“With freedom comes responsibility.” 自由だけを得られなんてことないんとちやうの?ってこと 倒置法で

先日、若い女性が、SNSで複数の人物により中傷され、自らの命を絶つという悲しい事件が起きました。誰が彼女をそこまで追い込んだのか?SNSなら何を言ってもいいのか?SNSなら、正義という名の元に相手に苦痛を与えるという権利を得るというのか? など、多くの疑念と強い憤りを感じました。

その中で、アメリカ合衆国第32代大統領フランクリン・ルーズベルトの妻であり、人権擁護に尽力したというエレノア・ルーズベルトの言葉を思い起こしました。
“Freedom makes a huge requirement of every human being. With freedom comes responsibility. For the person who is unwilling to grow up, the person who does not want to carry his own weight, this is a frightening prospect.”
正式にはどのように訳されているのか知りませんが、私の(ちょっと盛る傾向にある)訳としては、
「自由は、私たち一人一人に多大なものを要求します。その自由と共に得るもの、それは、他でもない責任です。そのことは、自身の成長を拒む者や自分の役割を果たしたくない者にとって、強い恐怖を抱くことでしょう。」
みたいな意味だと思います。
今日は、英語を習う観点で、”With freedom comes responsibility”という表現に注目したいと思います。文法的に言うと倒置法です。
使われる倒置法の例としては、”Here comes the bus.”「ほら、バスが来たよ!」みたいなのとか、仮定法をオシャレにして、” Should you visit Japan, please see my parents.”「もし、日本に行くなら、私の両親に会って下さい。」などがあると思います。詳しくはご自分で、お調べください。 笑

話を元に戻します。”With freedom comes responsibility”は、普通の語順だと、”Responsibility comes with freedom.”でしょう。
うん?
ちょっと待てよ。それを日本語に直訳すると、「責任は、自由と共に来る。」。それって、ちょっと違う意味なんじゃない?
だったら、”Freedom comes with responsibility.”で、それを倒置するなら、”With responsibility comes freedom”でしょ?とかって思います。
これは、恐らく前文でFreedomと言うことを持ち出したので、その流れで、freedomを前に持って行き、「その自由と言うのは、」と続け、同時に責任ということも強調したかったのではないかと思います。いずれにしも、責任も自由も一緒に来るっていうことにはなりますが、日本人の頭では理解しにくいですね。
本当のところは、よう分からんので、そこは、深く掘り下げず、では、なぜ、”Responsibility comes with freedom.”にしなかったのかというと、自由とはタダで得られるものではなく、責任が伴ってくるんだということを強調するために、倒置法を用いたのだと思います。英語では、大事な言葉は、後ろの方に置くという原則があるそうです。
文法の解説書などを読むと強調するための倒置法みたいに書かれてることがよくありますが、その強調された訳を目にすることが少なく、私はいつも、「じゃあ、日本語に訳したらどんなニュアンス?」、「普通の語順とどう違うの?」みたいなことになります。
なので、少し大袈裟に訳して、「その自由と共に得るもの、それは、他でもない責任です。」と訳してみました。
他にも、スパイダーマンのセリフで”With great power comes great responsibility” 「偉大な力は、重大な責任を伴う。(強調して、大袈裟に訳すと、「この偉大な力に伴うもの、それは、他でもない、重大な責任だ。」)」というのがあります。

SNSによってもたらされた悲劇を通して、自由と責任について考えさせられました。

Momo


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