白昼夢「チョロいね」に寄せる。
先日、文学フリマなるイベントに行ってきました。だれでも自由に自分の作品を売り出すことができる場所で、スキが詰まった素敵な空間でした。
さて、今回はこのnoteを始めたきっかけでもある友人が書いた短編小説を文フリで購入したので、拙いですが、紹介とともにレビューしようかなと思う次第。なお、ほかの購入した作品についても読了時に寄せるつもりです。
以下、本人によるあらすじ紹介。
高柳若葉は童顔で華奢な外見ゆえにおしとやかなイメージを持たれやすいが、飲酒喫煙はあたりまえ、マイナーなロックを聴くことが趣味だ。
そんな彼女は元教育実習生の一ノ瀬に片思いをしていた。本当の自分を出さずに女の子らしく振舞ってアピールするが、一ノ瀬は振り向いてくれない。むしゃくしゃした若葉の取った手段は「童貞狩り」。いかにもチョロそうな同級生、中西を弄んで自尊心を満たそうとするがー・・・?
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私は普段、恋愛小説というものを読みません。なぜなら、眩しいから。私はこの世界にはいれないなと思ってしまう。自分の中に生じる違和がなんだか気持ち悪くて、この感覚があまり好きではなかったのです。
この物語はフィルムカメラで撮った写真を見ているような、そんな淡さを持ち合わせていました。私は彼女のような人間ではないし、彼女のような生き方ができるような人間でもないから、共感はできません。でも、あぁ自分チョロいな、って思う気持ちはわかる気がした。彼女が下北の町の中、カモナンを歌いながら帰る道、最高にロックだ。チョロくて結構。それに気づけただけでいいんだ。前を向いて進んでいけ、若葉。
エブリスタで無料公開されているので是非読んでみてください。
https://estar.jp/novels/25589741/viewer?page=1
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