いまの香港デモに思うこと。香港人加油~!

外務省の雑誌「外交」の最新号に香港外交専門家の倉田さんの論文が掲載された。

香港デモ 暴力の論理
米中を巻き添えにする絶望の戦術とはhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000521220.pdf

・始まりは6月9日の106万人の逃亡犯条例の改正案に対するデモ。
・キャリーラム行政長官の逃亡犯条例撤回は、5つのうちのひとつであり、ひとつも欠けてはならないという香港人の要求の前にはなんの意味もなさない。5つ目は普通選挙の実施へと変更されている。
・デモに指導者はいない。行動は仲間同士で議論と分析を重ねよく考えられ統制されている。
・皆が自由な香港を守るため、自由のために、自らを犠牲にして、とても困難な相手に立ち向かっている。
・攬炒「死なばもろとも」の考えになってきた。中国の銀行が呼吸する肺である香港を破壊することで、北京にダメージを与えることができると考え始めている。
・ここにアメリカなどを巻き込もうとしている。この状況について、世界がどう対応すべきか試されている。

以上がこの記事の要約である。
ここ数日の状況は以下の通り。

・10月1日の国慶節初日に、香港警察は、至近距離で無防備(プラスチックモールを持っていだけ)な高校生の心臓を目掛けて拳銃を発砲した。この少年は一命はとりとめたものの、起訴された。
現在警察には拳銃使用許可が降りている。この警察は、もはや市民を守る警察ではなくなった。白シャツの暴力団を守り、一緒にデモ隊に攻撃することもある。広東語で話しかけると通じない人がいるらしい。「お前は香港人か?」「違う!」という会話もあったらしい。警察の発砲事件が続いている。今日も非番の警官が14歳の学生に発砲するなど信じられないことが起きている。デモ隊の中に警察と思われる人が紛れていることもある。

・キャリーラムは、自らに権限を集中させる緊急状況規則条例を発令し、覆面禁止令を発令した。戒厳令と言える緊急法を発動しなんでもできる禁じ手を打ってきたことに、香港人の怒りは頂点に達している。

・日本のレストランチェーンなどが破壊されているが、それはmaximなどの親中派の経営者が経営しているからであって、日本を意識したものでは無い。

・香港で起きていることは、昨日はウイグルでおきたことであり、明日は台湾で起こり、明後日は沖縄、日本で起きると予想される。これは決して対岸の火事ではないことは認識すべきこと。

自由と民主を奪うことは許されない。香港に何もできない自分が腹ただしいが、国連や阿部さんの対応はひどいと思う。少なくとも、ここで何が起きるのか、隣人が何をするのか、よく見ておかなくてはならない。

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