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「平田晃久展」練馬区立美術館

2024.9.21

今日!!!!行ってきた!!!!こういうペースでやるのが良いんだろうな。でも、また会期ギリギリ……先生から紹介されてっていうのもあって。ということは、ちょっと趣向を変えて、先生あてのお手紙にしてみるかね。

☆先生
いつも大変お世話になっております。先日いただきましたメールにてご紹介いただいた展示に行ってきました。動画はまだ見ていません。会場内で流れていたものをぽつりぽつりと見ていたに過ぎないので、今後もう一度見ようと思います。
さて、私が練馬区立美術館に行った最初は2015年、開館30周年のときに行った小林清親展でした。次が2021年の電線絵画展、ピーター・シス展、増補・小林清親展も見ていた気がします。小林清親展のイメージが強いのか新版画に強い印象がありますが、データベースの作家を見るとそうとも限らず、また、ピーター・シス展も、行けなくて涙したエドワード・ゴーリー展もやっているなど、絵本方面にも造詣が深いですし、さらに言えばしりあがり寿の展示もやるほど現代アートな部類にも手を出しています。電線絵画展の時には山口晃や青山悟も展示されていたと記憶しています。山口晃はアーティゾン美術館でのサンサシオン、青山悟は目黒区美術館での刺繍少年フォーエバーなどが最近あった都内の展示でしょうか。コレクションとして持っているかは定かではないですが、これだけ様々な展覧会を打てるほど、良く言えば手広い、悪く言ってしまえばホームページに収蔵方針が見当たらないくらい、雑多です。データベースを備えて閲覧できるとはいえ、常設展をぶん回して広く公開するほうが「何を持っているか」を周知するにぴったりだと思います。その点、新しい練馬区美には常設展示室があるらしく、楽しみですね。電線絵画展での鮮やかな切り口を常設展で気軽に味わえるなんて素敵だと思いました。また、隣地にある図書館と合体することで、図書館だけだった方も美術館に足を運ぶようになるでしょうし、逆もまた、そうでしょう。「気軽に」行く美術館あるいは図書館として平田晃久の建築は心地良さそうです。雲のような、というのがキーワードのなかにあったと思います。やわらかくて、人間に寄り添って得体のしれない、生活の一部に染み込むような形だなと思いました。本の森ちゅうおうのような雰囲気も感じました。
しかし、私にとってはあまりにも練馬区立美術館での思い出が強く、入口の大階段や、門のような開口部に渡されたガラス窓や、そこに貼られていた展示に関するアートワークなどが忘れられないのです。ゆるゆると登っていく展示室への階段や、第一展示室から第二展示室に渡る吹き抜けに面した通路なども思い出深いものなのです。バリアフリー的にこんだけ階段があるというのもよろしくないのかもしれないですし、トイレってどこだっけ?自転車置場は?などといった微妙な使い勝手の悪さもあるにはありましたが、建物自体に、ちょっと、愛着がありました。今回の新築案や他の平田晃久の建築やその案にしても、みな、新築だったかと思います。新築で、人と人とのからまりしろをつくろうということなのだとは思いますが、なんだか、ハード面でのからまりしろ以外にも、思い出や記憶を呼び起こすことによるソフト面のからまりしろもあったんじゃないかなと思いました。ナインアワーズや都市の集合住宅においては平田晃久のハード面でのからまりしろは上手い具合に機能し、そもそも希薄だった関係性の呼び水になるような気がしています。でも、練馬区立美術館ではどうでしょうか?私は、既に、美術館や図書館の方によるプログラムや展示によってある程度見えないからまりしろはできていて、現在の建物に一部付着しているような状況じゃないかなと思います。それこそ、入口の黄色い網を使ったインスタレーションの粘菌のように。(こうした建材を利用した展示もぽつりぽつり見られますね。同様の網を使ったもので思い出されるのはポーラミュージアム アネックスの、鉄骨のゴッデス展でしょうか)
一学生としては、平田晃久の頭の中やエスキスを見ることができて大変参考になりました。普段作っているエスキス模型なんて、数が少なかったな、もっと検討を重ねるべきだったなと刺激になりました。また、素直に、からまりしろを造形として成立させている技術に感嘆しました。
とても刺激になる展覧会でした。頭のどこかで行こう行こうとは思っていましたが、ずるずる先延ばしにしており、先生からのメールが無ければ見逃してしまっていたかもしれません。ご連絡いただき、ありがとうございました。
ささき

長文乱文なので、ボツ。

ちゃんと動画見たあとに、復習がてら、感想打ち直そうかな……とりいそぎ。

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