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櫻坂46 10th「I want tomorrow to come」楽曲感想

9/25 0:00「I want tomorrow to come」が各ストリーミングサービスで配信された。
やはりナスカ提供みたいですね。

「櫻坂って何だろう」「櫻坂っぽさってなんだろう」そんな不安を抱きながら、もがきながら立ち向かってきた4年間。
4年か、もう4年も経つんですね。

4年経ち、10枚目の表題曲を聴いた瞬間、「櫻坂っぽい」と感じた。
胸を張って、実に堂々と、バン!と目の前に叩きつけられた。

「これが今の櫻坂だ!」と。

9枚目で欅坂を超え、10枚目では「櫻坂らしさ」を手中に収め、表現し、自己を確立したフェーズに突入したともいえるような、そんな記念碑的な響きもこの曲からは感じられた。これが実現しないグループ、バンドは多い。
やりましたね、ついに。
この瞬間に立ち会えたこと、この瞬間を共に祝福出来ることが本当に嬉しい。

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曲調はじつにシアトリカルな展開。
4thアニラのラストが早くも目に浮かぶ、劇的なエンディング。

歌詞はといえば、よくこんな題材でここまで劇的な曲を作ったな~という、言ってみれば不眠症ファンタジーともいえる世界。
自律神経が乱れた夜にグルグル考え込んでしまうあのツライ感じ、やってくれたなあ、ヤスシ。正直勘弁してほしい笑

とかく「寝てください」と言われ続けている秋元康御大。
秋元先生もこんな夜を過ごすことがあるのだなと思えばなんだか安心もするし、いやちゃんと寝てくださいよ先生、とも思う。

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恐らくは山下瞳月の独唱から始まり、フロント森田・的野と順番に歌い継いでいくのは、眠れぬ夜、眠りにつくのが恐ろしい、覚醒した、静かな魔の時間帯。

急速なテンポから、やおら魔の時間帯が反転旋回し、望んでもいない内的な深層にダイブさせられる。

眠れぬ夜にある偉い人が言った言葉を思い出すことがある。「考え事は机にむかってしろ。しかし布団に入ったらな、寝るんだ」

「もしこのまま二度と目が覚めなかったら?」「寝るんだ」
「ねえ明日は来てくれるの?」「いいから寝るんだ」
「もし明日が来ないとしたら」「寝るんだ」
「ねえ明日が絶望なら」「寝ろ」

そうしてグルグル考えている自分に疲れると、やがて眠気がやってくる。
「すぐ横で君が添い寝するような、そんな安らぎの中」と、この曲のアイドルソングたる救いの手が差し伸べられる。

間違いなく、朝は来るよ。

いつしか元の、煌々としたLEDの光の下、眠りの世界に入ろうとしている。

I want tomorrow to come

そう感じる事すらも遠くに感じながら、朦朧と眠りの中に落ちていく。

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いま朝の4時です。
そろそろ寝るか。

明日は来るよ。
夜にはMVの公開だ。

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本稿は前回投稿の追記から切り離しました。


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