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地方の空き家をポジティブにしたい

愛媛県に移住を考え始めた際に、
初めて古民家物件を見たのが2020年10月でした。
そこから数々の古民家を探すうちに疑問に思った
事があります。
物件紹介をしてくださる管理会社の方にお聞きする
空き家の物件数と、実際に地域を周る際に見る
空き家の件数が体感的にマッチしないのです。
簡単に言うと、空き家がたくさんあるはずなのに、
入居できる空き家が少ないのです。

空き家問題は、
1.老朽化による倒壊リスク
2.地域の防犯観点
3.地域の価値低下
など様々な問題点が他にもあり、
高齢化社会の日本では大きな問題になっています。

空き家が目に見えてたくさんあるのに、
実際にはなぜ物件が無いのか気になって地域の方々に聞いてみると
1.先祖から受け継いだものだから手放せない
2.年に1回子どもたちが返ってくるから残しておきたい
3.仏壇があるから残しておきたい
など、誰でも想像できそうな理由がありました。
そして一番驚いた理由が、

世間体が気になるから売却できない!!
という理由でした。

空き家を売りに出すと、
地域コミュニティーの中でネガティブな噂(例えば、◯◯さんのお家は家計が苦しいのではない
か)がたつからという理由です。
正直驚きました。思い起こせば地方出身の僕にも
幼い頃にネガティブな地域の噂話が絶えなかった
ことを思い出しました。そして気がつけば、
2021年6月に「空き家をポジティブにしたい」
という想いだけで、愛媛県にある大三島という
場所に古民家を購入したのです。

古民家をリノベーションするところからコンテンツ
にしてしまい、地域の学生、近隣住居者、二拠点
居住者、都市圏生活者、ありとあらゆる人を巻き
込んでコンテンツにすれば、その地域における空
き家に対する捉え方が少しだけでもポジティブに
ならないかなと思っています。
リノベした後は、
・ワーケーション拠点
・地域の学生の発信基地(実体験の場)
・撮影スタジオ
など考えてはいますが、実際に何にするかは
近隣の方々とコミュニケーションを取りながら
決めて行きたいと思っています。

先週からリノベーションを開始しましたが、
東京、大阪、熊本、愛媛県内から7人が集結し、
リノベ作業を進めています。
開始直後は、あまりにも色々な人が出入りする
ので、近隣の方々は驚かれて若干の拒絶反応が
ありましたが、数日するとコミュニケーションも
潤滑になり上々の滑り出しができています。
数日間に起きた出来事をいくつかご紹介します。

これは愛媛県の日常なのですが、お隣さんから
沢山のみかんを差し入れしていただきました。
「愛媛県ではみかんは貰うもの」
という噂は真実でした。

リノベで出る廃材がちょうどイノシシよけに
使えるから、廃材が欲しいと引き取って行かれま
した。お礼に庭先の雑草地に除草剤をまいて
くれるそうです。この光景を見て、心のなかで
「サスティナブル〜!!」って叫んじゃいました。

リノベしている事を知った隣の伯方島の工務店の
社長が、急遽作業している7人にリノベ講座を
開いてくれました。
講座だけのはずが、見るに見かねてご自分でも
作業を手伝ってくれて、最終的には仲間のプロを
呼んでみんなで作業を手伝ってくれました。
さすがプロ、むちゃくちゃ丁寧かつスピーディー
な仕事をしてくださいました。

お隣さんが自家製の柑橘ジュースを差し入れてくれ
たのですが、飲んでみて美味しかったら東京で
販売してくれないか?という相談ももらいました。

リノベーションという1つの作業を通して、
地域の方々とここまで沢山のコミュニケーションが生まれるのかと思うと感無量でした。
庭先にはアートを仕込んでいるのですが、
近隣の方が珍しがって観に来てくれます!!

現状では空き家をポジティブにできるほどには
なっていませんが、リノベーションに釣りやキャ
ンプのコンテンツを掛け算して、今以上に沢山の
人を巻き込み、もう少し大きなうねりにして行き
たいなと思っています。

Instagramで不定期にリノベ状況アップしてます。
応援よろしくおねがいします!!
https://www.instagram.com/sjames0720/?hl=ja


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