奨学財団 代表理事のブログ Vol.5
静岡イノベーション奨学事業団 代表理事の富田です。
ブログを開設した4月から皆さまへのご挨拶を兼ねて私自身を語る投稿も5回目になりました。今回は「私の新入社員時代」の続きです。
私の新入社員時代②
前回ご紹介したように入社すぐのGW明けには、飛び込み名刺獲得で心が疲れきっていました。その後の人事マネジャーとの面談で、なんと新卒採用プロジェクトへの異動となったのです。
私自身は管理部門ではなく、現場でビジネスを学んで父の仕事を継ぎたいというプランを持っていたので違和感がありましたが、このまま営業よりもいいやしょうがないかと割り切って捉えていました。
私の担当は関東周辺の国公立大学の理系新卒学生です。5人の同期が同様にプロジェクト的に配属され、この1年でそれぞれの出身校から5名採用するのが目標でした。
当時のリクルートは理系採用を本格的に始めて3年目。理系には人気とはいえない会社でしたが、コンピュータ・通信分野で大きなビジネスをスタートさせるワクワク感、何よりも先輩が少ないので若くしてエンジニアとして責任のある仕事につけること、圧倒的な成長感などで学生を口説きます。
土日も朝も夜も学生と会い続けました。筑波や横浜など何回も赴きました。(今ならアウトの働き方でした)春から秋までかかりましたがチームも私も目標を達成することができました。
やりながら、とっても大切なことに気づきました。
リクルートのことを知らない、もしくは誤解している優秀な学生にリクルートの良さを説明し、口説いて、関心をもってもらう。採用したいのはメーカーや金融、商社など、どこでも受かるようなトップクラス。
彼らが将来何を成し遂げたいのか?どんなキャリアを描きたいのか?これを整理してあげてリクルートを選んでもらう。学生にとって一生に一度の新卒の会社選びです。本人も真剣です。何度も会って学生と向き合い寄り添います。
これって営業の仕事そのものだと気づきました。
お客様は提供される商品や周辺領域についてあまり知らない。それを営業マンが相手の立場に立って課題を洗い出す。そして課題解決の手段として商品を提供する。
法人の場合押し売りなんて通用しません。課題解決するコンサルタントのような立ち位置なのです。営業職のクリエイティビティの高さ、社会的意義、そして面白さを身をもって知ったのです。
そして元の部署に戻り本当の意味での私の営業マン人生がスタートしたのです。
それから何年かは苦労しましたが、数年後にはMVPの常連として注目される営業へ成長しました。若くしてマネジャーに昇進し、後輩の教育も担当することになったのです。
そして営業・マーケティング支援のイノベーションを立ち上げることになりました。人生は面白い。営業への配属そして人事への異動という大ピンチが私のキャリアを決める大切な出来事となったのです。
学生の皆さんにお伝えしたいのは、自分の思っているキャリアだけがいいとは限らないのです。諦めないで目前の仕事をとにかく全力でやってみてください。道は開けると思います。
あと名刺獲得の研修は少々荒いですが新人が社会の厳しさを知る。理不尽に耐える。という意味で私はとっても有用だと思います。
今回はここまで。