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「死にたい」と思わないから、自分はうつ病じゃないと思ってた。

みなさんこんにちは。うつ病患者です。みなさんは、うつ病ですか?
わたしは、おこがましいことに、自分はそれなりに精神病に理解があると思っていました。ですが、いざ自分がなってみて「想定外だ!」と思う事がいくつかありましたので、ノートにまとめておこうと思います。

・わたしのうつ病が判明した経緯
・「死にたい」と思わなかったから、うつ病じゃないと思ってた
・人それぞれ病状は違うということ
・「心の病」ではなく「脳神経の病」である
・治るまでの道のりと、友人の言葉

わたしのうつ病が判明した経緯

わたしは職場のストレスから2018年1月末に不眠症状が現れ、直後に心療内科に通い始めました。投薬を開始した結果、不眠そのものは少しずつ解消傾向にありましたが、薬がないと寝られないつらさがあったり、ストレスそのものへの対応はできていませんでした。
そんな中、3月末の通勤電車内で
「発熱した時のような、脳内がビリビリビクビクするような感覚がある」
「照明がまぶしく感じる」
「音がうるさく感じる」

という感覚を自覚し、その次の通院で主治医に報告したところ、うつ病の疑いがあるということがわかりました。うつ病の投薬も開始し、現在も治療しています。

「死にたい」と思わなかったから、うつ病じゃないと思ってた

わたしは近しい人に何人か精神病患者がいたので、自分はそれなりに精神病に関して知識や理解があると思っていました。ですが大きな誤解があり、それは「うつ病患者は全員希死念慮がある」というものです。
わたしは今回、死にたいとはまったく思いませんでした。むしろ、「自分の体調の些細な変化を大病と思って大げさに心配する=死にたくなさすぎて臆病になる」という状態になっていました。ですが、これこそがうつ病の症状のひとつである「あせり」や「不安」の現れだったのです。

人それぞれ病状は違うということ

希死念慮があり、「死にたい」と思う患者もいるし、そうでない患者もいる。うつ病には複数の病状があり、人それぞれどういう症状が出るかは違うようです。同じ風邪でも、人それぞれ、その時々によって喉が痛くなるだけだったり、発熱がメインで鼻水も出る、のように色々だったりするのと同様です。
例えば、わたしの症状は「神経過敏、不安、あせり、だるさ」が強く出ました。前述した「音や光に敏感になってウッとなる」「ちょっとした体調のうつろいに過剰にビビってしまう」という状態に加え、「土日にだるくてベッドから起き上がれない」という症状もありました。
わたしの知人のうつ病経験者は「食欲不振、不安症状、憂鬱な気持ち」が長く続いていたようです。

「心の病」ではなく「脳神経の病」である

うつ病も含め、精神病は「心の病」と称されがちですが、実際はうつ病は過剰なストレスにさらされた脳で伝達物質が異常動作することによる病気で、脳神経の病気です。脳神経の病気なので、気合いでも治らないし、気のせいだ〜でスルーすることもできません。
人の気持ちは、思ったより脳内伝達物質に支配されています。セロトニンがうまく働かなければ不安になるし、ドーパミンがうまく働かなければ意欲的になれなかったりします。そしてこれは、結婚・出産・引っ越し・転職などその時々の状況によってアクシデント的に異常が起きるし、また人それぞれの個体差で異常が出やすかったり出にくかったりします。同じストレスにさらされた状態でも、大丈夫な人もいればだめな人もいて、またその大丈夫な人も、別種のストレスではだめだったりします。
ポケモン以上に個体値がいろいろあるのが人間という生き物のようです。

治るまでの道のりと、友人の言葉

わたしは現在も休職して治療を行い、症状は波があるものの、投薬を続けながら脳を休ませることでなんとか生きているという感じです。症状が改善した状態をキープできれば投薬も終了できそうですが、1年はかかるのではないかな…と見ています。前のような健康さには戻れないかもしれないけれど、それはそれで仕方のないことだし、今できるかぎりの健康状態を作り出していくつもりです。
わたしの性格をよく知る友人が、「おまえがなるなら俺もなるかもしれない」「鬱々となる以外にも症状があるとは思わなかった」と言っていました。そういうことを知ってるだけでもカジュアルに病院にかかれて病状が重くなる前に対処できるかもしれないな、と思います。
サクッと医者に頼り、薬を味方につけていきましょう。

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