であれば、全力で叶えてあげたいですよね?
でも、条件が条件なのでご家族内で意見が割れたそうです。

遺されたご家族様は、お墓参りが2ヵ所に増えるという事もあり、
故人様の希望を叶えるのか、菩提寺との関係性を優先するのかという話し合いが行われました。

そして揉めている間はお葬式の打ち合わせも進みませんでした。




自分だけの問題じゃない場合は事前に話し合う


この時は、かなりの話し合いが行われ、
そして菩提寺のご理解を得て、故人様のご希望が叶えられたそうです。

ただ、ご家族の思いからすると、

  • 一緒のお墓に入れない淋しさ

  • お墓参りが2ヵ所になる(しかもかなり離れています)

  • 菩提寺に申し訳ない

などなどの思いがあったようです。

独り身だったらご自身のご希望通りにできる事も、
ご家族が居る場合は了解を得なければならない事もありますよね。

ご自身だけの問題ではないような大きなことは、
エンディングノートに書くだけでは終わらせず、
生前にご希望を話し合っておくことをオススメします。




終活がブームになり、エンディングノートや遺言を書いてご家族に遺すも増えましたよね。

残りの人生が豊かになり、ご家族の作業をを楽にする意味でも素晴らしいものだと思いますが、
家族はどう思うのかなど、客観的によく考える必要があるんだなと改めて考えさせられました。

想いを書き遺すだけではなく、しっかりコミュニケーションをとる事も大切ですね!




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