つまらない女

 毎日が灰色だ。生まれてから鮮明に世界を見たことがない気がする。いつからか斜に構えた物の見方をするようになり、人を信じることもなく、完全に1人になった時を見据えて生きてきた。

 人なんて簡単に裏切る。つまらない人間はすぐに捨てられる。それがこの世の中だ。人間には光と闇があり、人はそのどちらに生きるか二分化される。どんなに綺麗事を並べてもそれが現実なのだ。私は光の世界に生きたことがない。光にいる人間が嫌いだ。私は光の世界になんていけなくてもいい。ただ光にいる人間を地に叩き落としたい。捨てられる側の気持ちを分かればいい。思う存分。

 私は無職になり、自己分析をしようと思った。…何だ自己分析って。馬鹿馬鹿しい。自己を分析して何になるというんだ。誰かに必要とされるためにダメなところを変えるというのか?努力したって無駄なんだ。結果が出せなければすぐに捨てられる。成長とか信頼とか、何なんだと思う。上辺だけの言葉。

 私は自分が大嫌いだ。どんな自分が嫌いか?何者でもない自分。誰からも必要とされない自分。何の特技も資格も持たない自分。ブスな自分。地味な自分。真面目な自分。何の役にも立たない自分。今日も鏡に移るブスで地味で取り柄のない自分を消してしまいたいと思う。

 他人とわかり合うことなんてできない。人に興味なんて持てない。どうせつまらない私から、みんないずれ去っていく。そんなんなら、最初から関わらなければいい。

 もう疲れたな。何のために生きるのか分からないよこれ以上。

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