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スバリストとSUBARUの話

SUBARUの車を1台も持っていないのに「スバリスト」と呼ばれることがありむずむずすることがある。鷹目丸目涙目の区別がつかないから「スバオタ」でもないし、強いてあげればモータースポーツの「ファン」であるがそれだけでは言い切れないところもある。

「スバリスト」について公式に言語化された一文がある。
東京、三鷹のSTIギャラリーに貼られたこの文章を見てほしい。

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Dear Subarist
スバリストという人たちがいる。
クルマが人一倍好きで、いやクルマというよりSUBARUが好きで、信念に従って決断をする。
誠実でどこか職人気質で、ちょっと頑固。
でもびっくりするぐらいに熱狂的で、誰よりも厳しくて、誰よりもやさしい。そしてSUBARUをずっと愛し続けてる人たち。
私たちが、数々の無謀な挑戦に向かうとき、いつもスバリストが背中を押してくれました。
私達が栄光を掴むとき、シャンパンタワーよりも、スバリストの歓喜の声が何よりもうれしかった。
ありがとう。STIの勝利のすべてを、親愛なるスバリストに捧ぐ。

この文章を読んで、いたく共感したし、そこに書かれたスバリスト像は、私の性格にあてはまるところがあって、ちょっとうれしかったのだ。

そんなこんなで、ある日、テレビで、ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見ていたら、このCMが流れてきたのだった。

あなたとクルマの物語:Your story with

はじめ、物語の続きなのか閑話休題のなにかだと思った。
これはクルマのCMだと気づいたのは、赤いレガシィの走行距離が流れる時を表すところ。不意打ちにこのCMが流れて涙腺が崩壊したのは、私だけではないだろう。ヴァイオレット・エヴァーガーデンの物語のテーマと少しリンクさせてあのCMを流したのかも…と考えながら涙して見ていた。

SUBARUとはそういうCMを流す会社なのである。
企業ブランディングといえばそれはそうなのだが、そこに先程のスバリスト像と通じる何かが見えた。

私は、ただ純粋にSUBARUの理想や会社としてのあり方が好きなのだ。
真面目なのだ。

私がSUBARUに興味を持ったのは、モータースポーツで、2016年のニュルブルクリンク24時間レース(STIサイト)で、雹が降り、他の車が滑って立ち往生する中、避けきり通過していった青い車がSUBARUのWRX STIだった。

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日本のレースカテゴリーである、SUPER GT(GT300クラス)にも参戦しているので、見てみたら、若い(といってももう30代だが)ドライバーの受け答えが真面目すぎるぐらい真面目で驚いたのだった。そしてネタになるぐらい大変仲良しなのだ。

ドライバーとクルーの腕には「心」と刻まれている。

いつの間にやらGT300はSUBARUを追い始めていた。
参戦して24年間、長い間苦労し、年間チャンピオンが取れなかった。
私が見ていたのはここ数年であるが、なんでここであかんくなるの!となるシーンもたくさんあった。

それが、なんと、今日(2021年11月28日)、年間シリーズチャンピオンを獲得したのだった。最終戦のダイジェスト映像を見てほしい。ポイントリーダーで、無理をしないでポイントを取るという戦略を取りつつも、チャンピオンを争うライバルが後ろから迫るという場面もあった。

最後の方の、二人のドライバーのインタビューは感極まり感情的になっているが、ファンやチームのことを想うメッセージを伝えてくれていた。やっぱり真面目だなって。

来シーズン、SUBARUは、トヨタとコラボで開発したバイオマス燃料を使うクルマでスーパー耐久シリーズに参戦するという。下記の記事が詳しい。

2022年のS耐ST-Qクラスにバイオマス由来の合成燃料を使用したスバルBRZ、トヨタGR 86が参戦へ | autosport web

私は来シーズン以降もSUBARUを応援し続ける。
目線はモータースポーツ中心ではあるのだけれども、新しい夢に向かうことはわくわくするのだ。

2030年のビジョンに「死亡交通事故をゼロにする。」という命題を掲げている。ほんとうに、ド直球というか、あたりまえだけどあたりまえにならないシンプルな課題に、大真面目に取り組んでいる。
モータースポーツなど様々な挑戦も、「自動車の安心安全」の理想が根底にあるということは言うまでもない。

近い将来、中古でいいので、SUBARUのクルマを買う。
私はどうなっているかわからないし、クルマは自分の楽しみのためなのか、必要にかられてなのか。そのときにならないとわからないのだけれども。

そのときには、自信をもってスバリストと言えますように。


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