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裏ハローワーク「ぼったくり」編part2

ー仕事内容とは?-

 「基本的には一般的なキャバクラと同じような仕事なんですけど、変わったところといえばキャストだけでなくスタッフも”偽名”を使うところですね。本名も年齢も地元も全く分からない人間が何十人もいて、本名って聞いていた名前も嘘だったりして常に「ライアーゲーム」状態でしたね。

 最初はホールに立ってアイス交換から始まって、先ほども話した"ファースト”と呼ばれるお会計の回収担当から”サード”と呼ばれる所謂”最終兵器”のポジションを目指していきます。

 僕も最初はアイス交換だけしかさせてもらえなくて、つまらないから痺れ切らして「ファーストやらせてください」ってごり押しでやらせてもらったら、運良く成功しちゃって(笑)

 そこから徐々に役職が上がっていった形ですね。」

ー役職とは?-

「普通のキャバクラって”仕事の出来”でマネージャーとか店長とかの役職が上がっていくと思うんですけど、僕たちの場合は”回収率”で役職が上がっていくんです。簡単に言うと騙せば騙すほど出世します。

 役職は少し細かくて店長の下に部長だったり主任だったりホストクラブみたいな役職の付け方をしてましたね。」

ー給料は?-

 「基本給に加えて回収率によって歩合給が貰えるんで月によって変動はありますけど大体50万円くらいでしたね。

 役職が上になってくると少なくとも100万ぐらいは貰えます。僕がやっていたときが”ぼったくり全盛期”だったので今はもっと少ないかも。」

ーやめたきっかけは?-

 「摘発ですね(笑)その当時、全国的にぼったくりが流行していてニュースにも良くなっていたんですけど、僕がいた街でも毎晩”交番の前で警官と従業員でお客さん囲んでお金回収する”みたいなことがあって前々から目付けられてたみたいなんです。

 そろそろやばいかなって思ってたときに店に刑事さんと大勢の警官が逮捕状片手に押し寄せてきて、そのまま捕まっちゃいました。

 手錠掛けられて店出たらテレビや新聞の記者が大勢詰めかけてきていて、カメラのフラッシュで目がおかしくなるかと思いました。今でもあの光景は鮮明に覚えていますね。」


いかがでしたでしょうか?

 未だ全国各地で摘発される店舗が後を絶たないぼったくり店ですが、その内部事情はかなりイメージとは違ったようです。

 筆者も過去に東海地方のある繁華街にて”プチぼったくり”にあったことがありますが、まるで流れるような作業でぼったくる姿はれっきとした””組織としての仕事”でした。

 年々摘発は厳しくなっているようですが手を変え品を変え警察とのいたちごっこを繰り返しているぼったくり店には、皆様もどうかお気を付けください。。。。


 

 


 

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